- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041009567
作品紹介・あらすじ
歌舞伎大好きな高校生、来栖黒悟の夢は、部活で歌舞伎をすること。けれどそんな部は存在しない。そのため、先生に頼んで歌舞伎部をつくることに! まずはメンバー集めに奔走するが……。青春歌舞伎物語、開幕!
感想・レビュー・書評
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大好きな歌舞伎を演じる〈歌舞伎部〉を作るため、来栖黒悟は幼なじみのトンボと、メンバー集めに奔走する。
シリーズ第1作。
鑑賞したり研究したりするのではなく、「自分たちで歌舞伎を演じたい」というアプローチが新鮮。
本物の梨園の御曹司とか。
日本舞踊の名取とか。
〈神〉と呼ばれるコスプレ衣装製作者とか。
レアなメンツがそろいすぎて、うまく行き過ぎ感はあるものの、コミカルでテンポのいい青春小説。
ただ、第1巻なのに、かなり中途半端なところで終わってしまって、びっくり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
歌舞伎大好き少年が、歌舞伎同好会を立ち上げるお話し。歌舞伎でのセリフを暗記している主人公、来栖黒悟もすごいけれど、彼が集めたメンバーはもっとすごい。
クロの親友でパソコンの達人、村瀬とんぼ、
演劇部のスター、浅葱芳、
日本舞踊の名取でおネエの丹羽花満、
伝説のコスプレ衣装製作家、蛇の目丸子、
そして、終盤になって加わった、梨園の血を引くが、中二病こじらせまくりかまってちゃん、阿久津新。
一介の高校にこんなすごいキャラ、いない!!でも、どんどんひきこまれてしまう。
クロが何とか集めたこのメンバーで行う初めての演目が「三人吉三」
勉強になる。お嬢、お坊、和尚、三人の吉三が、夜鷹のおとせから奪った百両を、さらに奪い合う。
「そんなら百両(これ)をここに賭け」「虫拳ならぬ」「命のやりとり」
かっこいいなあ。「こいつァ春から縁起がいいわえ」って超有名なセリフ、お嬢吉三のセリフだったのね。勉強になるう。
今日が、第二巻の発売日。早く読みたい。 -
面白い!!!
超面白い!!!
友人のすすめで手に取ったものの、歌舞伎にさほど興味がないし…と思っていたのですが、ぐいぐい惹き込まれました。
文章が巧いし、ライトで読みやすい。
ライトノベル寄りでYA気味ではあるけれど、歌舞伎という古めかしく難し気な題材に重い文体ではそもそも読者を選ぶ。黒悟がやろうとしていること同様、分かりやすく入りやすい文章は歌舞伎の魅力を存分に伝え、興味を持たせるのにぴったりである。
主人公の来栖黒悟は歌舞伎を愛して止まない高校一年生。
歌舞伎愛が高まりすぎて、高校で歌舞伎部を立ち上げようと、無口な親友・IT男子のトンボとともに、東奔西走して愛好会に必要な最低人数の5人を確保しようとしますが…。
次々に出てくるキャラがみんな濃くて、だがみんないい。
超絶格好いい演劇部のスーパースター芳先輩も、筋肉マッチョを目指す日舞の名取・花満先輩も、自称チビデブブスの三重苦コスプレ界の神・丸ちゃんも、みんな好き。
正直設定や人物像はラノベというか漫画というか、漫画そのものではあるけれど、それが全然嫌じゃなく、むしろこれくらいぶっ飛んでる方が面白い!と思えるのは筆者の筆力ゆえか。それとも表紙の感じから、ラノベとして読んでいるからなのか。いやでもラノベが好きというわけでもないので、やはり文章の巧さや話の持って生き方や人物像の描き方がよいからとても惹き込まれるのだろう。
因みに私はトンボと遠見先生が好きです。
梨園の御曹司蛯原君と中二病拗らせナルシストの阿久津くんの今後も気になりますね!
歌舞伎はあまり知らないけれど、たまたま知っていた「三人吉三」が出てきてテンション上がり、以前に「声にだすことばえほん」で読み聞かせをした「知らざあ言って聞かせやしょう」の弁天小僧も出てきてテンション上がりました。
阿久津が全然出てこないなと思ったら、満を持しての。
あの終わり方では、続きが気になって仕方ない。
かくして、次巻を借りに図書館に走ったのでした。 -
面白かった!ライトな文章だったけど、しっかり下調べをしているせいか話は軽すぎず、歌舞伎を知らなくても楽しく読めました。むしろ歌舞伎を知らない人向けかもしれません。
三浦しをんさんの「仏果を得ず」がお好きな方はこちらも好みだと思います。どちらも読んでいるとつい主人公の愛しているものを一緒に愛したくなってしまう。
キャラクターも個性豊かで、もちろん青春ものとしても実に楽しく読めます!
自分の好きなことを他人と共有し、一緒に楽しみたい。そんな想いが目一杯伝わってくる作品でした。 -
取っつきにくい感のある歌舞伎を、非常にライトな語り口とストーリーで読み手に興味をもたせるよう書かれている。この本がきっかけで、実際に歌舞伎座に足を運ぶこととなった。
何百年も続く伝統的芸能が面白くないわけがない、でもきっかけやとっかかりがないと興味の土俵に立てない。高校生が歌舞伎同好会を通して成長していく様子を描いた本書は、その昇降台のような役割を果たしてくれる。 -
高校部活モノって楽しくていい。個性的なメンバーがだんだんと集まってくる過程、メンバーみんなが自分の得意な分野で個性を発揮しながら、ひとつのものをイベントに向けて作り上げていく過程の高揚が、ハイティーンだったころの興奮を思い出させる。しかし、本書の場合、とりあげた「カブキ」という題材に強烈な魅力があることがなんといっても大きい。それに取り組む主人公たちのきわめて軽いノリも高校生らしくていい。最後はとんでもない「ヒキ」を残して終わった一巻なので、次も読まないとしかたがないね(笑)
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歌舞伎大好き高校生が、カブキ部を創ろうと大奮闘するストーリー。まだまだ物語は始まったばかりだけど、面白いです。ワクワクする。
早く続きを、プリーズ!!!
青春学園モノであり、歌舞伎のシロウトにうってつけの手引きにもなっています。
榎田センセは毎回1ページ目から引きこむのが上手いですね。こういうのが「型破り」?
最もすごいのは、キャラ立ちです。弱小同好会とはいえ、登場人物はそれなりにいるんですが、全員ものすごくはっきりした特徴があって、見分けがつきやすく、読むのに楽チンでした。
主人公の歌舞伎オタクでお祖父ちゃん子のクロ。
その幼馴染みで隣に住んでるトンボ。
超カッコイイ演劇部のスター、芳先輩。
意外な素顔の持ち主の花満先輩。
自虐キャラだけどコスプレイヤーからは神的存在の丸ちゃん。
梨園の血を引くちょっと厨二のイオフィエル阿久津ww
そして、ホンモノの梨園の御曹司、蛯原仁。
遠見先生も、その父親込みでキャラが濃いです。イイ人そう。
個性的な登場人物が、生き生きと動き回って、歌舞伎に対する情熱がどんどんふくらんでくるのが伝わってきます。冷めてないで、何かに熱くなって夢中になってる話って、シンプルに楽しいです。
最後の最後まで読むのが止められませんでした。
お気に入りのキャラは、やっぱりめちゃカッコイイ芳様です!目がハートになりました。 -
「歌舞伎大好きな高校生、来栖黒悟の夢は、部活で歌舞伎をすること。けれどそんな部は存在しない。そのため、先生に頼んで歌舞伎部をつくることに! まずはメンバー集めに奔走するが……。青春歌舞伎物語、開幕!」
・主人公は高1男子
・シリーズあり
・歌舞伎の知識ゼロでも大丈夫!
・テレビアニメ化 -
好きなことをしたい。
メジャーなものであれば簡単な事でも、知る人が少ないと設立すら難しいよな。
プロからしてみればお遊びだろうが、そこでしか得れない経験もあるのでは。