ネットは基本、クソメディア (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040821573

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  • 健康や美容、旅や食事などなど。ひとつのテーマに関して様々な
    情報を集めたキュレーションサイトが問題視された。発端はDeNA
    が運営しているサイトだった。

    私も見たわ。「肩こりの原因は幽霊」ってヤツ。なんで健康情報が
    オカルトになっちゃうんだろうと思って、ざっと目を通してあほくさ
    と思った。

    早くからネット編集を経験して来た著者が、キュレーションサイトが
    どのように作られ、運営されているか。問題点や収益の仕組みなどを
    分かりやすく記しているのが本書だ。

    DeNAという一般にも名を知られた企業が運営していたサイトだから
    大きな注目を集めて問題視されたのだろうね。それにしても酷いわ。

    著作権問題に疎い人たちが、ライターとも言えない人たちに他の
    情報源からの文章を改竄して掲載ってさぁ。ネットなら何でもあり
    を企業がやっちゃいけないでしょう。

    しかも、こんないい加減なサイトに限ってネット検索をすると上位
    に表示される。クリックした先の情報が自分の求めるものとかけ離れ
    ていて「なんじゃ、こりゃ」と感じたこともしばしば。

    何故、こんな検索結果が出て来るのかも説明されているので、なるほど
    ねえと思った。

    勿論、ネットでもまっとうな情報を提供しているサイトもある。
    書き手がきちんと取材をして、裏付けを取って初めて公開される
    情報とかね。

    情報の信頼性に関してはネットも紙媒体も似たようなものなのかな。
    結局はどこも玉石混交なんだよね。最終的には目的の情報をいかに
    的確に得るか、どの情報を信頼するかは受け手側の問題でもあるの
    ではないかと思う。

    東日本大震災の時、熊本地震の時、多くのデマが流れた。それをその
    まま拡散してしまった人だっているんだよね。紙媒体にしてもこれまで
    誤報が一切なかったってこともないんだから。

    何が「クソ情報」なのか。見極めるのは受け手側ってことかな。

著者プロフィール

編集者、PRプランナー、ライター
1973年生まれ。東京都立川市出身。大学卒業後、博報堂CC局で企業のPR業務を担当。2001年に退社し、しばらく無職となったあとフリーライターとなり、その後『テレビブロス』のフリー編集者に。企業のPR活動、ライター、雑誌編集などを経て『NEWSポストセブン』など様々なネットニュースサイトの編集者となる。主な著書に、当時主流だったネット礼賛主義を真っ向から否定しベストセラーとなった『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『ネットのバカ』(新潮新書)、『夢、死ね!』『内定童貞』(星海社新書)など。無遠慮だが本質を突いた鋭い物言いに定評がある。

「2020年 『意識の低い自炊のすすめ 巣ごもり時代の命と家計を守るために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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