人魚姫の弟 (フルール文庫 ブルーライン)

著者 :
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040669861

感想・レビュー・書評

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  • WEBマガジン掲載作品。表題作は人魚姫、「輪」シリーズはヘンゼルとグレーテルを題材にしたBL童話でした。
    「暴君竜」に引き続き笠井あゆみセンセとの最強タッグが、エロスばかりではなく童話らしいロマンティックな仕上がりにもなっていてステキでした。

    「輪」シリーズは、ユリアスとテオの美形兄弟が酷い継母から逃れようとして青鬚の悪魔が棲む家に迷い込み、おいしそうな食事をうっかり食べてしまい…というドキドキ展開。
    ユリアスの思い込みゆえの片恋に切なくさせられ、フェルナンのストレートな愛情に嬉しくなります。
    フェルナンはとても好感度高い攻でした。
    世間知らずなテオの初恋も甘くてよかったです。貞操の危機にはハラハラさせられたけど、そこへグッドタイミングで現れる王子…ってのはまさにおとぎ話の醍醐味。
    お兄ちゃんたちのベッドを修理しなくちゃ!と考えたテオがとってもかわいかったです…w

    表題作は、甘い雰囲気の中にも人魚姫の原作の、あの切なさが再現されていて引き込まれました。
    すれ違いや誤解があっても二人の気持ちがブレることがなかったのがすごくよかったです。
    童話では王子様は他のお姫様のことを好きになってしまいますが、ちゃんと真実に気づいてほしかったな~と切実に思っていたので、この展開にはほっとさせられました。
    とは言え、二人とも愛の代償としていろんな苦難を強いられそれらを乗り越えています。
    そんな中、どんなに酷い悪意に妨げられてもリトに一途だった王子はカッコよかったです!
    めでたしめでたしの結末には、現実主義的にはツッコミはいりそうですが、なにしろおとぎばなしなので!
    エロ的には人魚Hが新鮮でした…妄想しまくり。
    イラストがほんとにきれいでぴったりで、作品を格上げしています。

  • おとぎ話をモチーフにした短編小説。ヘンゼルとグレーテルのはそう言われなければ分からなかったかも。
    兄のお相手は熊男でした。文面の人物描写以上に笠井先生タッチは熊でした、毛が…(笑)一方弟も純粋で賢くて可愛かった。またそれが嫌味じゃなくスーッと心に染み込む純さでした。王子が速攻唾つける気持ちも痛いほどよくわかる(笑)そして王子のやせ我慢?にニヨニヨ。あっちが立ってりゃこちらが立たぬという(^q^)そして挿絵の王子の股関が如実に語る…笠井先生GJ2度目です!この王子と弟の続きがほしいっ。
    表題作の人魚BL、イルカの姿で王子の悩み相談を受けている受けがこれまた健気で可愛かった~(*^^*)ウン、犬飼先生なら人魚のまましちゃうと思った♪期待を裏切らない!満足でした。

  • 童話ベースの話が二組。ヘンゼルとグレーテルの方もよかった。甘甘です弟のその後も読みたい。

  • 笠井さんの挿絵が麗しく、淫靡な童話の世界にぴったりでした♡

  • おとぎ話ラブ。ハッピーエンドでよかった。テオの話の続きが読みたい。

著者プロフィール

『不夜城のシンデレラ』がホワイトハート初作品。
現代ものからファンタジーまで幅広いジャンルを書き分ける。
竹書房、プランタン出版などで活躍。

「2013年 『料理男子の愛情レシピ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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