ポケモンの神話学 新版 ポケットの中の野生 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 137
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040821160

感想・レビュー・書評

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  • ポケモンがなぜ特別なコンテンツなのか知りたくて本著を手に取った。人間が持っている本質的な感性や幼年期の心の働きに大きく関連しているということは理解できた。ただ一方で、「他のコンテンツと何が決定的に違うのか」は理解できず、消化不良な感じもした。きっとGBというインフラと言っても良いくらいの共通ツールを試用しているところや、キャラクターデザイン等が複合的に影響してのことだとは思うが、ではなぜ「他の類似コンテンツ」は現在のポケモンの地位に到達できなかったのか?ポケモンよりも他のゲームに「はまっていた」自分としてはその点を明示してもらうことを期待してしまった。

  • 2020年81冊目

    ポケモン大ブームな息子が図書館でポケモンと名のつく本を片っぱしから予約したらやってきた本です。

    確かにポケモンが題材の本ではありますが、子どもが読んで面白い本ではありませんw

    間違いを認めたくない息子は、唯一あったポケモンの挿絵を見つけて、「ほら、これ。このポケモンを見たかったの!」だってさ。

    でも、せっかく手元にやって来たので私が読んでみました。

    ポケモンが何故こんなにも大ヒットしたのかを、色々な面から学術的に説明してくれています。

    とはいえ、なんとも後付理論的な感じがします。なんでもそうだよね。ヒットした後から説明されても、そう言われたらそんな気がしてきます。

    でも、私の妹が息子と同じくらいの時にハマっていたポケモンに今息子がハマっている事はなんだか微笑ましくて嬉しいものです。

  • ポケモンは子どもに何をもたらしたのか。

  • 中沢新一といえば中学校くらいで虹の理論を読んで
    こういうモノを書いて見たいと思わせつつも、
    あまりにも胡散臭すぎて直視するのが恥ずかしいそんな作家であった。

    今回もポケモンの神話学ということで
    胡散臭さは満載ではありますが、
    率直に言って氏がポケモンを満喫しているのがよく分かってわりとなごむ。

    おおむねフロイトの話で目新しさはないものの、
    ゲームとデータで構築された世界に文化としての意味を与えたのは
    ひとつの道しるべとして評価できるかもしれない。

    消費される対象というだけではなく、
    生産される場としてインベーダーゲームから辿っていくのは、
    いかにもアカデミズムの手つきだが、
    この人は根が山師だからまぁ、いいんではないか。

著者プロフィール

1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。京都大学特任教授、秋田公立美術大学客員教授。人類学者。著書に『増補改訂 アースダイバー』(桑原武夫賞)、『カイエ・ソバージュ』(小林秀雄賞)、『チベットのモーツァルト』(サントリー学芸賞)、『森のバロック』(読売文学賞)、『哲学の東北』(斎藤緑雨賞)など多数。

「2023年 『岡潔の教育論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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