拝み屋郷内 花嫁の家 (文庫ダ・ヴィンチ)

著者 :
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
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本棚登録 : 220
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040669991

作品紹介・あらすじ

拝み屋を営む著者が、これまで一度も最後まで語ることも記録に残すことも許されなかった。忌まわしき怪異譚をここに開陳する。"花嫁が必ず死ぬ"といわれる東北の旧家では、これまで代々の花嫁が数年の内に亡くなっていた。この家に嫁いだ女性から相談を受けた著者は、幾度も不可解な現象に悩まされる-。戦慄の体験談「花嫁の家」と、「母様の家」の連作2篇を収録した怪談実話集。

感想・レビュー・書評

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  • 過去一怖いです…((((;゜Д゜)))
    『拝み屋』さんが語る実話怪談集第2弾!



    『拝み屋』という仕事は、本来大変地味な仕事を淡々とこなす傍ら、一万分の1、十万分の1の確率で『例外』にぶち当たることがあるという…(-_-;)

    著者は12年という決して長くない期間に、この『例外』を体験した。

    前作『怪談始末』のラストにあった『ある人形と花嫁の話』『花嫁を見る』を書籍化したもので、この話を書こうとすると何度も何度もアクシデントに見舞われたらしい…( ´ㅁ` ;)

    そんな前作のエピローグから、今作を読むのにかなり勇気がいった。
    怖い……。

    今作のプロローグにも「これまでの間、語ろうとするたび、あるいは記録に書き残そうとするたび、様々な怪異や変事に見舞われ全容開示をことごとく妨害され続けてきた——」とある。

    こ…怖い……。


    読む前から怖い理由のひとつが『実話』だということ。

    ただ、この本、構成が非常に秀逸。
    『実話』ではなく『小説』だったとしても、めちゃめちゃおもしろいです!!

    読む手が止まらず、ほぼ一気読みでした。
    とにかく先が気になって気になって仕方ない。

    『母様の家、あるいは罪作りの家』
    『花嫁の家、あるいは生き人形の家』
    の2篇で構成されていて、連作短編が収録されているのですが、特にこの話が怖かった!!
    とかではなく、全部通して怖い…。

    タイトルもなんだか実話怪談っぽくなくて、センスいい.☆.。.:*・°

    今まで私が1番怖いと思う作品は三津田信三の『のぞきめ』だったのですが、……すんません、『拝み屋郷内 花嫁の家』が1番怖い作品に君臨しました…(-_-;)

    怖かった…面白かった…
    シリーズ全部読みたくなった…
    怖いけど…あぁ…面白かった…(しつこい)


    【拝み屋郷内シリーズ】メモ(`•∀•´)✧

    1. 拝み屋郷内 怪談始末
    2. 拝み屋郷内 花嫁の家
    3. 拝み屋郷内 逆さ稲荷
    4. 拝み屋郷内 禁忌を書く
    5. 拝み屋郷内 来たるべき災禍


    お盆に怖さ倍増!!
    ホラーで恐怖を味わいたい方、超超おすすめです!!

  • 続編のために再読。


    「母様の家」と「花嫁の家」の二編。
    何回読んでも怖い。最高に怖い。

    東北の旧家に嫁いだ花嫁は必ず死ぬのは単なる偶然なのかそれとも…。

    どこまでが実話なのか…いや、全てが実話なのだろうか…実際に宮城県で拝み屋を営む著者による作品だからこそ、恐怖がつきまとう。
    花嫁とは何ものなのか…しがみつかれたシーンで恐怖は最高潮に。


    以前からこの終わり方、たしかに哀しくそれでいてスッキリしないなぁと思っていたのにも納得。
    続編でこの行く末を見届けたい。

  • ものすごくこわい
    郷内心瞳 さんシリーズを読んでしまうとほかの怪談本が物足りなく感じます
    そしてこの花嫁の家 はまさに別格
    書籍販売していないのが残念です...
    電子版はあります

  • シリーズ2作目。
    チマチマ読むつもりが面白くて思わず一気読み。
    前作よりも楽しめたなー。

    結局、あの一族は何だったのか。
    不思議な力を持った真也のことも気になるところ。

  • 素晴らしいホラーでした。
    読み応えたっぷり。
    上手いくらいに伏線が回収されていく様は、
    「うわー!!!」となります。
    まさかこれも?これも!?となっていき、どんどんとテンションが高まっていく。
    畳み掛けが凄まじいです。

    ホラー小説に多いのが、途中までは良かったのにラストで突然尻切れとんぼというか、怖さが減るパターン。
    これはちゃんと、終わり方も気持ちよく、
    最初から最後まで楽しみました。

    先日読んだ「ルイの9番目の人生」が絶版で右往左往したのと同様、この小説も絶版だそう。
    こちらはすぐに市内の図書館から取り寄せられましたが、
    なぜ読みたい本に限って絶版なのか……。
    ただ、こちらは電子書籍でも販売があったので、
    花嫁の家含む拝み屋郷内シリーズを電子で購入しました。

  • 「怪談始末」で仄めかされていた花嫁の怪異。
    読んでみての感想は、驚愕と嫌悪と因縁の深さ。伝奇小説でも、ここまで複雑な物語はないだろうと思うけど、これ現実の話なんだよな。うぅむ。
    そして、解決には至っていないという結末。

    怪談に求めている怖さよりも、闇をのぞき込んでしまったという感じでしょうか。怖さの質が違います。

    しかし、郷内さんの口の悪さはなんとかならんのか?書籍化にあたっての演出もあるのだろうけど、カウンセリングのような役割をする職業の人として違和感なんだよなぁ。
    ま、敬意を払うに値しない人間への対応なので、だれもかれもということではないんだけど。それはわかっているのだけど。

  • 怖かった。小説、マンガだけじゃなく映画もあわせて今年いちばん怖かった。

  • 郷内心瞳さんの拝み屋シリーズの中でも一番怖い体験がこれではないかというもの。
    長編で読み応えと一気読みしてしまう本。
    夜の読書は眠くなってしまうのに深夜まで止まらなかった!
    和風ホラー要素と、自分の感性が「気持ち悪い」と反応してしまうおこない。
    そこの空気を自分も吸っているかのような気になってくる。だんだん話の接点を気づくとさらに興奮しました。
    ホラーの一方、良い出会いはキラキラと著者の心に残っているんだなぁという印象もまた残った。

  • 段々と繋がっていく恐怖。これが実話だとしたら…。
    幽霊も怖いが…人もを怖い。

  • 続編と知らずに手にとるも、十分楽しめた。著者は拝み屋であり、その体験談に基づいている(という設定?)。養豚業を営む家に島から嫁いだ女性とその家をめぐる因果な話「母様の家」。花嫁が3年以内に死ぬ「花嫁の家」。主人公は20代前半と思われる若い男性。手に負えないことは引き受けるなと先輩から忠告されるが、依頼者の助けを拒むこともできない。結局、その先輩が手を貸してくれるが…胸糞悪さや理不尽さ、ほっとするような場面もあり、読み応えはたっぷりあった。これがフィクションでないなら、本当に怖い…一番怖いのは人間ってことになる。

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著者プロフィール

1979年、宮城県生まれ。郷里で拝み屋を営む。
2013 年、「調伏」「お不動さん」の2作で第5回「幽」怪談実話コンテスト大賞を受賞。受賞作は『怪談実話コンテスト傑作選 お不動さん』に収録されている。著書に、最新刊の『拝み屋念珠怪談 緋色の女』(角川ホラー文庫)、『拝み屋備忘録 怪談火だるま乙女』(竹書房怪談文庫)のほか、『拝み屋怪談 怪談始末』をはじめとする「拝み屋怪談シリーズ」、「拝み屋備忘録シリーズ」、「拝み屋異聞」シリーズ(イカロス出版)がある。「拝み屋怪談」シリーズはドラマ化された。

「2021年 『拝み屋奇譚 災い百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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