STEINS;GATE3 境界面上のシュタインズ・ゲート:Rebirth (角川スニーカー文庫 ん 2-1-3)

著者 :
制作 : 5pb.×ニトロプラス 
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.78
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本棚登録 : 228
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041001431

作品紹介・あらすじ

「誰よりも大切な女性のことを、忘れたりはしない」まゆりの命を救うため、岡部はタイムリープを繰り返す。そして、紅莉栖かまゆりか、助けられるのは一人だという事実に辿り着く。究極の選択に苦しむ岡部に、紅莉栖は彼がとるべき行動を伝える。極限状態の中、気持ちを確かめ合う二人。秋葉原での別れのあと、彼女がとった行動は-。追加シーンと台詞で明かされる、助手・紅莉栖のすべて!大ヒットアニメノベライズ第3弾。

感想・レビュー・書評

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  •  椎名まゆりの死を回避しようと岡部倫太郎は、タイムリープマシンを駆使して孤独な戦いを強いられる。岡部の苦しみを共有できない仲間たちはどう感じていたのか?
     アニメやゲーム本編では岡部だけの視点でしか描かれなかった為に気づけなかった、牧瀬紅莉栖の苦悩や岡部への愛情が『STEINS;GATE 3 境界面上のシュタインズ・ゲート:Rebirth』では描かれる。
     実際に記憶はなかろうと苦しむ岡部の姿を見ているのだから、ある意味ではその不安は本人よりも大きかったかもしれない。岡部がまゆりを救いたいのと同様に、牧瀬も岡部を救いたかったのだから。しかし彼女は直接手を貸すことはできないのだから切ない。彼女の視点からは岡部やラボメン達との絆がたしかに伝わってきた。
     また牧瀬の魅力は端的に言えば「ツンデレ」で素直じゃない性格にある。
     普段は大人びた態度をとっていても、ふとした拍子に子供っぽい面が顔を出し、赤面したり慌てふためいたりしてしまう。特に岡部の前だと顕著で岡部もそういった所に惹かれていたのだが、牧瀬の視点ではもっとヤバい。
     彼女は乙女だ。それも2ちゃん用語を駆使する乙女だ。
     良くも悪くも雰囲気をぶち壊す牧瀬の脳内は、彼女の新たな魅力を教えてくれた。

     そして牧瀬が消えてしまう後、彼女は仲間たちの為に戦う機会が与えられる。
     岡部は決して孤独な観測者ではなかったと、色々な意味で報われる『Rebirth』最高の魅せ場。

     この作品を読めて本当に良かった。

  • 紅莉栖視点のアニメノベライズ、これにて完結!結末は分かっていても、この流れは神。食い入るように読んだ。
    だが完全オリジナルの一幕にやや興醒め。仮にも科学アドベンチャーと名乗るものなのに、完全にオカルトになってしまっている。また原作ゲームの鳥肌の立つ神展開にはとても太刀打ちできず、どちらかといえば汚された感じがする。紅莉栖が主人公であり、紅莉栖視点を維持する以上何らかの演出は必要なのかもしれないが、ひどく興醒めした。科学アドベンチャーを名乗るなら体裁は整えてくれよ。

  • 本編終了です。

    クリスが色惚けし過ぎな感が否めませんでした。私は岡部の力になりたいというよりもまゆりを救うために一生懸命になっているクリスというイメージを抱いていたので…。
    ゲームしか知らなかったので、クリスとフェイリスに接点があったというのが驚きでした。でも中鉢の解釈はちょっと追いつけそうにないです。頭に血が上って暴言を吐いてしまっているとは捉え難い気が…。だって世界線によっては殺しにきているんですよ…?さすがにそこまで行ってしまうと修復は不可能というか「感情を抑えられない」で許して良いレベルを超えていると思います。
    他にも細々気にかかるところが残る作品でした。アニメを観てから読んだ方が良かったのかもしれません(´・ω・`)

  • 4月15日読了。図書館。

  • 鍵は、SERNに残されたDメールを消すこと。
    そのためにタイムリープを繰り返す岡部。
    しかしそれを実行すると、今度は牧瀬紅莉栖が死ぬことに気づく。
    紅莉栖は、フェイリスから父の過去のテープを聞かされる。
    父との確執に悩み、岡部を心配し、世界線を超えるよう背中を押すことで、岡部の告白を聞き、キスをする。
    臨死体験の中、阿万音鈴羽から紅莉栖の論文が元で第3次世界大戦が起こると告げられる。岡部から、αでもβでもないSTEINS;GATEを開くため、"変えられない事象"と"変えられる事象"を見極めて教えるようにと告げられる。そして父からは懺悔を。
    とうとうSTEINS;GATEを開く。
    そして「また会えたなクリスティーナ」。その7年後橋田に娘=鈴羽が生まれる。

  • 世界線を移動できない紅莉栖に
    物語を進行させるのにはやはり無理があった。
    序盤からだらだらと長く続く
    「~だったらしい」
    「~だったということだ」
    という伝聞口調に読んでいても混沌を招くだけでした。
    岡部がどれだけ苦悩と苦労を抱えているかを伝えたいだけならば
    もっと違ったやり方を選択したほうが良かったと思う。

    そして終章はオリジナルだけれど好みが完全に分かれそう。
    個人的にシュタインズゲートはたったひとつの願いのために
    他のあらゆる切なる思いも踏み越えていく
    ある意味では非情な物語だったと思うので
    最後も夢のようなふわふわした展開ではなく
    もっと残酷で、もっと痛烈な切り口であっても良かった。
    そういう意味でもやはり本編とは違う作品だなと思わせる。

    ただし告白部分だけに限って言えば……
    ニヤニヤである(//▽//)

    紅莉栖ファンにだけは勧められる作品。

  • クリスティーナ視点のシュタゲノベライズの完結編.
    オリジナル要素がちょっと挟まってたり
    「あの後」の話,ラボメン8人が再び全員集合する話があったりと
    なかなか素敵な内容.
    クリスティーナ可愛いよクリスティーナ.

  • reverse からrebirthへ。
    本編を違う視点から眺めるreverseが、
    今回はオリジナル展開を交えてのRebirthへと昇華しました。

    設定上どうしても「聞いた話」パートが長がかったりするし、
    本編と比べると多少の設定変更はありましたが、
    シュタゲにおいてそれは、世界線の一つとして解釈でき、
    特に問題なく読めました。

    つーか素晴らしかったので細けえことはいいんですw
    まだ別話もでるらしいのがうれしいw
    あれかな?劇場版の内容かな??

    すげえ楽しみ☆

  • 2012/05/27
    【好き】アニメ版シュタインズゲートを紅莉栖視点で進行させる小説、最終巻の第3巻。 紅莉栖が知ることの出来なかった本編内容を、岡部が回想で語り補う方法は、仕方ないとは言えダイジェストぽくてあまり面白くなかった。 とはいえ、前巻でのいろいろな疑問は解消されたので良かった(笑) 第8章・因果律のメルトは、フェイリス大活躍のドラマCDの内容をプラスしてβ世界線に移る直前まで。 紅莉栖の心情がよく語られていていたので面白かった。 第9章・循環輪廻のカーラチャクラはオリジナル。 β世界線へと移動している間のほんのわずかな時間内に、β世界線の執念オカリンとα世界線の紅莉栖とのあったかもしれないやり取り。 妄想とか夢に近いので本編からは若干浮いてるかなーと思わないでもないが、執念オカリンと紅莉栖を会わせるという設定が気に入った。 終幕・境界面上のシュタインズゲートは、時間軸を7年後の鈴羽誕生に併せてあったので、オカリンの長い旅が、あぁ本当に終わったんだなと思えた。 だからこの巻はReverseではなくRebirthなのね…なるほど。

  • シュタインズゲートのRebirthシリーズもこれが最終巻。

    前巻を読んで、この最終巻に危惧していた予想は当たっていた。
    それが、前半の半分は岡部からの伝聞についてを語っているということ。
    この前半があったから、最終巻は今までの2倍の厚み(ページ数)として仕上がってしまった?
    この伝聞を説明するにはあまりにも描写が詳細過ぎて長く描かれているので、どこの紅莉栖の世界線なのかボヤけていたところが多々。それが解るのは、語尾に「〜だそうだ。」と何度も使われていたから。

    作者が思う本書を手にとって欲しいターゲットは、ゲームやアニメのシュタインズゲートを一度視聴している人だと思うので、丁寧な別世界線の解説はもっと端的な方がリアル感はあったと思う。
    復讐としてナナメ読みされるのが落ち。

    ただ、後半戦は、STEINS;GATEドラマCDα「哀心迷図のバベル」の内容が盛り込まれていて読み応えアリ。フェイリスが登場してからは脳内でセリフが再生され一気に物語に引きこまれた。

    で、完全オリジナルの最終章。
    この最終章を描きたいがために、今までの3巻があったとしても過言ではない。トンデモ科学すぎて賛否両論あるかもしれないが、ラストは良くまとまっていたと思う。

    少し酷評してしまった感もあるが、シュタインズゲートのストーリーはすでに完璧に出来上がっているものなので、色をつけにくいなか、ラストのストーリーは完成度が高かった。
    復讐の意味を込めてもこの小説はオススメ。
    本編を忘れる前に読んでもらいたい。

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