源氏物語 千年の謎2 (角川文庫 た 60-2)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年11月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041000137
作品紹介・あらすじ
帝の寵姫・朧月夜と密会し、須磨へ流刑となった光源氏が、明石の君に心奪われる。その構想を筆にするため、須磨を旅した紫式部は、海岸で謎の修行僧・孤雲に出会う。孤雲は式部が執筆中、いつも聞こえてきた安倍晴明の琵琶を携えていた。京に戻った式部は、東宮の妃に取り憑いた妖怪を祓うため、孤雲が御所入りしたことを知り、奇妙な偶然に心ざわめくのだった。更けゆく夜に琵琶の音色が流れ、再び式部の物語が動き始める。
感想・レビュー・書評
-
一巻に引き続き、源氏物語とは全く別のお話を読んだって感じですね。
正規の源氏物語を知らない人にはちんぷんかんぷんかも。
面白いけど、結末がちょっとものたりないな。。。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
う~ん、強引な展開と説明不足による置いてきぼり感だらけ。物語が一人歩きしていくところから式部が入り込むところとかはもっと読ませてくれないとなぁ…斜め読みしちゃったよ。
-
生田斗真くん主演映画の原作本です。
源氏物語はなぜ書かれたのかということで、
紫式部のいる現実世界と、源氏物語の世界が交互に書かれていく構成になっています。
映画では主に藤原道長とのやりとりが取り上げられていましたが、
原作では紫式部が仕えた中宮彰子や、藤原行成、安倍晴明など多くの登場人物が描かれています。
現実世界では藤原道長の政治的な立ち回りなどが描かれているので、
道長がどのように権力を得ていったのかがわかっているとより面白く読めると思います。
平安の歌人たちの名前がちらちら出てくるので、
和歌が好きな方はうれしくなると思います。
道長が当時の女流歌人たちと酒を酌み交わす場面も出てきて、
その女流歌人と紫式部が言葉を交わしている様子はよかったと思います。
あとは、行成がいいキャラクターだったと思います。
映画では、こうぜいって誰? と思ってたんですけど、
原作の行成は、イケメンな心を持った紳士でした。
自分の欲よりも世間が平和であることを望む行成。
道長が欲しいものはどうやってでも手に入れるって人物なので、
その対比としてすごく重要なキャラだったのかなと思います。