モンスター・クラーン 黎明の光冠 (角川ビーンズ文庫)
- KADOKAWA/角川書店 (2013年12月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041011607
作品紹介・あらすじ
死んだと思われていた母親に、偶然再会した咲夜。しかし、彼女は咲夜に関する一切の記憶を失っていた! 悲痛に暮れる咲夜は、クライスの創始者の元へ連れて行かれるが、そこで衝撃的な事実を知ってしまい!?
感想・レビュー・書評
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はー大団円。
よかったーー!
ジーンはなんだか気の毒だ。けれどマリアは幸せそうでうれしいなぁ
咲夜とアルベルトとはどれくらい血が近いんだろうなぁー?
要くんも良く頑張った詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
確認先:品川区立品川図書館(KK03)
シリーズ最終巻。版元は「感動の完結編」などと煽るが、実際にはそういうわけではなく、むしろシリーズ展開に際して生じた山積み状態の課題点の後始末のほうが適切である(とりわけ前回「あなたは誰?」と必要があるかどうかわからない記憶喪失設定をねじ込んだことで、その清算業務に追われ展開が尻つぼみになったという印象はぬぐえない)。
この清算業務は何も主人公ないしはその親族関係にとどまらず、なまじこのような状況に接触する事態に陥ったもう一人の主人公(要)にも向けられる。これまでのシリーズ展開においては執事のルイなどと並んで「狂言回し」程度の役目しか与えられていなかった彼だが、彼を咲夜に準じる立ち位置に置きなおすと、このシリーズは複数存在するストーリーラインの集約がすっきりするのであるが、結城は最終巻になってようやく理解したようだ。
しかし理解するにはもはや手遅れで、結局は事態収拾のための最大公約数的な役回りに終始する結果になったことは残念でしかない。
その為、エピローグでは要を主人公に置きなおして「隣の世界へとつながる鍵を入手した」という形で一応の決着は見せたものの、それだけをもって決着とするにはいささか不穏当である。宙づりになったものの後始末があまりにもお粗末で、それゆえに、続編があるのではないかと読み手に期待感を与えるエピローグは果たして適切だったのか。評者としては、この点について疑問が残る。
「過去は死なない(テッサ・モーリス・スズキ)」そうであるならば、黄昏の民のことを失念することなく、読み手に投げ返したボールの存在に向き合うことで受け止めることの意味も問われるのだが、そこはどうなのだろうか。 -
最終巻です。
いろいろいろいろあったけれど、最後までいきがつけない展開でしたが、素敵にまとまっていたと思います。
また、このメンバーのお話が読めたらうれしいです。