長寿の献立帖 あの人は何を食べてきたのか (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040822075

作品紹介・あらすじ

一昔前、二昔前なら、老人の生き方には一定のスタイルがあった。老人は自分の父母や祖父母の時間の過ごし方をロールモデルとして、余生を過ごすだけで事足りた。しかし、人類が歴史上経験したことのない『総長生き時代』となり、さらに高齢者を支える社会的な基盤が大きく変化したことで、私たちは新しい老いの生き方を発見していかざるをえなくなった。
 いかに生きていくべきか。長寿者の食生活は、老いをどのように生きるべきか、という問題に答えるためのヒントを提示してくれる。

第一章 細く長く食べて、天寿を全うした百歳以上
「新しい体験は寿命を七十五日のばす」 吉行あぐり 
「人はいくつになっても生き方を変えることができます」 日野原重明 
「喜ばれて喜んで」 飯田深雪 
「料理は自然から文化への移行」 レヴィストロース 百歳 ほか

第二章 死ぬまで仕事を続け、我が道を生き抜いた九十代
「抹茶とお菓子が朝ご飯代わり」 野上弥生子 
「幸福を知る才能」 宇野千代
「たとえ世界が不条理だったとしても」 吉田秀和
「長寿の源は初恋の味」 三島海雲
「週二回のゴルフと毎日お昼に欠かさず食べるチキンラーメン」安藤百福 九十六歳
「飲んだ時は酔った方がいい。飲んで酔わないと体に悪い」 井伏鱒二  ほか
 
第三章 今に通じる思想を持っていた八十代

「死而不亡者壽」 横山大観 
「雑草ということはない」昭和天皇 
「仲間と食べるモネの豊かな食卓」クロード・モネ   
「六歳の時、私はコックになりたかった」サルバトーレ・ダリ
「医者の言うことを鵜呑みにしてはいくら身体があっても足らない」エジソン
「二十歳でも八十歳でも、学ぶことをやめた人は若さを失う」 ヘンリー・フォード   ほか
 

第四章 長寿こそが勝利条件だった七十代

「一人で食事をすることは、哲学する学者にとっては不健康である」カント
「豚肉を好んだ近代人」徳川慶喜 
「肥満の美食家もつながりで長生き」ロッシーニ
「長命こそが勝ち残りの源である」徳川家康       ほか

感想・レビュー・書評

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  • 朝食は一般的には食べたほうがよいと言われる。けれども必ず食べなければならないか、と言われればそうでもない。人それぞれ。食べるに越したことはないが、無理をする必要はない。健康にとって大事なのは一日トータルの栄養摂取量とカロリー摂取のバランス。そして、規則正しい生活と十分な睡眠。インスタントラーメンにしても脂質トータル塩分が多く炭水化物の塊であるが、必要な栄養は他の食物で補えばいいし、炭水化物にしても1日の摂取量を越えなければ問題ない。
    本書は42人の長寿者の食生活と人生の関係について考察しているが、結局、どのように食べればいいのかについては、正確な答えはない。あまり気にしすぎず、楽しく生きるというのが一番ということか。

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著者プロフィール

作家・料理家。1981年生まれ。服部栄養専門学校卒業後、料理教室勤務や出張料理人などを経て、2005年『さよならアメリカ』で群像新人文学賞を受賞し、デビュー。同作は芥川賞候補になる。作家として作品を発表する一方、全国の食品メーカー、生産現場の取材記事を執筆。料理家としても活動し、地域食材を活用したメニュー開発なども手掛ける。『ぼくのおいしいは3でつくる―新しい献立の手引き』(辰巳出版)、『もっとおいしく作れたら』(マガジンハウス)、『低温調理の「肉の教科書」―どんな肉も最高においしくなる。』(グラフィック社)など著書多数。

「2023年 『樋口直哉のあたらしいソース』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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