首の姫と首なし騎士 奪われし花嫁 (角川ビーンズ文庫)

著者 :
  • 角川書店
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041011065

作品紹介・あらすじ

悪徳豪商エルマー家の包囲網に打つ手なく、セシルとの結婚を迫られるシャーロット。だが、「首なし騎士」アルベルトが、悪事を暴く証人を連れて乱入! 騎士の首と主従の絆を賭けた宿敵との争い、大逆転なるか…!?

感想・レビュー・書評

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  • 毎回先が読めなくて、どうなるんだろうとドキドキしながら読んでるシリーズですが、やっとエルマー家との対決が終了しました。

    兄のレイフォードを自身を盾にすることで場外に逃がし、敵の中でただ一人という状況。レイフォードがアルベルトの元にたどり着きはしたけど、クローヴィスとガイとは別行動で、これではオウエンに薬石の洗脳が聞かないことが伝えられないじゃんって思っていたら、クローヴィスはちゃんと分かっていたんですね。ボウガンの腕もいいし、意外と使える男でした。

    アルベルトと再会したあとのシャーロット。うれしいって感じがよく伝わります。ただ、何気にアルベルトがシャーロットに構っているのを周りが生温かい目で見ているっていうシーンが多かったんですけど、もうちょっとアルベルトさんが態度に出してくれないと、分からないです。一緒に生温かい目で見たいのに~。

    エルマー家との対決は、これでやったか!って思う度に、それ以上に反撃されたりして、なんだかRPGのラスボスが倒したと思ったら復活して!って感じだったのですが、今度こそほんとに倒したんですよね?
    アルベルトと同じくらいすごい剣戟を見せるレイフォードもイラストで見たかったぁ。

    エルマー家との対決が終了して、次はやっぱり王様選び?クローヴィスの思惑は、レイフォードもシャーロットも拒否しそうですが、誰が王になるのかなあ。アルベルトとの生温かい話も期待してます。
    先が読めないから、このシリーズ好きです。

  • インドア派で積極的なわけがない末っ子の一応姫が、政争の真っただ中でたちすくむのではなく、しっかりと見据える物語。主人公のシャーロットの、おとなしいわけではなく、冷めているわけでもなく、理性的だけど情がないわけでもない視点が面白いけど地味、なシリーズ、エルマー家編完結。
    もーシリアス展開がとまらないのがこわかったけど、よーやく助けが来てほっとした……。読む前まで、シリーズ完結だと思ってた(笑)。そーだよね。王選んでないよね(笑)。いやー、好きだなー、このシリーズ。地味だけど。まったく主人公がきゃぴきゃぴしていないし、普段少女小説を読まない方でもおすすめです。

  • 2017/11/6読了。
    このシリーズ大好きです❗
    続きは出ないのでしょうか?
    これで終わりではないですよね?

  • ここまで来てなお少女小説的シーンがほとんどないけど、アルベルトの心情が完全に「忠誠」から「愛しさ」に移ろっていてときめくやらやきもきするやら! この二人なんでいつも人目のあるところでいちゃいちゃするんだ周りに感情移入して気まずい気持ちになるじゃないか。(すき)
    ここにきてクローヴィス殿下がかっこうよすぎてずるい。
    この終わり方で続きが出てないの生殺しもいいところです早く読みたい。

  • 8作目まで一気読み。
    正直、途切れ途切れでは読めなかったかもしれない。
    文化背景や設定の甘さはこういうレーベルでは仕方ないのかな?
    例:女性の王位継承に消極的なのに帝王学を強制される姫ってなんだそれは
    文章が過剰だったり会話がわざとらしかったり、げんなりしながらもシャーロットとアルベルトの関係は楽しいし、ストーリーも面白い。
    なんとなくストーリーには編集の力量を感じる。

  • 正直、評議会の場面ではあまりの緊迫感に胃が痛くなりそうなほどだった。

    城外でがんばっている面々を信頼はしているのだろうが、普通に考えるとあまりにこちらが不利な条件ばかり。

    あの百戦錬磨のエルマー家を出し抜くことができるのか、最後までハラハラしっぱなしだった。

    それにしても、初めは人間兵器か⁉︎というほどだったアルベルトが姫を普通に愛称で呼ぶとか。
    変われば変わるものだ。

    今後の姫の王選びは佳境にはいるのか?

    評議会でチラッと出てきた、最後にこちら側に味方した二人組の貴族の男女は、これからなにかあるのだろうか?

  • 解決していくシーンはちょっと楽すぎる感あり。発端となった村の顛末も。
    セシルの選択は理解できる。
    彼女をかばい、家族と共にいく。
    この件、まるまる解決と思っていいのかな。
    あと、子犬、スゴイカッコ良くなって、驚き。

  • 8巻

  • 驚くほど、セシルに感情移入。
    以前から主人公と同じ境遇なので、
    セシルだけは助かってほしいと思ってましたが。。。
    シャーロットと同じく助けたいと思ってしまう。

    もしかしたら、セシルが家を裏切って、
    悪事を告白するかな?なんて期待もしましたが、
    ずっと家を貫くのも、セシルらしいし、ありだなと思いました。

    ないだろうけど、バラクロフやオーエン兄から見た
    セシルの小話も作ってくれたら、かなり満足度UPですが
    難しいだろうな。。。

    アルベルトとシャーロットのやりとりを皆が
    生温かい目で見てるとのことですが、もう少し
    生温かさがないと、こちらは感じにくい気がします。
    まぁ、離れていた時の事を思えばやりとりがある自体
    そうなのだろうけども。

    今回レイフォードのシスコンぶりが見られなくて
    正直寂しかった(笑)何よりも先に駆けつける
    場面見たかった。

    続くようなので、これからどんな形で進めていくか
    気になるところ。
    王様修行で、様々な土地を見に行くのか?

    なんだかんだでセシル達の死刑シーンは
    なかったので、密かな期待を残しつつ、次巻が楽しみ。

  • シリーズ8巻。

    レイフォードを自分の命を盾にし城外へ逃がしたシャーロット。エルマー家の追手を振り切り、無事逃げることができたのか。何もできないまま公示期間が終わり運命の評議会が始まってしまう。しかし、エルマー家の陰謀を決定づける確固とした証拠はいまだ見つからないまま。望みをクローヴィスと人喰い竜ガイに託し、彼らの到着を待つシャーロットたち。そんな中、首なし騎士アルベルトら騎士団の面々が評議会に乱入してくる。

    長かったエルマー家との対立編がこれにて終了。彼らは最後の最後まで強敵でした。次々と策を弄し、シャーロットたちの行く手を塞ぎ逃げ道を失くしてしまう策略にはすさまじいものがありました。今巻は内容も読み応え満載で実に濃い内容になっていたと思います。
    アルベルトたち一向が乱入してきた時と、クローヴィス&ガイが証拠を携えて登場した時は胸がスカッとしました。今まで防戦一方で歯がゆく苦しい思いをさせられていたので(笑)
    セシルの最後は切なくて、でも彼らしいとも思いました。最後ぐらいは「家族」として共にありたかったという彼の思いが胸を打ちました。セシルの従者バラクロフも兄オウエンももっと早く彼に言葉をかけたり、手を差し伸べてあげていたらセシルも救われていたかもしれないのにね・・・。泣ける。
    個人的には最後のウェルズの言葉が印象的でした。
    「存分に思い、考えあぐねればいい。遅すぎたことを心に刻んで、次は決して見逃さないように」
    失敗も次への糧となるように。その時感じた想いも次へ繋がるように。
    どんな未来を進むのか、続きが待ち遠しいです。

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著者プロフィール

2010年、『首の姫と首なし騎士』で、「第9回角川ビーンズ小説大賞」奨励賞を受賞。

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