アルビオンの東方軍部顧問官・ジュリアス×耶斑人の翡翠。アルビオンやその他の国の連合軍に敗戦した耶斑、という架空の日本を舞台にしたファンタジー。
読み始めはあんまり好きじゃないなあとか思ってたんですが、だんだん惹き込まれていきました。なかなかやってることはハードなんですが、印象はそこまでではなく。ジュリアスが翡翠に言う言葉の数々が哀しくも印象的でした。
ジュリアスの冷たい言葉とは裏腹に徐々に優しく感じられる仕草に彼の真面目さ不器用さがあらわれていて、ひどく切なかったです。
無力さを痛感しながらも必死に前を向く翡翠の姿が切なくて痛ましいけれど、現状を受け入れようと一生懸命なのが強いなと思います。弱気になった姿にとても胸が締めつけられました。これからはジュリアスにたくさん愛されて欲しいなと思います。
ラストの短編のジュリアスがやっぱり不器用で笑ってしまいました。でもとても甘々でよかったな〜とホッとしました。この後のふたりももっと見ていたかったです。
リードもいいキャラだったし、藍佳も可愛かった。リードに懐く藍佳にガーンってなる翡翠がおかしくも可愛くて。
理央と翡翠の幼なじみ同士の関係も複雑でとても切なくてよかったです。