夜までに帰宅 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 177
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041004470

作品紹介・あらすじ

エネルギー戦略の失敗から19年前に導入された「夜」制度。夜間は電気の供給が完全に途絶え、外出は禁止。通信・警察・医療機関も全停止する。冒険気分で夜の吉祥寺に出た高校生・アキラの、恐怖の一夜とは。

感想・レビュー・書評

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  • 夜の設定は面白いと思う。だけどなんか物足りない。親が夜を過剰に怖がる理由とか出てきたり、っていうほうに展開するのかなと思いきや、結局朝まで殺し合いだった。

  • イマイチだなあ・・・・

  • エネルギー戦略に失敗した日本は消費を抑えるため、夜制度が導入された。活動の一切を取りやめ、外出も禁じ、エネルギーの消費を抑えるという制度。テスト期間が明け解放感に酔うアキラ達は好奇心の冒険心に突き動かされ、夜間の外出を決行する。

    ***

    またまた二宮さんのホラー小説。エネルギー戦略に失敗し、未曽有のエネルギー危機に陥った日本が舞台。節電のために特定の時間以降の送電の一切を取りやめ、社会的活動の一切を行えなくするというもの。制度が導入されてからというもの、夜間に指定されている時間は家にこもり静かに過ごす。
    夜間の外出は法律で禁止されているわけでは無いが、その間に起こった事件や事故はほとんどフォローされないという状態のため、事実上の禁止の様なものだ。 かなり息苦しい政策であるが、仕事が16時に終わるのはちょっとうらやましいかもなぁ! 夜間の外出が推奨されない世界の日本で、高校生であるアキラ達はテストからの解放感と、友人キョウカの言葉も手伝い夜遊びに興じる。キョウカの姉も何度も夜遊びしているという事実に、何もないと高をくくった四人であったが、運悪くとんでもない事件に巻き込まれてしまうのであった。
    途中まで魔がどうとかという表現があったので、珍しくオカルト系かと思ったが、やっぱりヒトコワ系だった。夜時間を徘徊し、夜遊びをしている人間を狩る集団。そんなんありえんだろ!というかなり突飛な展開が多くあったが、夜制度が導入されている日本という謎の世界観にマッチしていたように思う。友人と軽い気持ちで出かけたにもかかわらず、現場を目撃してしまい、殺戮に巻き込まれるアキラ達。殺人集団の裏をかくため、いろいろな手段を考えるが全て突破されてしまう。何とか逃げ切ろうと奔走するが、次々に仲間を失い精神的にも肉体的にも追い込まれていく恐怖感。夜間に起こった事件や事故はほとんどフォローされない、他人の助けを期待できないという世界観がより一層恐怖をあおっていた。 高校生VS殺人集団では後者に分があったようだ。(しかし、謎の集団はかなり大それたことをしているわけだが、それで明るみにならないのがちょっと不思議。)長い殺戮の宴を経て、朝を迎えた時はかなりほっとした。ラストはいつも通り愕然とする終わり方。薄々怪しいと思っていたが、やっぱりそうだったのか……。
    迫りくる集団も恐ろしかったが、最初から利益のみを考えて動いていた二人も怖かった。

  • B級映画のような展開。夏の夜の一冊にいいかもと思います。

  • ここの評価的にあまり期待してなかったが、、やっぱりな感じ笑
    B級映画でよくある展開でバカな高校生たちの話。

    つまらなくはないし、まあ息抜き本にはいいかも?

  • わりとラストまですんなり進んでいってちょっと物足りなかったなと思っていたところ、ラストはやはりの展開。これフックになりそうなのに流してるなって感じていたので、そういう意味では納得。読み終わってちょっと複雑な心境。

  • 『夜』になったら、家から出ずにじっとしている事。
    それが普通となった今、主人公達は夜遊びを決行する。

    エネルギー節約のため、なので、暗くて何か起こったら
    面倒な事になる、というだけの夜。
    地球外生命体がいるわけでも…と思っていたら。
    ある意味、そんな状態でしたけど。

    いやでもまさか~な展開ですし、最後の最後には
    違う意味での驚きが。
    吊り橋効果もあるでしょうが、この長い夜。
    平和ボケしている、というのは確かに、な展開で
    長い長い夜、でした。

  • 多少読みやすくまともな文章になった山田悠介という印象。エネルギー不足による「夜制度」という設定は面白かった。最後まで読むと何が本当にホラーなのかがわかるという皮肉。

  • 猟奇的。
    そこそこ緊迫感もあり、サクッと読みたい方には良いのでは。
    でも最後がなぁ・・・。
    「!」の方が好きだったなぁ。

  • 電力不足で「夜」は完全に活動を停止してしまう世界で,夜遊びをしていた高校生たちに惨劇が襲い掛かる話。
    文章はひどいが,この手のB級ホラーが好きならなかなか楽しめる。

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著者プロフィール

1985年、東京生誕。一橋大学経済学部卒。著書は他に「!」「!!」「!!!」「!!!!」「暗黒学校」「最悪彼氏」(ここまですべてアルファポリス)、「占い処・陽仙堂の統計科学」(角川書店)、「一番線に謎が到着します 若き鉄道員・夏目壮太の日常」(幻冬舎)などがある。

「2016年 『殺人鬼狩り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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