ラン (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 2775
感想 : 246
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041001653

感想・レビュー・書評

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  • 物語が進むにつれて段々と走る目的が前向きに変わっていく環をみていると、大きな一歩を踏み出すことが難しいならば、小さな一歩を少しずつ…と思えます。
    森絵都さんの語る死生観って、明るいというか身近というかズシーンって重くないのが魅力的ですよね。

  • 究極のルール違反。亡くなったあの人たちにまた会える世界...。一人で生きていくための成長の物語。でもその先には待ってくれている、見守ってくる人たちがいる...。奈々美おばさんがいい味出してます。そっと感涙しつつも元気をもらえる作品です。

  • 死後の世界と通じるという非現実的な話だけど、夏目環が、妙に現実的なキャラクターで心理描写も絶妙。
    夏目環の日記を読んでいるかのような文章が、若い世代にはわかりやすく読みやすいかもしれないですね。
    私はまだ家族を亡くしたことが無いけれど、その時が来たらまた読んでみたいと思える作品でした。
    キャラが個性的なのと、自転車で走っている時、ランニング時の疾走感など、小説より実写化したら楽しいだろうなと思った作品でした。(普段は実写化大反対派です)

  • ファンタジーとスポ根を織り交ぜたお話。森絵都さんらしく生と死もテーマになって、力強いです。少しスタートが冗長だった分、星一個減です。

  • 主人公環の一生懸命さと家族が印象的。私も何かと頑張って成長したくなる、走りたくなる、一冊だった。

  • 人生はマラソンなんだなぁ

    明らかにバランスを崩して向こう側に傾いていた主人公が、
    だんだんと人との関わり方を掴んで、
    向こう側の居心地の良さを、感じてはいけないものだと気づいて
    こちらの日常に目を向けて、
    こちら側で目標を持って、、、

    辛いことも逃げたくなることもあるけど、
    それでももう大丈夫だねって
    読みながら家族と主人公の気持ちがすごく近くにあるみたいに感じられました

    良いお話です
    また走りたくなりました

    亡くなった人に対する後悔って私の中にも少なからずあったけど、
    この本の中のような世界があるんじゃないかと信じることで、気にせず私がこっちの生活を全うすることが供養になるってほんとにそんな気になれました。

    ありがとう

  • ランニングが多少でも題材に入っていると手に取ってしまいがち。

    サクッと読めて、読後感も気持ちよかった。
    森絵都さんの描くキャラクターはみんなキャラが立ってて楽しい。

  • 素敵な本だった。
    体を動かして、人と関わるっていうのは生きる希望になるのかなって思った。まちさんの気持ちもよくわかる気がする。

  • 子供の頃に両親と弟を、少し前に叔母を亡くした主人公が、あの世へのライン超を目指しランニングを始める話。

    始めは孤独からくる無気力さが目立っていたけど、ランニングに誘われて変わった仲間たちと日曜日に走り始めてから少しずつ気持ちが強くなっていっていた。

    アクの強いおばさんパート(兼チームメイト)とも互角にやり合うのが面白かった笑

    家族との最後のお別れは悲しかったけど、前に進んで生きていく姿勢がついた主人公を見て、自分もなにかを頑張りたくなった。

  • 大好きな本の一冊です。
    家族をなくしてまだそこに立ち止まっている
    環が、もらった自転車に乗って走ると家族に会える異次元に行けることを知る。
    立ち止まっている環が少しづつ前を向いていけるようになっていく温かいお話。
    一気に読んでしまった元気になるお話

著者プロフィール

森 絵都(もり・えと):1968年生まれ。90年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。95年『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞及び産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、98年『つきのふね』で野間児童文芸賞、99年『カラフル』で産経児童出版文化賞、2003年『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞、06年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞、17年『みかづき』で中央公論文芸賞等受賞。『この女』『クラスメイツ』『出会いなおし』『カザアナ』『あしたのことば』『生まれかわりのポオ』他著作多数。

「2023年 『できない相談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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