赤に捧げる殺意 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (497ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041006979

作品紹介・あらすじ

火村英生&アリスコンビにメルカトル鮎、狩野俊介など国内の人気名探偵を始め、極上のミステリ作品が集結。いわくつきの洋館で、呪われた密室から見つかった死体のからくりに、東京タワーのてっぺんに突き刺さって死んでいた特撮監督の謎。新本に交ざって売られていた一冊の古本が導く、書店店主の意外な死の真相…。気鋭の作家たちが生み出す緻密かつ精密な論理の迷宮。豪華執筆陣による超絶ミステリ・アンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • 有栖川有栖、折原一、太田忠司、赤川次郎、西澤保彦、霞流一、鯨統一郎、麻耶雄嵩の8編アンソロジー。残念ながら特出した作品はないが、メルカトルを久々に読めたのは嬉しい。ベストは西澤保彦の「時計じかけの小鳥」。

    ・砕けた叫び
    発想が面白い。人によっては言い訳じみていると感じるかもしれないが、強いメッセージに受け取った

    ・トロイの密室
    バカミスの人でしたっけ?話としては割と面白いんだが...

    ・神影荘奇談
    真相はありきたり。ただ、狩野俊介がどんな人かは少し気になった

    ・命の恩人
    可もなく不可もなく

    ・時計じかけの小鳥
    著者得意のパズラー。彼女の妄想が単なる事件の謎解きで終わってないのがいい

    ・タワーに死す
    ぶっちゃけこの作品はなくていい

    ・Aは安楽椅子のA
    くだらない。しかし吹いたから私の負け

    ・氷山の一角
    メルカトル、今日も相変わらず。十分面白いけど、メル短編の中では割と普通

  • 有栖川有栖が好きで購入して、早数年。。積読したままだったので読むことにしました。

    「砕けた叫び」有栖川有栖 ★★★★☆
     安定の有栖川有栖。

    「トロイの密室」折原一 ★★★☆☆
     登場人物があまり好きじゃない。

    「神影荘奇談」太田忠司 ★★★★☆
     想像できるストーリー。

    「命の恩人」赤川次郎 ★★★★☆
     読み安くて面白かった。

    「時計じかけの小鳥」西澤保彦 ★★★☆☆
     最後がイマイチ。

    「タワーに死す」霞流一 ★★★☆☆
     登場人物は良いけど、トリックがイマイチ。

    「Aは安楽椅子のA」鯨統一郎 ★★★☆☆
     好きな作家さんだけど、このお話はイマイチ。

    「氷山の一角」麻耶雄嵩 ★★☆☆☆
     よくわからなかった。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 読んだことのない作家さんの作品ばかりで、思ったほどハマらなかったなあ。赤川次郎のが面白かったけど、共謀して夫を殺害する流れになるんじゃ?との期待(?)は裏切られたし、別れて子供と生きて行くことにもならずで、モヤモヤw

  • ミステリ・アンソロジー
    有栖川有栖の「砕けた叫び」目当てで買ったけれど、随分積読状態だったものをやっと読了。
    久しぶりだったり初めてだったりの他の作家の短編も読めてよかったけれど、このアンソロジーは特にテーマとかないのかな?
    面白かったけどとっ散らかってる感じも……
    作家ごとの文体が自分に合う合わないなんかも改めて感じられたりして、
    それもアンソロジーのおもしろいところなのかな。

    「砕けた叫び」有栖川有栖
    作家アリスの短編。
    タイトルがトリックを示してるというかなんというか、
    とにかくなんでも言ってみるやってみるの助手アリスの面目躍如?みたいでちょっと面白かった。
    この「叫び」グッズ、本当にあるのかな。

    「トロイの密室」折原一
    初めての作家。
    文体がイマイチ合わず、登場人物にもなんとなく合わず、
    あんまり楽しめなかった。
    トリックもあんまり……
    「黒星警部」ものを他にも読んでみるかな?

    「神影荘奇談」太田忠司
    狩野俊介シリーズ初読。
    なんとなく思った通りの話運びで、新鮮な感じがしなかった。
    平凡。

    「命の恩人」赤川次郎
    子供の頃に読んで以来の赤川次郎。
    流石の読みやすさに感心した。
    どんな層も読むことができるベストセラー作家たる所以?
    ミステリというより主人公久美子がこれから夫にどう立ち向かっていくのかが気になって……
    古典パンにやっつけて心根を入れ替えさせて!!がんばれ!!って。

    「時計仕掛けのことり」西澤保彦
    一番面白かった!
    ロジックのこねくり回し方がいかにも西澤保彦という感じ。
    最後のオチというか、主人公の奈々がひとつ大人になった感じと、微妙な読後感の悪さがすごく良かった。
    ミステリとしてもこの本の中では一番ではと思う。

    「タワーに死す」霞流一
    いまいち……。文章は読みやすいけどトリック無茶苦茶じゃん、と思ってしまった。
    パズルにしてもなぁ。犯人指摘のキーも……
    バカミスってこうだと言われればそうなんだろうけど。
    これもシリーズ物なのかな?
    しかしアンソロジー収録じゃなかったら読まなかった作家なので、
    この本を読んでよかった。

    「Aは安楽椅子のA」鯨統一郎
    これも、どうなのー?こんなファンタジー、ありなの?
    ミステリなのに……
    鯨統一郎は何作か読んだことあるはずだけど、こんな風だったっけ?

    「氷山の一角」麻耶雄嵩
    初麻耶雄嵩、初メルカトル鮎。
    トリックどうこうより、メルカトル鮎とは?銘探偵とは?シルクハットにタキシード?
    とかそんなところが気になってしまい、謎に没頭できず…。
    メルカトルがめちゃくちゃ嫌なやつらしいことは知ってたんだけど、これは…
    他の作品も読んでみようか、どうしようか。
    傍若無人さは榎木津礼二郎を彷彿とさせるけど、あの無邪気さともちょっと違うというか、どうなんだろう?
    もっと若い頃に読んでたらハマったかもしれないな〜。
    おばさんには、性格悪い人に振り回される凡人の図、ちょっときつい……。

  • 麻耶雄嵩『氷山の一角』目当てに買いました。
    さすがのメルの非道さで良かったです。
    他の作品も面白く読めました。

  • 複数作家によるアンソロジー。どこがどう「赤に捧げる」のかはよくわからない。また、どれも小粒で個々の作品として良い出来栄えのものはないので、とりあえずいろいろな作家のものを試し読みできる一冊としてとらえたほうがいいかもしれない。個人的には、トリックの良し悪しは別にして、鯨統一郎氏の作品の文章が好き。あと、まさしく“安楽椅子探偵”という発想も嫌いじゃない。

  • 安心して気軽に読めるアンソロジーです。
    こうして、色んな作家さんの短編をまとめて読めるのは、それぞれの色が際立って面白いものですね。
    個人的には、「命の恩人」が好きでした。

  • 短編のアンソロジー。

    比較的盛り上がりに欠けるものが多い印象。
    西沢保彦「時計じかけの小鳥」
    有栖川有栖「砕けた叫び」
    鯨統一郎「Aは安楽椅子のA」
    麻耶雄嵩「氷山の一角」
    が好みだった。
    ただなぜタイトルが赤に捧げる殺意なのかはよくわからなかった…

  • うーむ…可もなく不可もなし、という印象。このところ続けざまにミステリのアンソロジーを読んできたが、ここまで良くも悪くもひっかかりがなかったのは初めてだった。
    ハッタリの効いた太田作品と、抑制されたトーンの赤川作品が、対照的な双璧かな。
    アリス先生はさすがの安定感。この人ほんとに手堅いなー。
    マヤタンのはやや小ネタかな。ミステリ的な意味だけでなく、小説として。メルと美袋、通常運転です。
    他の人たちは「ふーん」て感じ。
    大きな破綻がなかったということで、ちょっと甘めの星3つ。

    2013/12/27読了

  • 有名な作家さんばかり。折原一さん、麻耶雄嵩さん以外は初めて。
    短編なのでサラッと読めるけど、少し物足りないかも。
    太田忠司さん『神影荘奇談』が一番好き。

  • 8名の作家のミステリ短編集。

    西澤保彦『時計じかけの小鳥』
    麻耶雄嵩『氷山の一角』が好き。

    メルカトル鮎シリーズ読んでみたくなった。

    けども、やっぱり短編集だと無理やりまとめた雰囲気があるなー。
    わかっててもついつい買ってしまうのだけども。

  • 青に比べるとさらっとして読みやすい短編集でした。インパクトはないけど小鳥はなかなか…夜中に一人で事件の真相について考えるシーンはリアリティがあって素敵。探偵小説はそこかしこに伏線があるということを思い出させてくれました。

  • なんとも豪華な一冊。興味はあるけどまだ読んだ事のないシリーズも収録されていて大満足でした。
    『砕けた叫び』と『氷山の一角』が好き。
    『時計じかけの小鳥』は小鳥と思われているならまだ可愛いし、別にいい気がしました。
    実際、小鳥ではないので自由ですし。井の中の蛙な人には話したくないとかじゃないだけマシに思えました。と言うか、自分で言うんだ、小鳥って……。

  • 豪華作家陣の短編集。知らない作家さんを読むのに入門的な感じで面白かったです。有栖川有栖目当てで買ったけど、ほかの作品でも面白いのがいくつかあって、いい出会いになりました。

  • 麻耶さんのメルカトルもの「氷山の一角」目当てで読んでみた 事件解決に至るまでの事の運び方は期待通りの面白さ、相変わらずの美袋の扱われようには不憫だと思いつつも笑ってしまう 他作品で特に良いなと思ったのは太田さんの「神影荘奇談」と西澤さんの「時計じかけの小鳥」  「神影荘奇談」は取り扱われる事件の持つ神秘的でオカルトチックな雰囲気に魅力を感じた 「時計じかけの小鳥」は主人公のことを思うと物語の終わり方に多少後味の悪さが残ったが、謎の複雑さとそれが解かれた時の驚きとスッキリした感じがピカイチだった

  • それぞれの持ち味が出ていて、面白かった。読んだことのない作家にも、興味が出てきた。

  • 8名のミステリ・アンソロジー。シリーズものの探偵が登場しているようで、特に問題なく読めるけれど、気になるところもあったりする。赤川次郎『命の恩人』がよかった。有栖川有栖は作家アリスシリーズで、好きなので嬉しい。鯨統一郎『Aは安楽椅子のA』はミステリとしては……いや、でもいいのか?……と頭を抱えつつもおもしろかった。

  • 作家が意気に感じて力を入れてくる作品集もあれば、これのようにレベルの低いものを出してくることもある。4.0

  • これだけの大家が名を連ねて、これだけ駄作が並ぶのも珍しいかも。
    かなりがっかり。。。

  • 他にも読んでみたいと思った作家さんが何人か集まってらしたのも手にした理由のひとつ。

    さすがだな、と思ったのは赤川次郎さん。
    あまりにも有名なため、天邪鬼な私は未読だったんだけど…面白かったデス。

    反対に興味あったけど、買わなくて良かったかも…という作家さんもいらっしゃって、ベンキョウになりました。
    (好みなので、あえてお名前は伏せますが…)

    基本的に作家読みをするタイプなので、
    たまにはこうやって新規開拓もしなくては。

  • 『青に捧げる悪夢』と対になっているタイトルだから、赤を主題にした話や赤が印象的な話を集めているのかと思っていたのですが、どうやらそうではない様で。

    『青に~』の方は未読なのでタイトルに込められた意味は測りかねますが、今のところ『赤に捧げる殺意』というタイトルには納得がいっていません。

    もっとスプラッタだったり、狂気的だったりするのかと思っていたのでちょっと拍子抜けしてしまいました。

  • 最近、角川のオムニバス物多いな〜。読んだことのない作家先生との出会いに一役買ってくれて感謝感謝*\(^o^)/*

    でも、この手の作品って全体の評価は可もなく不可もなしって感じで星三つに収まりがちだよな〜(^o^)



    ◎砕けた叫び…火村&アリス短編もの*\(^o^)/* わーい
    探偵社を経営する男が殺害された。死体の横には壊された「ムンクの叫び」の置物。被害者は何を伝えようとしたのか?

    ◎トロイの密室…今作の中で一番の当たりかも(OvO)
    「◎月◎日、お前を殺しにいく」ーー不穏な脅迫状が明言したその夜、集まった人々のもとに棺が届けられる。そして、「その部屋で寝泊まりすると必ず死ぬ」と言われている部屋に一人の男が入った深夜、恐ろしい事件の火蓋は切って落とされた!

    ◎神影荘奇談…これも中々(OvO)
    奇妙な双子の少女や首なし男の住む異形の館に迷い込んだ青年。一晩経って目を覚ました彼が目の当たりにしたのは、鏡の中の変わり果てた己の姿だったーー。あれは果たして夢だったのか、それとも…。

    ◎命の恩人…赤川作品は読みやすいのにしっかりドンデン返しがあって嬉しい*\(^o^)/*
    駅のホームに落ちた娘を救ったのは、大企業の後継ぎ?!ところが、彼の周囲には後継者争いの不穏な空気が漂い、しかも私は彼の彼女役として一族のパーティに出ることになってしまうが…。

    ◎時計じかけの小鳥…ちょっと飛躍が過ぎるような(°_°)
    子供の頃に通い詰めた書店で久しぶりに購入した文庫には、奇妙なメッセージが書かれたスリップが挟まれていた。

    ◎タワーに死す…撮影現場で発見されたのは、ミニ東京タワーに突き刺さった死体?!しかも現場周辺の砂には足跡が残っていなかった!

    ◎Aは安楽椅子のA…見事な鯨節*\(^o^)/*そう来たか(笑)
    愛犬が死んだショックで聴力を失った私の耳に、奇妙な会話が聞こえてきた。
    そして始まる、「安楽椅子」の「探偵」の謎解き!

    ◎氷山の一角…メルカトルさん、酷い(笑)。
    探偵と助手が入れ替わり、挑む謎はダイイング・メッセージ!「++++」が示す犯人の正体とは?そして、メルカトル鮎は助手になってもやっぱりメルカトル鮎だった!笑

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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