- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040723259
作品紹介・あらすじ
アラクネになった蜘蛛子は魔王とまさかの和解、そして吸血姫とその従僕とともに旅に出ることに。けれど人外パーティの珍道中は前途多難で……。
感想・レビュー・書評
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名セリフが出てきます。
●コミュ障な白さん
「そもそもどうして他人というものが存在するのか。他人というものが存在するから、こんな無駄なわずらわしさを感じる羽目になるんでは?ということはだ、他人を全て消し去ってしまえば心穏やかに暮らすことができるのではないか?そうすれば会話という超難題をこなさなくても済む。なんという名案でしょう!
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「なろう系ラノベ」いわゆる異世界転生もののラノベです。
今回から、蜘蛛子時系列でのストーリー展開で話が進みます。
登場人物の内面にフォーカスした回。 悩めるティーンには響いたであろうストーリーでしたわ。
それにしても、蜘蛛子あらため「白さん」のコミュ力の無さはどうなの?
「辛い行ないをするとステータス取得・スキルアップ」ってルールからすると、合致したスキルが上がりそうなものだけどねぇ・・・
ま、どっかに伏線あるのかも・・・
ということで、読了 -
★へい貴様ら、どういう了見だ?(p.282)
今回はほぼ蜘蛛子、アリエル、ソフィア、メラゾフィス四人が首都に行くまでのロードノベル。戦闘シーンもステータス表も少ししか出ません。それぞれがそれぞれの道を見いだしていく話。あとロナント爺さんはっちゃける。 -
これまでとうってかわって、時系列を前後させることなく一つの時間軸で綴られる物語。
蜘蛛と魔王の関係が確固たるものになりつつ、それに付随して語られる(まだ赤子の)ソフィアの精神的成長譚。
異世界転生モノの陳腐なお約束的展開を軽く蹴散らしつつ、物語はより深くなっていく。
訳あって散り散りになっていた主人公がまた一堂に会したことが、今後どのように物語に関わってくるか楽しみ。
ここまで進展しても、まだ既刊分の半分も行っていないことに驚きつつも喜んでいる。 -
面白いなぁ。
作者も後書きに書いているけれど各キャラクターの内面描写が非常に多い巻だった。
戦が大きく動くとか、巨大な怪物が街を襲う…みたいな大きなストーリー展開ではなく、想い合う吸血鬼と従者、嫉妬と向き合おうとしたり…
上手く話せない白の心情、アリエルの想いや立ち位置などをそれぞれに丁寧に描いていて、それがとてもワクワクさせられる。
変態ジジイが目覚めるシーンとか、自我が芽生えちゃうパペット達とか、それぞれの見せ方が上手いなぁって思う。 -
蜘蛛子ちゃん改め白ちゃんの下半身以上にギュリギュリが表紙を占めてない?(笑)ギュリギュリ、苦労性だよね(笑)そして爺は変態露出狂(笑)並列意思たちの暴走だけど、変態爺のこと見てみぬふりしてくれたのはよかったのかも。
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馬場翁 小説 ファンタジー
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アリエルと手を結んだ蜘蛛子とソフィア&メラの吸血鬼主従、パペット蜘蛛の旅。相変わらず緊張感のない蜘蛛子が大変いい味。魔術師ロナントの蜘蛛との生活が笑える。
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挿絵が可愛いしわかりやすくなっています。インターネット版とは内容が少し変わったような気がします。しかしながら主人公のキャラクターが保たれていて残虐な内容なのに軽快な感じで読めるところが不思議です。
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力は手に入れた、次はどうする?
「異世界転生」がジャンルとして定着し、派生して「モンスター転生」も続々と世に送り出されている今日この頃、お元気ですか? 私は元気です。
と、言うわけで巻を重ねるにつれてWeb版から展開が修正されていく『蜘蛛ですが、なにか?」も六巻では見事オール書き下ろしになりました。
名もなき一匹の蜘蛛がただひたすらに生き抜き、強くなっていくパートはほぼ過ぎ去りました、ここからは得た力を使ってどう生きていくかに、命題が移るということですね。
命の危険が去れば、美味しいものが食べたくなる。
お腹が満たされたらおめかしもしたくなる。
さて、次は何をしよう?
必死に生きていた頃は気にならなかったことが目に入るようになり、できるようになったことが多くなると多種多様、色鮮やかな達成感が生まれる。
よって詳しい説明は省略しますが、今回は強くなることしかやることがなかった時代との決別、対比が効いてくる巻だと思います。
Web版との比較は野暮なのでやりたくないのですが、ああこれなら、これからの展開が完璧に乖離するなって確信が生まれました。
大まかな行動はまだ似通って見えても、心の動きが大きく違うのですもの。あと、(ほぼ)新規キャラとのちょこちょことした絡みがサプライズとして効いていて、微笑ましくなったな、と。
あと、ロナント爺さんがフリーダムに動いていて、これがキャラが勝手に動くってことなんだと再確認しました。
主人公に見せ場を作りつつ、人間模様な群像劇を書くってのは難しいと思いますが今回は大体爺さんのおかげで両方達成できていた気がします。すごい。
ここで改めて表紙をご拝見。
人型の上半身を得て、前世ではなし得なかった「誇り」をどう実現していくか考えつつも、相変わらず心の中で一人ボケツッコミ、テンパリ芸を披露している主人公になんだか一読者として微笑ましいものを感じてしまいます。
クレバーだけど、基本アホ。だけど、周囲を引っ掻きまわすだけ引っ掻き回してあっけらかんとしている彼女のことが好きです。
主人公たるものこうでなければ。
イラストの力も相まって綺麗どころになっても、素直に萌えさせてくれないのも流石です。
今回もイラストすべて外れなしだと思うんですが、形容しがたい魅力と残念さを放ってますよね、この娘さん。
ここからの展開が強くなった後のボーナスタイムとは思いません。苦労した甲斐があったとひと息つきたい気持ちもありますが、Webで短めに流された「アラクネ」時代が今回、そして次回以降もガッツリ書かれることを考えると7巻が待ち遠しいという気持ちの方が強いです。