さいはての彼女 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.85
  • (461)
  • (940)
  • (591)
  • (76)
  • (12)
本棚登録 : 9876
感想 : 786
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041006429

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とても気持ちの良い短編集でした


    読んでいたら旅に出たくなります!


    仕事でちょっと行き詰まった時
    旅に出て、パッと視界が開ける感じ。

    やっぱり旅はいいですね

    ナギちゃんとてもいい子ー!
    私もバイク乗りたくなりました!


    そんな私は入院中で
    しかも絶賛、絶食中。


    本に出てくる食べ物の
    美味しそうなこと。


    あー食べたい。



    鬱々とした気持ちを晴らしてくれる
    素敵な作品でした(^^)


    ハグとナガラもちょろっと出てきますよー(^^)

  • 再生をテーマにした四つの短編集
    どの話も良かった
    一番印象に残っているのは『さいはての彼女』
    仕事をがむしゃらに頑張って来たんだけど、どうしようもなくなって、立ち止まる
    そして旅に出る
    旅先での新しい人との出会い、美しい景色との出会いが、肩書きのある自分ではなく、個人の自分と見つめ合う機会を与えてくれる
    またここからゆっくり歩いて行けばいいんだよ、と背中を押してもらう

    そして、旅先で出会ったハーレーを乗りこなす凪ちゃんが、とてもキラキラ輝いている
    その影には、愛情たっぷり与えて育てくれた、今は亡きお父さんがいた
    お父さんがどんなに凪ちゃんの事を愛していたか、凪ちゃんを見ていればわかる
    風の様な凪ちゃんに会ってみたいな

    旅先には、知床、釧路、摩周湖等の道東や、静岡修善寺が出て来るので楽しめる

  • はじめての原田マハさん。とても透明感のある文章で、自分も「サイハテ」で風を受けて旅しているようでした。旅をする理由は人それぞれだけれど、共感するところ大でした。私も旅の中だからこそ考えることや、気づかされることがあります。それが強烈なキャラ?の登場人物と対比されるからこそ、旅の醍醐味がはっきり感じられました。読後感の爽やかさもすごくよかったです。
    他にも魅力的な作品がたくさんありますので、何から読みはじめようかいまから迷っています。

  • 布団の中で読了しましたが、バイクを乗っているときに感じるような、夏の爽やかな風を感じましたよー!今右手に当たってちょっと寒いクーラーの風とは大違いなのですよー!

    そしてマハさん、やっぱり大好きですよーー!(告白)

  • 自分で線を引く。風が吹く。心穏やか。人って変われて優しくなれる。

  • 4つの短編を収録。全て女性が主人公。都会で疲れ果てた女性が旅先で再生する話である。うち2編にハーレー乗りの若い女性・ナギが登場。彼女がとても素敵だった。初めて読んだ原田マハ作品、じわーっと良かった。

  • 自分の最善と思える生き方を、最大の努力で突っ走ってきた女性が道半ばでつまずいてしまう。そして燃え尽き症候群の様な状況に追い込まれて、、、しかし、何らかのきっかけで再生していく。

    原田マハさんの創り方がとてもいい味を出していたと思います。四つの短編に原田さんが「描きたいストーリー」、「思い」がまんべん無く込められている。読後感はそんな感じでした。そういう意味では読み始めから「安心?」してマハさんの筆力に身を任せて読み進めることが出来ました。

    ハーレー等のバイクのことはあまりよく知りません。でも、最初と最後の作品がバイク(ハーレー)を乗りこなす「彼女」を上手く溶け合わせていてマハ・ワールド全開でした。

    一つだけ違和感を覚えたのは「タンデム」という言葉。ググってみるまで明確には理解できていませんでした。もちろん文脈でバイクの二人乗りということは理解できるのだけれど、バイクに詳しくない私には明確には分からなかった。

    頭の中には一昔前のコンピューターの名称の様な印象が付き纏い、どうしても読んでいる側でこの言葉が出るたびにコンピューターを思い浮かべてしまうのでした。

    言葉の記憶、恐るべし。

  • 原田マハの作品は読後がとても気持ちいい。爽やかな風に吹かれた感じがする。
    この作品は再生をテーマにした短編集。ちょっと躓いて疲れた人が、人との出会いを契機にやり直しというか、また頑張ろうと歩き出す話だ。
    影響を受けやすい僕は、そうだよな、何歳からだって心機一転やり直す事は出来るんだよなと、何かよく分からない元気が出ていました。
    ただし、今更ハーレーには乗れないな。いいなあとは思うけど。

  • がむしゃらに仕事に突き進んできた女性が挫折し、傷心になっているのを壮大な自然が癒やすという流れの物語なんだけど、結局、相手を思い遣る気持ちがいかに大切かを書いてるのかなと思う。
    相手を思い遣ることができれば、実は自分も幸せになれるってことかな。大事だな。

  • さいはて
    なんて寂しげな響きだろう。
    でもそのさいはてだからこそ
    爽やかで温かい。
    傷つき疲れたものが人とふれあい
    本当の意味で再生していく。
    特にナギという女性は魅力的だ。
    彼女は線を越えて風になっている。

著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

原田マハの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×