- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040821351
作品紹介・あらすじ
オランダはじめ、教育先進国でも絶賛!!
約50年間「生きる力」を育て続けた名教師が、
その教育法を集大成!!
すべての大人に捧げる。
世界に通じる「本物の教育」は、日本の非主流にあった!
オランダはじめ、教育先進国で絶賛された金森学級。そこでは子どもたちが「学ぶ力」だけでなく仲間と学び合う、競争社会を超える「生きる力」を身につけていた。
金森実践の根幹には、“非主流”とされてきた生活綴方教育・生活教育があった。『窓ぎわのトットちゃん』に登場するトモエ学園はじめ、実は連綿と受け継がれてきた教育である。
誇るべき日本の世界教育遺産が、いまこそ求められている。
まちがいだらけの教育論から子どもを取り戻す!
■人間はふたつの現実をもっている
■圧力を包み込め!
■社会構造を変えるのは大変だが、生き方に影響は与えられる
■どの子もみな「生活の論理」を持っている
■Educationという言葉は「引き出す」という意味だ
<目次>
まえがき
第一章 子どもたちはガキ時代を奪われた
――まちがいだらけの教育論
第二章 子どもたちは大人の思想をこえる
――金森学級の実践
第三章 金森実践はオランダで受け入れられた
――本当の「教育の主流」
第四章 生活綴方・生活教育が金森実践をつくった
――金森学級の源泉
第五章 日本には世界教育遺産がある
――教育遺産の力
第六章 子どもと世界を読み解く
――共育・響育・協育
あとがき
主要参考文献
感想・レビュー・書評
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今とても大事にされている学び合い
どのようなことが書かれているのか気になり
手に取って読んでみた
実際に教育現場にいるからか、
難しいよ、それ…と思ってしまう部分もあったが
大切にしていきたいことには共感できた
特に心に残った言葉は
大人は子どものキャッチャーであれ
子どもが色々なことを私に投げかけてくれた時
全てをキャッチできる教員でありたいと思った
金森氏の大切にしている生活綴方
日常から作文は書かせているが
もっと心の底を吐き出せるような作文に
していきたいと思った詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
石川県の小学校教諭を長く務めた金森氏の児童教育方法を、彼の同僚の辻氏が記録した本。金森氏がオランダで行った講演旅行を辻氏が記録している第3章、金森氏が幼少時代から大学生にかけての人生を振り返ったている第4章が特に興味深い。
金森氏の教育方針のひとつでもある「生活綴方」というのは、子どもに作文を書かせるというもの。生活のありのままや、考えていることを文章に書かせるという教育方法。大正から昭和にかけて日本中に広まったメソッドだということを初耳だった。
エンターテイメント本ではないために、読了まで時間がかかった。 -
カリスマ教師の教育実践。子供たちの内なる声を引き出す方法。大人の顔を伺う、自分を抑圧する子供と向き合う方法。
これは教師だけじゃなく、大人のみんなが読んでほしい本。社会全体の教育力が低下したと言われる昨今、この本は人間の本質をついた教育のお話が書いてあってとても有用である。
正解が蔓延る社会。こうすればうまくいく方法があふれる世の中において、人々は自己を抑え込んでいる。正しさだけを追い求めて、本当に自分が思っていることを表に出せない。どうせ自分の考えは正しくないから、そこらに転がっている正解に従っていく。そうやって自分を見失った人々は、自我を崩壊していく。
内なる声を、解放するのです…。 -
現代の教室を相対化してくれる。
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「世界教育遺産」とも言える生活綴方教育・生活教育と
その系譜をうけつぐ金森実践がいま求められているのはなぜか
実践者と研究者の協働により明らかにする
絶賛されたオランダでの講演会をレポートした第3章はとくに興味深い