ベイビー、グッドモーニング (角川スニーカー文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
4.26
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感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041002148

作品紹介・あらすじ

「私は死神です。つい先ほど貴方は死ぬ予定でしたが、寿命を三日ほど延長させて頂きました」ミニスカートの死神の少女には月ごとに集める魂のノルマがあって……。『サクラダ』の河野裕が描く死神と濁った魂の物語。
『サクラダリセット7 BOY, GIRL and the STORY of SAGRADA』との2冊同時刊行!

感想・レビュー・書評

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  • この小説は答えを与えてくれない。ただ、柔らかい死と希望だけが残されている。
    美しく儚く、透き通った言葉で紡がれる生命の物語はとても素晴らしい。

    だけど妙に目が滑るというか…没頭できない自分もいる。
    多分、大好きな作品だけど自分には合わないんだと思う。読み手側の問題なのでこれは申し訳ない

  • 少しずつ繋がってる短編集
    そういうのが1番好きだなー
    最後でまとまる感じもいい

  • 同時発売『サクラダリセット』最終巻と
    どちらを先に読むか悩んでこちらから読む
    作者の作品が同じ月に2冊も読めるとは幸せすぎる
    しかもどちらもぶ厚くて素晴らしいな
    とか思っていたが
    良く見ると紙質が悪くなって厚くなっているだけだった
    見返したら先月の『問題児』もそうだった
    いままでわりと良い紙を使っていたスニーカー文庫だけに落差がすごい
    そのわりには先月気付かなかったわけだが
    『サクラダ』完結月までは良い紙を使って欲しかったかも(後はどうでも良いのか)

    でこの作品だが
    死神ものの一冊完結連作短編
    学校の演劇部が採用しそうな教科書に載りそうなくらい上品上品質だが
    これならより巧みに書ける作家はいるだろうと思うくらいではある
    『死神くん』とか懐かしいなとカラスの諭吉をみて思い返す
    そして分類に困る
    生きていてそのうち死ぬのは「絶対」間違いなさそうな人間の
    思いつく枠一杯に広がりえるこの話は
    「小説」「連作短編」という下にどう分けようあるだろうか

  • 4作の短編集。
    物語の主人公はそれぞれ異なるが、全編に共通して死神が登場する。アイスが好きでユニクロの服に身を包んだ少女の死神である。

    正直他の作品に比べて、微妙だった。
    表現が回りくどいというか、稚拙というか。
    それぞれの作品が微妙にリンクしているのはいいのだが、全体をひっくるめたオチは少々弱い印象。
    あまりオススメはしない。

  • ユニクロとコンビニが好きで、人を殺さない死神の少女なんて普通、いるとは思わないから、従来のイメージの死神と違って驚いた。
    彼女と出会ったこれから死ぬ予定の四人は、それぞれ死に対する受け止め方も違うが、最期に大切なものを見つけることができてよかった思う。
    「再び、プロローグ」を読むと、なんか心がほっとする。
    全てが繋がっていたことが嬉しかった。
    とても爽やかな読後感だった。
    ジョニー・トーカーの本を読んでみたいかも。

    そういえば、少し死神くんに似ているかもしれない。
    ドラマ版を少しかじったぐらいしか知らないのでなんともいえないが…。

  • 4つのお話からなる、連作短編集。
    それぞれのお話で主人公がかわりますが、
    必ず脇役に死神の少女が登場しており、誰かの死に方が語られています。
    死ぬ前につくと決意した嘘、死ぬ前に自分がやるべきこと、
    死ぬ前に諦めたくないこと、死ぬ前に守りたいもの。
    書かれているのは死ぬ前から死の瞬間までですが、
    それによって描かれているのは生き方なのだと思います。
    綺麗な死に方、ひいては綺麗な生き方、
    そういうものはどういう形をしているのか、思わず考えさせられました。
    色々なライトノベルがあると思いますが、
    個人的にはライトノベルの型だけには閉じ込めたくないと思える作品でした。

    魂のリサイクルという人の死後の考え方や、
    4つのお話の微妙なつながりも素敵です。
    ちょっと澄ましたような文体も好みでした。
    本の終わりには突然道が開けたかのような、
    しばらく心に残る爽快感があります。
    短編集なのでどこから読んでも間違いはありませんが、
    1つめの物語から順に読み進めていくのがおすすめ。

  • 『死』がテーマの連作短編。
    死神が出てきますが主役も語り部もヒトです。

    ザッピング要素はそこまで重要じゃないきがします。
    それぞれの生き方死に方。

    明確な答えは読者に委ねられてる感じがする。
    ほわわ~んとした感じ。
    でもそれが良い。

    この作品も好きなんですが『サクラダリセット』が★4なんで相対的に★3

    一冊で完結してるの本あまり読まない人にオススメするらこっちかな。

    河野裕さん作品のちょっとキザっぽい文章や、風景の描写が、凄く好き。
    合わない人もいると思いますが、合う人はハマるんですよね。

    ということで他のかたのレビュー見てて気づいたんですが、良い作品はレビューが良い。(今更

  • 連作短編集。どの話も切なくてやさしくてあたたかくて、すべての話で泣いてしまいました。死神の存在があくまでおまけで、各話の主人公たちの生き様や死に様のお話でした。淡々としているのに冷たくないあたたかい著者の書き方がとてもきれいで大好きです。命が循環して生まれ変わる。そんなことはどうでもいい。死神はいいことを言いますね。

  • 短編だけど、それぞれが関連している話。
    それぞれの話も良かったけど、ラストでタイトルの意味もわかってなるほどという感じ。

    雰囲気はサクラダリセットっぽいかな。
    心温まる話でした。

    こっちにある短編もそのうち読見たいと思う。
    http://sneakerbunko.jp/series/sakurada/index.php

  • 読みやすくてすごくぐっとくるものがありました。みんなみんな大好きです

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著者プロフィール

徳島県出身。2009年に『サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY』で、角川スニーカー文庫よりデビュー。若者を中心に人気を博し、シリーズは7冊を数える。他著作に「つれづれ、北野坂探偵舎」シリーズ(角川文庫)、『いなくなれ、群青』(新潮文庫)に始まる「階段島」シリーズなどがある。

「2023年 『昨日星を探した言い訳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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