- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040721187
作品紹介・あらすじ
「潮時、か」田中庸は電車の中で独りごちた。出版社で働き始めて6年目。大御所作家を怒らせ、スランプ中の若き女流作家・些々浦空野に担当替えとなったのだ。
一度は編集者としての未来に見切りをつけようとした庸だが、空野のデビュー作に衝撃を受け、新作企画を持ちかける。しかし空野は“書いたことが現実になるため執筆できない”と言い出して……。
そんなある日、庸は空野が描いた物語をなぞるように、奇妙な事件に巻き込まれる。
若き小説家をめぐるビブリオ・ファンタジー、開幕!
感想・レビュー・書評
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最初40ページほど読んで合わないな〜と思い、しばらく放置していました。かなり時間が経ってから再び挑戦してみたところ、読める読める。小説家モードに入ったヒロインのキャラが好きです。それと度々出てくる猫の描写ですが…個人的には終わり方が好みでした。想像が掻き立てられます。
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設定を生かしきれてない感じはしたかな。でもキャラクターと、キャラクターが繰り広げる軽快な会話はよかった!
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どうしても、小説家や本や図書館がモチーフと聞くと、気になってしまう傾向にあるワシがまんまと手に取ってしまった現代ファンタジー。
小説に書いたことが現実になってしまう、ということを気にしている若き女性小説家と編集者がメイン。基本設定を含めて怪異な現象は起こっており、ファンタジーを醸しているのだが、今ひとつ「なぜ」が見えてこず、個人的にはその怪異要素が中途半端に感じてしまった。
メイン二人のキャラ立ては良いので、設定と現象により深みを感じると、もっと面白く読めた気がする。 -
思ったほどミステリーでもなく、ファンタジーとも言い難い、現実世界から一歩あちらへ足を踏み入れちゃったかなというくらい。
違う世界が視える、視えないで言えば、前作の面影がちらほら見える感じ。
THORES様の絵から想像すると裏切られる。
もっとだれてるもん(笑)
料理や食事シーンにはだいぶそそられた!が。
著者様は、現実世界より撚りファンタジーを書かれる方が良いのではないかね? -
この物語の持つ奇妙さは癖になる。言葉の海を浮遊している感覚。悪夢から目覚めてホッとしてる半面、またあの世界に戻りたいような?でも現実も捨てがたいような?感覚。何にしろまたこのコンビにお目にかかりたい。