- Amazon.co.jp ・本 (35ページ)
- / ISBN・EAN: 9784039637406
感想・レビュー・書評
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表紙の、「見たな」と言わんばかりの、雪女の視線に、怖いと思いながらも、つい魅せられてしまう、その美しさ。
幻想的で、どこかもの寂しげな雪景色の中に、妖しくも美しい雪女が佇む、伊勢英子(いせひでこ)さんの絵を見ながら読む、小泉八雲の「雪女」は、とても贅沢な組み合わせに思われて、より物語を楽しむことができました。
幼い頃に読んだ時は、ただ怖い印象しかなかったのですが、今読むと、何か雪女の行動に理屈だけでは説明できない、奇妙な感慨めいたものを感じさせられ、最終的には怖さよりも哀愁の方が勝りました。
人間一人殺しているのに、その後の生き方を見て、それすら押し退けるくらいの情を、雪女に対し感じさせるのは何故なのか?
おそらく、雪女は人間ではないが、その反面、ものすごく人間っぽい一面を覗かせたように感じた、そこに関しては、分かる気がする思いにさせられ、その後の決断に感じたやるせなさには、私も経験したことがあるような、心の痛みを感じられたからかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
15分
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小泉八雲の「怪談」の一編。伊勢英子(いせひでこ)による絵本化である。
木こりの老人、茂作とその弟子の巳之吉は、ある夕暮れ、山から帰る途中でひどい吹雪に遭う。小屋に逃げ込んだ2人は、寒さにふるえながらも眠りに付く。
ふと目を覚ました巳之吉は、白い服を着た女が茂作の上にかがみ込み、息を吹きかけているのを目にする。
そう、女は雪女。怖ろしい目をした、しかし、非常に美しい女だった。
女は「おまえもこの老人と同じ目に会わせてやろうと思ったけれど、かわいそうだからやめた。でもこのことは決して人に話してはならない」と告げて去る。
女が立ち去り、我に返った巳之吉が茂作を呼ぶと、老人は冷たくなって死んでいた。
おなじみの「雪女」である。
伊勢の絵は美しく、硬質だけれども繊細な雪の結晶の描写がすばらしい。
秘密を漏らされ、怒りに震える雪女の白い姿に、わずかに紅が差す。怒りか、哀しみか。その瞬間、永遠に冷たいはずの雪女の体内を、あるはずのない赤い血潮が駆け巡ったようにも見える。その壮絶なまでの美しさ。
雪女は恋した男の元に嫁ぎ、10人もの子をなしたのだという。
それでもなお、その子らを捨て、本当に帰らねばならなかったのだろうか。
そのまま人間になってしまうことはできなかったのだろうか。
去った雪女の行方は杳として知れないという。
*8月10日記。何か、このころ、暑かったので、雪女が読みたくなったのでしたたw -
怖いです。
挿絵が、さらに怖さを増してくれます。
「絵本なんて…」
などといいそうな高学年におすすめ。
小泉八雲の話もしてあげながら、すすめると良いかと思われます。 -
別冊太陽『こわい絵本』選書
「今夜おまえが見たことは、決して他言してはならぬ・・」
「吹雪の夜、雪女に出会った巳之吉はいのち拾いするが、今夜見たことを話した時は命は奪うと雪女に告げられる。やがて巳之吉は美しい娘と結婚し、10人の子持ちとなった。ある晩、妻があの雪女に似ていることに巳之助は気付き、促されるまま、ついにタブーをやぶってしまう」
「見てはいけない」「他言してはいけない」「開けてはいけない」というタブーを破ったために別離や悲劇が起きるのは民話の永遠のテーマだ。
(別冊太陽『こわい絵本』より紹介) -
烏兎の庭 第二部 8.27.05
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto02/bunsho/summer05.html#0827 -
読み聞かせ。13分。怪談。雪女に口止めされた若者が嫁に秘密を打ち明けて終わってしまう話
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978-4-03-963740-6 35p 2012・11・? 6刷
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怖いです。
挿絵が、さらに怖さを増してくれます。
「絵本なんて…」
などといいそうな高学年におすすめ。
小泉八雲の話もしてあげながら、すすめると良いかと思われます。 -
雪女は、美人でないとね。
このお話の雪女は、結婚して子どもも10人いて、幸せそうなのに、正体がバレると、やっぱり出て行かないといけないなんて、切ないです。