用務員さんは勇者じゃありませんので (3) (MFブックス)

著者 :
制作 : 巖本 英利 
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
3.89
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本棚登録 : 27
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040677866

作品紹介・あらすじ

因縁の相手・ハヤトとのどつきあいに勝利し、サレハドをあとにした蔵人は新天地を求め海を渡る。――が、遭難した。雪白やイライダとはぐれ、魔導書は全滅。散々な状況の蔵人を待っているのは……!? 新章突入!!

感想・レビュー・書評

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  • 国家間関係や社会制度に法体系など、大きな枠組みでの世界観設定がしっかりされているなと感じる今シリーズですが。この3巻で主人公の蔵人さんに襲い掛かるのは、人種差別問題および身分制度を発端にした厄介ごとで。

    今回のヒロイン枠となるヨビは、差別対象である「蝙蝠系亜人種」であったことから我が子を殺され奴隷にまで堕とされてしまった身の上のキャラなのですが。
    うーん。「30代で、既婚者で、呑んだくれDV夫がいて、子供はいたけど殺されていて、娼婦の仕事を強いられている奴隷」とか。少なくともこれまで読んだラノベの中ではついぞ見かけたことのないヘヴィーな設定のヒロインですね。だがそれがいい。

    蔵人さんはそんなヨビの仇討を手助けする「助太刀」として彼女に協力するわけなのですが…、その過程で敵対者が増える増える。
    ハンター教会の副支部長とか味方になってくれる人もいるのですが、その他大勢である周囲の反感を買わずにはいられない不幸な宿命の持ち主のようで。

    せめて雪白が近くにいてくれることが救いですか。その救いすら、今作では冒頭から離れ離れになってしまうわけでしたが。
    まあ、雪白がいなくても、どうにか当座をしのげるくらいには強くなった蔵人さんの成長っぷりが頼もしかったですね。

  • 表紙は船が沈没して流れ着いた金髪変装中のクランドと、同じく黒くした雪白。新登場の蝙蝠系獣人のヨビ。
    クランドはヨビを奴隷として購入し、ヨビの息子の死の真相究明に協力するが…。
    相変わらず、クランドについては報われない事情が続くが、用務員さんは勇者じゃないからなぁ。
    クランドが雪白と幸せになってほしいものです。

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著者プロフィール

北海道在住。高校二年から読書に目覚め、三十までになんとかデビューをと考え、各社新人賞及び「小説家になろう」に投稿を開始。貯金の目減りと迫るタイムリミットに怯えながら書籍化打診を待ち続け、2015年2月『用務員さんは勇者じゃありませんので』で念願の商業デビュー。

「2018年 『異世界列車の車窓から ~用済み勇者の身の振り方~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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