神さまのいない日曜日 墓守の少女 (角川文庫)

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  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041008416

作品紹介・あらすじ

生も死も無くなった世界で、死にながら生き続ける者たちに、本当の死を与えることができる「墓守」の少女アイ。終わりゆく世界でアイが経験する出会いと別れ――「世界の終わりを守る少女」の奇跡の物語。

感想・レビュー・書評

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  • これ、ラノベ?

    角川文庫で、表紙もなかなか可愛くて買ったのに、読んでいると昔読んだ「バッカーノ!」を思い出した。狂気の沙汰的なところ?
    死をテーマにしているからか、ところどころグロくて、眉をしかめるところも多々あり。男性作家だからなのかなぁ?

    それにしても、なぜ句点を多用するのだろうか?
    読点でない理由はなんなの?
    時折であれば、効果的であろうその文章もここまでやられると、いちいちブレーキをかけられているようで、ストレスに感じるだけ。
    読み始めた意地で全部読んだけど。
    句読点て大事だなぁ、と変なところを再確認した作品。

  • 人が死ななくなった世界、新たな命の誕生もない世界。そんな世界で「本当の死」を与えることが出来る存在墓守。
    設定が本当に面白くてのめり込んでしまった〜。
    ファンタジーやっぱりいいなァと思った一冊。

  • 主人公はかなり直感に頼ったような言動が多いため、
    初めは主人公がぶっとんでいるようにみえるが、後半意外に正確な判断カがあったことが判明して驚いた。
    ただ、それを割引いても周りの人もぶっとんでいるので、話が破綻せず、面白い位にバランスがとれているように思える。
    そういうぶっとんだ人が思う存分動きまわる世界は好き

  • 文章はとてもライトだけども。
    発想がいいというか……『不死』があることによって、初めて浮かび上がる『生』というもの にスポットをあてており、それがよかった。

  • アニメ視聴組ですが興味があって読んでみました。アニメ初見時は、特に序盤は、なんと荒唐無稽で説明不足な話なんだ……と思ったものでしたが、なんとそれはアニメ版の仕様というわけではなく、あくまで至極原作準拠なのだったということを痛感しました。いろいろと凄まじい小説です。つまり何が言いたいかというと、荒唐無稽で、無茶苦茶で、でもとてもとても面白かった。
    ■以下アニメ版との差異の話。いわゆる叙述トリックな面がある話なので、その辺はアニメだと再現は難しかったのだろうと思います。また、アニメだけを見てると初めは「なんだこの変な幼女は」という感じで中盤から「あれなんか変だぞこの娘」と訝しむ感じでしたが、この原作だと割と序盤から既に「この女頭狂っとるで!(歓喜」という印象で大変趣深い。まさしく信頼できない語り手ですね。

  • 登録しようと検索して、富士見版の表紙だったら読まなかったろうなと思った(笑)
    凄く綺麗で哀しくてパワフルな話。初めて死にたくないって思った瞬間に死んでしまう切なさ。ラストシーンが秀逸で、あああの下りはこのことを指していたのかってしんみりした。

  • ストーリーのテンポがよい。説明不足な点もある。最後のシメ方は好きだ。

  •  神様が捨ててしまった世界の物語。

     すごいなぁ、作家は『奇蹟のような物語』を書きたかったそうだが……。

     確かにここに一つの奇蹟のような物語がある。

     こうした物語に出会うたびに、幸福感でいっぱいになる。

     この私たちが生きている世界も幸福とは言えないけれど、生きる価値があると思わせてくれる。

     続きを早く読みたいのだが、このまま角川文庫版で集めるか、富士見ファンタジア文庫へ変更しようか、考え中である(笑)

  • 流れがよく、ハンプニーとの締めくくり方もきれいに終わっていてよかった。
    ただ、続刊を読む気にはなれず、これで完結でいいだろうというのが本当のところだ。

  • すごく独特の雰囲気のある世界。シリーズながいのね。どうしようかな。

  • 友人がアニメが面白かったですよ、と貸してくれました。とりあえず二巻まで貸してくれたのですが個人的にはダメでした。アニメの方が相性が良さそう。

    荒唐無稽なファンタジー世界という感覚が一目で見て取れるアニメ映像と違って文章だとそれなりにリアルな世界を無意識にイメージする為、最初の墓堀シーンと村人登場あたりのギャップで既にアウト気味。大体地面を掘って埋めるって相当な重労働。シャベルに重力転換装置とかついてないと12才だかの少女にはなかなか荷が重い労働だと思われますがとか考えちゃうからいけないんですよね。
    そしてラノベってどうしてこうステレオタイプなキャラクター設定なのかなあ~と不思議に思います。まあ不思議ちゃんでも良いですけどね。主人公に魅力は感じないしいきなり出てきた殺人鬼は無意味に暴力的だし突然の展開過ぎてついていけなかったです。
    アニメなら多分ふうん、と見られると思うんですけどね~。私、文章につくづく求める要素が大きいんだな、ということがよくわかりました。

  • 神様は月曜日に世界を作った。
    神様は火曜日に混沌と整頓を極めた。
    神様は水曜日に細々とした数値をいじくった。
    神様は木曜日に時間が流れるのを許した。
    神様は金曜日に世の隅々まで見た。

    億の時が過ぎ去って世界は理想的広がりを見せた。
    神様は世界を愛した。

    神様は土曜日に休んだ。
    そして神様は日曜日に世界を捨てた。


    15年前、神様が突然人間の前に現れて、
    人は死ななくなった。
    子供も産まれなくなった。

    生も死も無くなった世界、死にながらも生き続ける死者たちに、
    本当の「死」を与えられるのは「墓守」だけ。

    12歳の墓守アイは、母を亡くし、村で墓守の練習をしながら生活している。
    47個の穴を掘り、新しい家族にも囲まれ、幸せなはず----だった。


    世界観がかなり突飛なので、入るのはかなり難しい。
    そして、1巻目のラストも突飛。

    父親のくだりや、母親とのくだりももう少し説明してもよかったのでは。

    設定がかなり面白いだけに、もっと味わい深く描ける作品だろうにと思う。

  • 話の設定はおもしろいが、ファンタジーとはいえ設定を飛び越えすぎではない?と思うとこがあった。

    続きを読みたいとは思わないな〜。

  • いきなりな世界観なので、最初は戸惑う。でも、話の筋はすぐつかめ結末も想像できる。生死感が関わってくるのでこの続きがどうなるのかは読んでみたいと思った。ただ暴力描写はラノベらしい。

  • 表紙の絵柄が気に入ったので、ジャケ買い。
    もともと富士見ファンタジア文庫から出てるラノベだというのは、読了後に知ったけど、読了後でよかった。あのアニメ絵を見て読むと、世界観が全く変わってくるわ…。

    最初はあまり面白いとは思わなかったけれど、最後の方は良かったかな。もうちょっと捻りがあっても良かった。結局「お父さま」の能力については何も記述が無かったし。なんとなく読者としては想像できたけれど。主人公たちが「何故お父さまは死んだか」について全く疑問を持っていないようだったけれど、何かしら、それについての記述があってよかったような。

  • この本の世界では、神様がいなくなり、死んだ人は墓守に埋められるまで眠りにつくことができません。
    主人公は小さな村の墓守の女の子。
    必要とされる日のために、毎日墓を掘る練習をしています。
    そんな奇妙に穏やかな生活は、ある日、村にやってきた人食い玩具によって壊されてしまいます。

    前半何が言いたいのかわからないし読みづらくてイライラしました。
    ストーリーが読めてきても、まだちょっとあちこち気になってなかなか集中できませんでした。
    最後の方、着地点だけはスッキリはまって個人的には好きです。
    もうちょっとうまく見せ場作ったりうまく引いたりしたらよくなりそう。

  • 今月からTVアニメもスタートする"神さまのいない日曜日"の角川文庫版です。現在も富士見ファンタジア文庫で続いているのですが、こちらはライトノベルに抵抗がある人用ってことで、あちらの表紙とはかなり趣を異にしています。神様がいなくなってしまい、人が死ぬことのなくなった世界で、死者と生者を見守る墓守の少女アイと旅人ハンプニー・ハンバートの物語です。読みにくさはないですが、主人公のアイの性格がちょっと残念な感じです。全体に支離滅裂な感じといえばいいでしょうか。色々な物事に対して、直感に頼りすぎな気がしました。

  • 神様が人間を捨てた日曜日
    この世からは生死の境目が消えた


    15年前から、新しい人間が生まれなくなり
    また死んだ人間が彷徨い歩くようになってしまった世界で
    唯一死者を眠らせることが出来るのは「墓守」だけだった
    12歳の小さな墓守の少女アイは
    平和な生まれ故郷の村で、今日も一心に死者のために墓を掘り続ける



    設定が面白そうで購入。
    ラストはちょっと意外だったかも。ずっと一緒に旅をし続けて
    最後にやっと「死に方」を見つけるのだと思ったんだけど
    問答無用でぱたりと終わらせられた感じ

    アイが一人黙々と墓を掘り続けていたのは
    無意識に、その身に流れる墓守の血がそうさせていたことだったんだね

    サラッと読めて良かった
    世界が何故そうなったのか、は、気になるところ

  • なんということはないファンタジー。
    主人公の出自が独特である辺りが何となく少年漫画っぽい。
    あとテンポが良い。

  • 他の方がレビューしてらしたのとほぼ同意見。
    表紙買いと、あらすじも面白そうな感じがしたので買ったけど…文章の作り方おかしくないか?

    出版社の添削ミス?それとも意味あるの?
    、と。の使い方、私の勉強不足なのかしら?

    それさえなかったら、たのしめたと思います。が、ちょっとアニメキャラですね。

  •  子供は生まれず、人は死んでも死体のまま生き続けるという世界での話です。主人公の少女は死んだ人間を眠らせる役割を持つ墓守の1人でしたが、ある日住んでいた村に異変が起こります。
     物語前半の展開が非常に激しく、意味不明ということはないですが、なんだかよくわからない展開になることが多々ありました。
     後半(2章目前後以降)からは結構面白くて、最後も感動的な終わりでした。なんだかんだで読み終わったあとでは、面白い話だったと思います。

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著者プロフィール

第21回ファンタジア大賞大賞受賞作『神さまのいない日曜日』でデビュー。同書はTVアニメ化され、角川文庫版も刊行されるなど、ライトノベルにとどまらない幅広いファンを獲得した。ほか著作に『魔法の子』があり、独自の深い世界観で読者の支持を集めている。

「2015年 『王女コクランと願いの悪魔II』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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