クリストファー男娼窟 (角川文庫)

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著者 : 草間彌生
  • KADOKAWA (2012年10月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041005163

クリストファー男娼窟 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • あの水玉の絵画を手掛けた草間彌生が小説も書くのかと興味本意で手に取った。
    書かれた時代もあってか、やはり多少読みにくく読む終わるまでかなり時間がかかってしまった。今では表現できないような(してはいけないような)言葉や描写があるのは興味深かった。表現が露骨で内容もとにかく凄いので、読んでいて若干病みそうになった。

  •  芸術、芸術家、前衛芸術、都会、男娼、そういう文化の息づく都市、というものに興味をひかれる。ニューヨークの男娼窟の物語である表題作が私は一番好きだ。男娼をやって大学を出た、という主人公の経歴がまた何ともいえず惹かれるものがある。男娼窟のあるアパートの様子とか、凄くかっこいい。本を読んでいて頻繁に思うことがある、こういう風に書きたい!と思う個所がクリストファー男娼窟にはいっぱいあった。
     草間彌生の芸術作品を見に行くと、いつも猛烈にやっぱり芸術家が好きだ、と思う。芸術家の書く文章って、どんなものなんだろう、という興味も手伝って手にした本。文章は独特で、所々主人公の本当に観ている光景と幻覚が混ざり合っている感じの個所も出てくる。クリストファー男娼窟ではあまりなかったけど、離人カーテンの囚人では読んでてちょっと疲れた。
     芸術を生み出す人の脳味噌の中には、やっぱり興味があるな。

  • 草間彌生著「クリストファー男娼窟」読了。生とは、性と幻惑と闇と光の中で疾走する光芒。脳みその裏側がチリチリ焼ける読後感…

  • これは、読む絵画である。エロティックでグロテスクで美しい。性液ののようねっとりしているかと思いきや意外に爽やかである。文章に色彩が弾けている。読書する時間は麻薬のように流れ去る。

  • 草間彌生の小説ってどんなんだろうと思って読んでみたら・・・いやはや、ものすごいです。表題作は若い黒人男娼の話。性描写だらけなのになぜかいやらしさより悲しみの色のほうが強い。「離人カーテンの囚人」は性と生と死の妄想がごっちゃごちゃになってそっちに引きずりこまれるような恐ろしさ。「死臭アカシア」はもう完全にイッちゃってる。一つ一つの文章はしっかりしていておかしな要素は無いのに、その組み合わせとか順序が変なので、歪んでるというか、狂気を感じる。

  • キラキラしてて、極彩色で、草間さんの自伝かと思うほどリアリティがあって。天は二物を与えず、とは嘘だな。ものすごい魅力的な文章。引き込まれました。

  • もともとアート作品が好きで、自伝を読んでから小説も読んでみたいなあと思っていた草間弥生。1984年の作品が、なんと今になって文庫に!(嬉)。『クリストファー男娼窟』『離人カーテンの囚人』『死臭アカシア』の3編が収録されています。薄いし軽いから通勤電車で読もうと思ってたんだけど、中身パラパラっと見たら電車で読むにはちょっと危険な単語満載だったので(笑)結局家で読みました。

    文章自体は、巧いというのではないのだけれど(同じような表現を反復しがちなところとか森茉莉ぽかった)とにかく表現の仕方が独創的で、時折はっとするような美しい描写や、目からウロコの真理がちりばめられていて、ぐいぐい引き込まれてしまう。現実に見えているものも心象としてしか見えていない幻覚のようなものも、描写の仕方が絵画的というか、言葉なのに極彩色に見えてくる気がします。

    表題作は、男娼の話ということもあって、ジャン・ジュネの作品のような世界観でしたが、コーヒーの中に蛾が飛び込む場面とかすごく印象的で、書かれていることは生々しい性の話なのに、ラストはいっそ幻想的。『死臭アカシア』のラストシーンなんて、まるで安吾の『桜の森の満開の下』かという美しさで、グロテスクな死姦の話のはずなのに、なんともいえない余韻が残りました。

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