- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041009277
作品紹介・あらすじ
妖怪のDNAを持つ存在、「妖人」。茶室の主・伊織は、鋭い洞察力を持つ美貌の妖人。人と妖人を見分ける力を使い、予言ができる妖人と名乗る占い師の真贋を確かめることになった伊織だが、殺人事件に遭遇し!?
感想・レビュー・書評
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洗足家の癒やし、マメに焦点があたった今作。マメが傷つくような展開になりませんように…と祈りながら読んだ。
前作とは大分洗足伊織のイメージが柔らかくなったような気がする。
マメが初めて友達を連れて来る場面など、微笑ましいくらい。
次回作も楽しみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
妖奇庵夜話シリーズ第2作!
2作目にして登場人物紹介が入っていて、好感度アップ(笑)
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前作を読んでいなくても、設定の説明が簡潔にとてもわかりやすく入るので、本作からでも読めるとおもいます。
ただ、設定のアナウンスが入るということは、ある意味1作目の醍醐味が半減する…ということでもあるので、できたら1作目から読まれるのがオススメ。
(1作目は副題「その探偵、人にあらず」)
わたしは1作目を読んでから本作に進みましたが、設定のアナウンスによって世界観の復習ができてとても読みやすかったです。
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今回の事件は予言の能力をもつ妖人(ようじん)「件(くだん)」が絡むお話でした。
「件」という妖怪は全然知らなかったので、ネットで調べました。(妖怪を調べるきっかけもくれる小説です)
角川ホラー文庫ですが、ホラーというよりミステリー要素の方が強いです。
ただ今回は中盤くらいで事件の真相がなんとなくわかりましたので、謎解きとしての難易度はそんなに高くありませんでした。
表紙絵が大ヒント!なので、さらっと流してください(笑)
そして本作では、気難しいとされている主人公の洗足伊織(せんぞくいおり)が、2作目にして毒舌の下にはかなり優しさをもっている人物なのよ、ということがダダ漏れでした。
そのギャップがいいんですけどね。
主人公の他にも魅力的なメイン登場人物でしっかり世界観が支えられていて、ラストもこれからの展開が気になる終わり方だったので、はやく3作目が読みたいです!
(9巻で完結のシリーズだそうです)
登場人物の細かな設定などを調べたくてたまらないのですが、そうするとこの先のネタバレになってしまうので、必死にこらえています(苦笑)
便利なネット社会は、こういうときツライ〜! -
マメちゃん可愛い!
脇坂はいい味出して笑わせてくれるけど…
相変わらず事件は切なくて、薄気味悪くて…
妖琦庵の世界にどんどんハマります♪
今回の表紙は事件の2人…可愛い(〃ω〃) -
前作の雰囲気が好きだったので、次作も読んでみました。
今作は事件関係以外のシーンが終始良い雰囲気で、読んでいて穏やかな気持ちになりました。「にゃあさん」がその役割を半分以上は担っていたような気がします。
前作のラストは後味の悪いモノを残すラストでしたが、今作ではそういうモノもなく、すっきりした読み心地でした。
出てくる妖人が皆、今後もちょい役とかで出てきたらいいなあと思えるような良いキャラばかりで、今後のシリーズも楽しみながら読み進めていけそうです。 -
妖奇庵シリーズ二冊目。洗足と脇坂のやりとりが面白くて、やみつきになりそうです。
それぞれのキャラがしっかり立っていて、それだけでも楽しめるのですが、構成の仕方が上手くて、つい読み返して確認してしまったり、ミステリーとしても手抜かりがない仕上がり。
でも、何といっても登場人物の魅力ですよね。
洗足の容赦ない毒舌っぷりと脇坂の能天気なキャラがお気に入りです。特に脇坂、いじられまくりでも図太くおバカっぷりを発揮していて、彼のおかげでダークに傾きがちな物語全体がとても明るくなっているんです。
とは言え、今回の主役はかわいいマメくん。
ほんとに愛されキャラです。そんな彼に初めてできた親友のテル。にゃあさんを通しての二人の交流に、胸がきゅんとなりました。
テルを家に招待した時の、洗足と夷のそわそわした様子が微笑ましかったです。マメは家族として大事にされているんだなと、実感。
妖奇庵の仲間ににゃあさんも仲間入りで、ますますにぎやか。おいしいご飯を一緒に食べてみたくなりました。
事件は、今回も女の子の中にある残酷なところとか、醜悪なところとかが事件の発端になっているようでした。
占いとか、ブログとか、スイーツとか、女の子なら誰でも興味あることが思いがけない方向へと暴走していきます。
身近に感じるテーマとアイテムで、生々しい怖さがありました。
あと、青目もミステリアスながらもワルイ男どまりだったのが、底知れない怖さを感じさせる邪悪な存在に。洗足に異常に執着しているんですよね。
まだまだ不穏な空気は払拭できていないので、今後の展開が気になります。 -
かなり一気に読めた。ブログやトラバが出てくるあたり、少し年代を感じる。とはいえ内容は古いわけではない。SNS中傷や自己顕示欲で身を滅ぼすインフルエンサーなんてまさに現代だしね。
2巻はマメちゃんのひととなりなどがわかってかなり面白かった。この話は伊織より周辺を掘ってもらった方が面白いのかもしれない。 -
シリーズ第2弾。
今回もマメちゃんが可愛い。にゃんさんに怯える芳彦(笑)
何より、妖怪≪まどべったり≫には笑った。
青目も悪い奴ではあるが、実は仲間が欲しいんだろうと思うと、可哀そうにも思える。名前は童話「泣いた赤鬼」から取ったのだろうか? -
辛い立場に居た人達に救いがある終わり方で良かった!
面白かったです。 -
2冊目のテーマは「家族」といったところでしょうか。随所随所に「家族とは」と言うような問いを投げかけてくる。印象的だったのは伊織の序盤の「いいえ、家族ですよ。血縁関係がないだけで。ねえ、マメ?」、終盤の「ーーーそれから、うちに帰りましょう」。
さらりと伊織は家族への優しい言葉を言ってのけるけれど、常に心の底からそう思っていなければ、簡単にこういった言葉は出ないんだろうなぁ。
そして、それをしっかり受け止められているマメもいじらしい。
「件」の親子たちは血のつながりがあるのに、うまくいかない、いってない。けれどマメや伊織、夷からの家族の温かさを知った照子は月並みな言い方だけれど、これから家族の絆を取り戻して行くんだろうなぁ。
伊織の言葉で印象的だったのは
「手紙を書きなさい。メールではなく、手紙。短くていいから、自分の手で書いて、便箋を畳んで、封筒に入れて糊をつけて切手を貼る。手紙はいいものだよ。書いたこと以外のものも届けてくれる。」
伊織は誰に手紙を書いているのだろう、、、