炎上する君 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041005675

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  • 祝文庫化!

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    「恋に戦う君を、誰が笑うことができようか?

    私たちは足が炎上している男の噂話ばかりしていた。ある日、銭湯にその男が現れて…。何かにとらわれ動けなくなってしまった私たちに訪れる、小さいけれど大きな変化。奔放な想像力がつむぎだす不穏で愛らしい物語。」

  • 生きることは人と関わり合うこと。
    人と関わり合うことは傷つくこと。
    それでも誰か一人でも理解者がいれば強くなれるということ。
    そんなメッセージを受け取った気がする。

    読むと元気が出る物語。

  • 炎上するのは、
    ネットの世界ではなく、
    本当に人間が燃えるのだ!

    風船人間は
    風船を持っているわけでもなく、
    中に入る訳でもなく、
    人間が膨らんで風船になって
    天の上へ行ってしまうのだ!

    そんな
    奇想天外な発想の短編集。
    ただの不思議なファンタジーではない。
    主人公は
    社会との違和感を感じながら生きている人ばかりだ。

    共感する部分も沢山ある。

    西加奈子さんの優しさが根底にあるから、
    どこか笑えて
    最後には救いがある。

    誰もが優しさや愛情を欲しているんだな、
    私だけではないんだな、と
    痛感。

  • こういう作風もあるんだ、という底無し沼な感じ。星新一っぽい。でも、西加奈子らしさがずっと漂ってる。100%の理解は無理だが、置いてけぼりもまた一興。

  • 奔放な想像の世界がおもしろい。そこにほっこりした愛情が散りばめられている。

  • 難しい。解説を読んでもよくわからない。短編集であることも、この想像力溢れる話は、私には合わない。

  • 短編集。
    最後の風船のストーリーよかったです。

  • 半分まで読んだけど、先が進まなくてリタイアしました

    特徴的な文章、表現の仕方が独特できっと深く読める人には魅力的なんだと思う

  • 久々の西加奈子さん作品。
    短編集なのでサクサクと読了。

    正直最初の方の話は"???"となってて自分にはやっぱり合わないかもと思わされた。
    でもこの本のタイトルにもなってる"炎上する君"や"トロフィーワイフ"からちょっとずつ自分の中に物語が染み込んでいく感じがした。
    "私のお尻"はこんな職業があるのか、とかこんな考えをする人もいるのかと思わされつつ視点を変えると私も同じような感情や想いに苛まれてるなぁと妙にしっくりきたりした。
    最後の"ある風船の落下"は名言的な言葉の羅列が凄まじいなと思いつつ激しく同意する場面が多々あって一番好きな話だった。ほんとにタイムリーに考えていたことが書かれていて、私の心の中を覗いたのか?というくらいには驚いた。結局私は一般的な人間であって、自分だけが悩んでいるみたいなことはないんだなと改めて思わされた。

    "もし裏切られたとしても、社会から中傷を食らっても、それでも、誰かを信じることの素晴らしさを、僕は思い出したんだ。君が好きだ"
    "人間は愚かだ、でも、だからこそ尊いんだよ!"

  • 体と心のつながりを改めて大切に思わせてくれる作品。
    実際にはありえないような物語でありながら、
    心の綻びが体の異変となって現れてくる感覚に共感できた。悩んでいる時こそ、悩んでいる原因と少し距離を置いたり、そんな自分を自分自身が受け入れることで、物事が良い方向に進んだり、徐々に前向きな気持ちになれるというメッセージが詰まっている。
    どの物語も、読み終わった時の、心の解き放たれたような清々しさが心地よい作品だ。

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著者プロフィール

1977年イラン・テヘラン生まれ。2004年『あおい』で、デビュー。07年『通天閣』で「織田作之助賞」、13年『ふくわらい』で「河合隼雄賞」を、15年『サラバ!』で「直木賞」を受賞した。その他著書に、『さくら』『漁港の肉子ちゃん』『舞台』『まく子』『i』などがある。23年に刊行した初のノンフィクション『くもをさがす』が話題となった。

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