次郎物語(第一部) (偕成社文庫4042)

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  • 偕成社
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784038504204

感想・レビュー・書評

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  • 小学生以来の再読。その頃とは違った視点で読むことができて新鮮。著者下村湖人の現実主義な部分と理想主義の部分を、ユーモアが架け橋となって表されているフレーズがいくつもあり、それがまた耳に心地よく痛い。もはや次郎に感情移入はできない歳になったが、所々自分の少年少女期の屈折した心理が蘇り、喉をかきむしりたくなる。が、太宰のような後味の悪さはない 。もちろん相も変わらず少年・次郎の複雑な心情とその変化の描写、エピソードの一つ一つが隙間無く魅力的 。

  • 父親、母親になるものはこの本を読んで欲しいと思った。そして未来、自分がその立場になったときにはこの本を思いだそうと思う。次郎の心情を作者の意図で理解することはできなかったと思うが(あいまいな描写を含む)、次郎の母の死別までの心の移り変わり(成長といえるだろうか)が気持ちいいほど豊富に書かれていた。この本は一人の歩みに焦点を当てているが、そこから吸収できることは大きい。教育の本としても役に立つ、大いに読み応えのある一冊だった。

  •  次郎が二階から飛び降りるところはどきどきしました。

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著者プロフィール

1884年佐賀県生まれ。作家、社会教育家。1955年没。主著に『次郎物語』『教育的反省』ほか多数。

「2020年 『青年の思索のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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