武器輸出と日本企業 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040820866

作品紹介・あらすじ

「武器輸出三原則」が見直された。防衛省は法令を検討するなど前のめりだが、防衛企業は足踏みのところも多い。技術流出のリスク、見えない敵への恐れ、ビジネスとしての旨み……知られざる現状をレポートする。

感想・レビュー・書評

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  • 国立西洋美術館でパレスチナ人虐殺反対のパフォーマンス、警察による介入も | TimeOutTOKYO
    https://www.timeout.jp/tokyo/ja/news/nmwa-stopgenocide-031124

    弁護士会の読書:武器輸出と日本企業(2016年12月28日)
    https://www.fben.jp/bookcolumn/2016/12/post_4908.php

    「武器輸出と日本企業」望月衣塑子 [角川新書] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/321601000760/

  • p220 あとがきより

    戦後初の東大総長の南原繁
    「大学は国家の名において学問研究の自由の範囲が狭められ、時の権力によって都合よき思想と学説が保護せられ、これに反するものはしばし迫害せられ、弾圧せられ。。われわれは、我が国のかような官僚主義と中央集権制度から解放し、これを民主的また地方分権的制度に改編しなければならぬ」
    「国の政治に何か重大な変化や転換がおきるときは、その前兆として現れるのが、まず教育と学問への干渉と圧迫である。われわれは、満州事変以来の苦い経験によってそれを言うのである」

  • 武器輸出について丹念に取材されています。
    武器輸出三原則の改変。それに伴う企業、大学の対応と防衛省の動きについて記されています。

    印象に残ったのは、武器輸出をどう考えるか、ということ以前に、この国をどうしたいのかぎ重要とのことでした。

    防衛は金にならないという事実も全く知りませんでした。

    防衛防御といっても攻撃と紙一重ですし、武器輸出に対応するしないを企業やましては一科学者の倫理観に委ねるのは違うと感じました。

    デュアルユースというのも、何やら言葉遊びのような気がしてなりません。

    軍事と民事がある意味分かち難いのは良く分かりますが、一度曖昧にすると堰を切ったようになるのも目に見えています。

    この国に軍産学複合体なるものが出来ないよう、心から願っています。

  • よく調査をされたうえで書かれてますね。最後の無人殺人兵器のくだりは絶望的な気持ちになりますが。殺されるほうも殺すほうも悲惨な状況になる。

  •  日本の武器輸出解禁を追う。

     兵器輸出というのはそんなにはっきりしたものではない。軍事にも民間にも使える技術は山ほどあり、デュアルユースという言葉は兵器開発の誘惑を受けやすくしている。
     無人機などの軍事産業のハイテク化も伴って、兵器輸出の問題は大きくなっている。

  • 自分の無知を実感。
    こんなにたいへんなことになってたんだ!
    7/10参院選のあとに読んだので、余計に落ち込む。

  • 9条があっても、何かしらの形で「戦争」にかかわらざるを得ない日常。現実の中で、自分のあり方、この国のあり方について、もっと考えなければいけないと思った。

  • 3.64/181
    内容(「BOOK」データベースより)
    『武器輸出三原則が事実上の撤廃となった。防衛省は防衛装備庁を発足させ、資金援助や法改正の検討など、前のめりに突き進む。一方で、防衛企業の足並みはそろわない。なぜか?三菱重工や川崎重工など大手に加え、傘下の企業、研究者などに徹底取材。解禁後の混乱が明かされる。』

    冒頭
    『 はじめに
    日本で初めての武器展示会
    横浜の湾岸部、海に向かって開かれたみなとみらい地区は、緑あふれる広大な公園と、近未来的なインテリジェントビルで構成される首都圏でも有数の人気スポットだ。休日にはさまざまなイベントが行われ、家族連れや若い人々でにぎわう。
    この一角にある大型展示ホール「パシフィコ横浜」に、スーツ姿の人々が吸い込まれていく。
    2015年5月13日から3日間にわたり、海上防衛についての大型の武器展示会「MASTAsia 2015』が開催された。国内では初めての武器の展示会で、後援は防衛省、外務省、経済産業省だ。』

    『武器輸出と日本企業』
    著者:望月 衣塑子(もちづき いそこ)
    出版社 ‏: ‎KADOKAWA
    新書 ‏: ‎224ページ
    発売日 ‏: ‎2016/7/10

  • 武器輸出の緩和に関する主に反対の立場から、取材をしてまとめた本。
    政府が教育(大学)をコントロールして、軍事技術を誘導しようとしているのではないか、という危惧に関しては、まあそうかもしれない。
    一方で、防衛力は大事かもしれない、と葛藤っぽくを描いてあるけど、どうすればよいかの意見はなく「考えていきたい」と逃げでまとめる。
    後半、無人機の非戦闘員に対する誤爆のリスクを悲劇的にまとめているが、有人機でも同じなので、考察は甘いのでは?読者を武器輸出の産業反対論に誘導したい?と感じました。
    近隣諸国に、ミサイルぶっ放したり、勝手に領海侵犯・領空侵犯を起こす国に囲まれている日本に、ただ平和平和と叫んでいるだけでは何も進まない。
    日本人が、この国をどうするのかと考える前に武器輸出云々の方法論に陥ってしまっているというのはその通りと思います。

  •  
    ── 望月 衣塑子《武器輸出と日本企業 20160710 角川新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/404082086X
     
    ♀望月 衣塑子 東京新聞記者 19‥‥‥ ‥‥ /Mochizuki, Isoko
     
    …… 「自分が納得できないからと言って何回も何回も質問するのは如
    何なものか」菅 官房長官 to 望月 衣塑子(20170704)
    http://fate.2ch.net/test/read.cgi/seijinewsplus/1499158424/-100
     
    (20170705)
     

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著者プロフィール

1975年、東京都生まれ。東京新聞社会部記者。著書に『権力と新聞の大問題』(集英社)など。2017年、平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞を受賞

「2018年 『しゃべり尽くそう! 私たちの新フェミニズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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