マリアビートル (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.14
  • (1977)
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  • (29)
本棚登録 : 22225
感想 : 1599
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  • Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041009772

感想・レビュー・書評

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  • 殺し屋がたくさん出て来て殺し合い。そんな中にも、胸糞悪い悪という者がいて。
    次の展開がどうなるかが分からず、どんどん読みたくなる。

  • 中学生の王子の愉快犯的な行動。
    年を重ね先入観が固まりつつある自分に危機感

    檸檬と蜜柑の活躍に期待が高まるなか、何をやってくれてるの七尾‼︎

    最後までハラハラ?私的にはイライラ!させられる展開。
    木村の両親登場でストレス回避

    面白かったです。



  • どうして人を殺してはいけないのか?
    鈴木の答えが秀逸!

    蜜柑と檸檬のキャラが最高

  • ☆『ブレット・トレイン』映画感想
    贅沢な超B級映画。R15
    アタッシュケースの受け取りの仕事を引き受けた運び屋の男。新幹線に乗りこむが…。
    物騒な乗客しかいない?!おれはなんでこんなに運がないんだ!!

    〇へなちょこなブラピを堪能するか、チープな設定を楽しむか、伊坂ファンとしてちょいとこれは…と哀しく思うか、それぞれでよいと思う
    サンドラ・ブロックにテンションあがった。不意打ち!
    柑橘系殺し屋兄弟もかわいかったな。
    もっかい、原作読み直そう。

  • 映画「ブレット・トレイン」公開前に駆け込みで。とにかくキャラクター造形が巧みで、登場人物全員が魅力的。設定や展開の妙があってテンポも良い。何と言っても王子のサイコぶりが強烈なスパイスとなっていて、600ページ近いボリュームも全く気にならなかった。シリーズ最新の「AX」は既読。順番が逆になったけれど「グラスホッパー」も、もちろん読む。予告編等から想像できる映画の方は、アイデア拝借の別物として観ようと思う。

  • 舞台は東北新幹線内、北へ向かう車内での緊迫感とスピード感。伊坂幸太郎作品の中で一番好きかも。
    ブラッド・ピット主演の映画は別物として理解する予定。

  • いつしか手が遠くなっていた伊坂幸太郎さんの作品でした。せっかくのグラスホッパーの続編だと言うのにここまで読むのが遅くなってしまうとは

    相変わらず愉快な殺し屋達の狂騒劇
    小気味いい会話とは裏腹に死体が増えてく増えてく。どんどん殺してく、殺されてく。映画化されてないのかと思ったら、今度ハリウッド映画化されるみたいですね。

    伊坂さんの文章やテンポ、そして爽快な大逆転は相変わらず好きなのですが、この辺の作品から大きな謎や事件の動機は曖昧なまま。最終的な結末は読者に委ねるみたいな流れが多いかなと思ってます。
    今回もそもそもの誘拐事件はなんなのか、何故ボスは狙われたのかなどは、まぁ色々悪いことしてきたからそういうことも起きるという感じで収めてるのかと。ちょっと引っかかったりはするのですが、その辺を気にするのは野暮なのかなと思っております。

    なんにせよ最終的には楽しめた作品でした。
    映画も期待したいですし、伊坂幸太郎作品は変わらず読み続けるだろうなと思います。

  • 『AX』を読むため数年ぶりに再読。
    前回は『グラスホッパー』の内容を忘れていて失敗したなあと思ったので、今回は十数年ぶりに『グラスホッパー』を読んだ後に続けて読んだ。

    一作目が暗かったのに比べるとこちらはエンタメが強い。
    ほぼ東京から盛岡へ向かう新幹線の中の出来事なのに、死体がゴロゴロ出来上がっていく。怖すぎる。こんな新幹線。

    前作からの槿、スズメバチの他、業界一仕事のできる蜜柑と檸檬、業界一ついてない七尾、元業界人の木村など、新たな殺し屋が登場する。
    これだけ多くの殺し屋が登場して、断トツに悪として書かれているのが14歳の少年だ。
    殺し屋達はだいたいは金の為に、相当酷いこと(殺人など)をやっている。何なら金など関係なくともやっている。寝ている所を起こされてとか。そこを差し引いても、読んでるうちにこの中学生である王子が悪意の塊みたいに思える。
    最後に王子がどうなったのか、はっきりとしたことは書かれていない。読んでいる間ずっと誰か一発殴って欲しいと思っていたが、個人的には王子が微塵切りになっていないことを願う。
    彼が本編で散々言っていたように、悪に大人も子供も関係ないのかもしれないが、悪い子供に問答無用で死んで欲しいと願うのは、大人としての責任を放棄したようで何だか居心地が悪い。
    あるいは自分の力で悪に立ち向かうことをやめたような。
    王子が死んでいたら同級生などは王子様の呪縛から解放されるのかもしれないが、その後彼らの前に別の悪意が現れない保証はない。
    自分の前に現れない保証もない。

    この『マリアビートル』では前回の『グラスホッパー』に出ていた鈴木と槿がでてくるが、二人の書かれ方に違和感が残った。
    鈴木はやたら生気がないと描写されたり、突然現れたり消えたりしている。また槿の時だけ会話のカギかっこがなしになっている為、蜃気楼のような曖昧な存在感しかない。
    信号は幻覚の契機で、列車は目覚めの合図。
    交差点にいる槿は幻覚の中、中々降りられない列車に乗っている人物は目覚めに至る途中なのか? いや、かなりの人数が目覚めるどころか永遠に夢の中だが。
    時間の奔流からはずれ、先へ進めず取り残されているとする槿。
    交差点とホームが仕事場である槿はこっちとあっちを行き来する存在なのだろうか?

  • グラスホッパー → マリアビートルの順で読むことをおすすめする。

    本を読むことはいいことだと書いてあった。
    本当に語彙力はあがるのだろうか…
    抜粋
    「内面が空洞で、単色だから、すぐに切り替わる。 喉元を過ぎれば、すべて忘れ、他人の感情を慮ることがもとからできない。こういった人間こそ小 説を読むべきなのだが、おそらくは、すでに読む機会を逸している。」

    「本を読み、内容を噛み砕くことで、語彙が増え、知識が増え、 いっそう、読解力が増した。本を読むことは、人の感情や抽象的な概念を言語化する力に繋がり、複雑な、客観的な思考を可能にした。」


    新幹線の自動扉の開閉音を鼻息を吐き出すようとか、ホームに止まるところもルーレットの珠みたいだとか、表現がとても印象に残った。
    伊坂氏からはこんなふうに映るんだなぁと。

    殺し屋よりも中学生が1番恐ろしかった。飼い犬を連れてこいって所は胸糞すぎて今思い出してもつらい。
    この中学生がどうなったのかはAXに書いてあるのだろうか?


  • 走行中の新幹線の中で起こる事件らしく最初から最後まで疾走感があって、特に後半はどんどん畳み掛けるように何かが起きるので、面白すぎて一気読みしました。
    「グラスホッパー」読んでからけっこう経ってるので記憶が曖昧ですが、途中あ!って人物がちらちら出てきて面白かったです。(グラスホッパー読んでなくても話はわかります)

    何人も、というかほぼ殺し屋しか出てこないのですが、また曲者ばっかりで。笑
    「どうして人を殺したらいけないの?」に対する問いがそれぞれぜんぜん違くて面白かったですね。
    どう決着がつくのか、だれが最後に笑うのか。
    エンターテイメント的にもさいこうだし、
    同時に"悪"について考えさせられる哲学書のようなかんじもあり。
    最後にその問いに答えた人物の回答になるほど、と思ったけどそれもまた人が言っていることに同調してしまう人間の単純さなのかもしれない。笑

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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