サイボーグ009 完結編 2012 009 conclusion GOD'S WAR I first (角川文庫)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年9月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041004265
感想・レビュー・書評
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うーん、これは「009」のファンでないと、なかなか最後まで読めなそうだなあ。
「小説」として、かなり稚拙なんだよね。
いや、「頑張ってる」のはよくわかるんだ。著者は、石ノ森の遺志を継ごうという気概があるのだろうし、当然、妙なものを出すと彼の名声に傷が入るかも、みたいなことは考えているんだろうと思う。
だから、とても工夫して、気を使っていることはわかる。文章の端々から伝わってくる。
ただ…。それでも下手さはどうしようもない。もうかわいそうだがどうしようもない。
著者は別の方面ですでに活躍している人らしいし、そっちの方で才能を伸ばすことを考えりゃいいんじゃないかな。
ちなみに、ジェット編だけはなかなか読ますなあと思ってたら、ここだけ石ノ森が書いてたんだね。御大、さすがです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ジェット編はクオリティ高いです。
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サイボーグ009完結篇の小説バージョンの方です。002のエピソードがいいなと思ったら、そこだけ石ノ森章太郎の文章によるものでした。
他は、石ノ森章太郎の口述と膨大なメモから小野寺丈が書き上げたもので正直読み進めるのが辛いレベルでした。 -
昔ながらのファン補正があって初めて「アリ」。そういう人たちには映像が生き生きと浮かび上がる。
そうでない人には、あまり程度の良くないジュブナイル。 -
あとがきに「これは、長年描き続けられてきたサイボーグ009という作品の、アナザーストーリーでも、パラレルワールドでもなく、あくまで、読者が愛してやまなかった最後の戦いに他なりません。
────と思って頂けるのが、作者の本意だと、僕はそう思っております」とあるが、私はその本意に背いて、これはパラレルワールドの物語と思う事にした。
一番はやっぱり004のパート。
004の身に起こった悲劇は、子供だった私にドイツという国を強く印象付け、子供だったのでそこまで明確に思っていたわけではないけれど、戦争は終わっても、国と国のイデオロギーの違いで起きる惨劇というしらしめたエピソードで、それがなかった事にされるというのは、受け入れるのは難しく、また、無理に受け入れねばならない事でもないと思うので。
それでもやっぱり、同じくあとがきに「明らかにボツにしようとしていたものも数多く含まれているはずです」とあるように、この004の設定は、ボツになったものの一つであって欲しいと思ってしまう。
002のパートについては、石ノ森氏が唯一小説の形で遺していた物語であり、まるで別人の(見た目ではなく性格が)『RE:CYBORG』を観た後だったので、そうだよね、002はこうだよね、とホッとしながら読んだし、001と003のパートも、変な言い方だけれど、それぞれキャラクターに似合う話だな、と思った。
それでもやっぱり、ストーリーがどうであるとかが余り頭に入らないほど、004のパートはショックだった。
故に★3つ。
この先も「これはパラレルワールドの物語である」と言い聞かせながら、残り5人のストーリーを読んでいこうと思う。
蛇足だけれど、サイボーグ009の舞台を現代に移すに当たって、001〜004までを『第一世代』として004のエピソードを残した平成版アニメ(それももう10年前の話なんだな)の設定は秀逸だと思っている。 -
映画鑑賞後、購入。
映画よりこっち。