Another(下) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 8230
感想 : 658
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041000007

感想・レビュー・書評

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  • まさかあの人がanotherとは予想出来なかった。
    サカキの哀しい決断には胸を締め付けられた。

  • 上下巻まとめての感想。
    全体としては面白いし、メインネタには驚かされた。
    設定やルールは結構ご都合主義なので「まぁ話を展開させるにはそうするしかないよね」って冷めた目線で見てしまうことが度々あり、物語に入り込みにくい点が残念。

    上巻は展開が遅すぎてイライラする。
    登場人物がみんな思わせぶりで勿体ぶっているので、「いいからサッサと全部話せや!」と言いたくなる。
    「私の口からはちょっと…」「今は話すタイミングじゃ…」的にマゴマゴしてるうちに邪魔が入って肝心な話が聞けず、という展開が何度も繰り返される。
    主人公にしっかりとルールを説明しておかない理由がイマイチ納得できないし、主人公は主人公で空気読まな過ぎだし、人形館周辺では厨二病的な描写が長々続くしとにかく上巻の展開はほんとにイライラさせられる。

    逆に下巻の展開はなかなかスピーディでどんどん読ませる。特に合宿が始まってからは一気読み。
    終盤はバトロワっぽくもあり黒い家っぽくもあり、スリリングな展開が続く。さんざんドタバタした挙句、殺人鬼の正体は「おまえかい!」とガッカリしたが、直後に「死者」の正体が分かると「やられた!」となるのである。
    さらに最後には、今までの伏線や謎について、主人公とメイがご丁寧に解説までしてくれる。
    ネタが明かされたときは「ちょっとズルくない?」と思うのだが、パラパラと読み返してみると上巻のイライラの中にも多くの伏線が張られていることに気付く。破綻がないのは流石としか言いようがない。

  • アニメ放送時に、あまりにも死者の正体が気になって、原作を買ってしまった。
    そして驚愕の展開に唖然→感動。
    これが綾辻行人との出会いだった。
    叙述ものの精巧さに感動したことはあったが、ジャンルとして確立していることを知らなかったので、これが二度目の出会い。
    他の作品も色々読んだ上で改めて、衝撃度は綾辻作品でもトップクラスでは?
    あと、鳴ちゃんがとても好き。

  • 『十画館の殺人』に次いで2作目となる綾辻さんの読了。またまたやられた。

    綾辻さんの、描写はとても丁寧なため読みやすい。
    だからこそ、結末につながる伏線(ヒント)を見落としてしまう。
    もちろん、本筋から脱線するようなタッチではない。
    そこの線引きが絶妙。
    館シリーズ、全て読破しようかと思う昨日この頃。 

  • 綾辻行人さんデビューでした。そしてまた1人好きな作家さんを増やしてしまいました。ロジカルな超自然現象にリングの匂いを感じましたが、謎の根底にある真相は開かずの扉の向こうでした。最後は怒涛の…ですね。止まらない。人気の理由がわかります。

  • 面白かった( * ॑꒳ ॑* )♪伏線、叙述トリック見事に巻き込まれましたよ!綾辻先生(๑´ლ`๑)笑完全なる終わり方にしなかったのも、続編を考えてだったんだろうなぁと後書きを読んで思った。鳴の能力、もう少しインパクト強かったなら良かった気もするが…まさかの結末といい、物凄く楽しめた( * ॑꒳ ॑* )♪装丁も大好きな遠田志帆さんだし、お気に入り決定です(*´艸`*)ァハ♪館シリーズ中途半端にしたまま、Anotherシリーズ2001まで行っちゃいましょうか(๑´ლ`๑)笑

  • ホラーというよりは青春小説であり、フーダニット特殊設定ミステリだった。
    ラストの盛り上がりはさすがだったが、いかんせん物語の展開が地味で鈍重すぎる…。
    小説自体には妙な愛嬌があるので点数は甘々で。

  • 綾辻行人さんの作品は先に館シリーズを読み始めたのですが、ついに『Another』へ。
    評判通りの面白さ、怖さ、まさに長編ホラーの名作に相応しい作品でした。

    誰が死者なのか、災厄は止めることができないのか、先が気になって一気に読んでしまいました。
    細やかな伏線、鳴(と自宅)の神秘的な描写、そして驚きとさすが綾辻行人さんとしか言えません。
    表紙のイラストも本作の世界観を表現していてピッタリでした。

    アニメや映画は観たことがないので、そちらもチェックしてみたいと思います。

  • 「三年三組の呪い」を解くために計画された夏休み中の合宿。過去のクラスメイトが残したテープに呪いを解く方法が記録されていてあと少しというところで合宿所に恐ろしいことが起こる。
    呪いというなかなかファンタジーな要素とホラーやミステリーの要素をうまく組み合わせる技術はさすが綾辻行人といったところ。

  • こういう結末でしたか。やられましたね。で、最後までホラーなのかミステリーなのか境界線を行ったり来たりしていたと思います。終わりまで読んでも、すっきりしない部分が多いのでホラーとして読むのが良いのかな。もう少しヒントのようなものを示してくれていれば、推理しながら読めると思うけど。なので、ラストのどんでん返しという点においては大成功してると思います。あとがきにあった外伝のような後日談とかがあると面白いと思うんですが、事件の記憶はどんどん薄れてしまうので、恒一や鳴の事件に対する記憶が薄れる前に出してくださいね。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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