いのちの食べかた (角川文庫)

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著者 : 森達也
  • KADOKAWA/角川書店 (2014年6月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041013328

いのちの食べかた (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • これが子どもに”も”読めるようになってるというのは凄く大事なことだと思うな。

  • 食べることについて、だけでなく、食べることを入り口として、世の中の見方、生き方を教えてくれる本。

    生きることと食べること、殺すことは、常に繋がっている。動物であろうと植物であろうと、生きているものを殺すことには変わりない。しかし、私たちは「食べること」には敏感でも、その前の「殺すこと」には目を向けないようにしている。

    「食べる」ことに関わらず、そういうことは世の中に溢れている。話は、日本に根付いた差別のことから歴史のこと、社会のこと、宗教のこと、文化のこと、戦争のことへと広がっていく。筆者は、子どもに向けた優しい語り口で、「知ること」の大切さを説く。
    著者の信条は私自身が日ごろ思っていることと重なる部分が多く、とても共感できた。

    見方や内容が偏っているという批判のコメントも少なからずある。けれど、著者自身が語っている通り、この本はあくまで入り口に過ぎないのであるから、内容そのものではなく、この本をきっかけにして、与えられていることを鵜呑みにせず、自分で調べて、自分で判断していくことが大切なのではないか。

    レビュー全文http://preciousdays20xx.blog19.fc2.com/blog-entry-466.html

  • 最初、読み始めは子どもに向けた文章のような感じで、読みやすそうだなと思っていた。
    だけど、とても濃い。
    食事、いのちを食べる私達。いのちを食料に変える人たち。それをする人を、昔の人は「穢れ」とした、まさかの差別の問題。

    大切なのは知ること。そして思うこと。だと著者は言う。
    この本のタイトルの映画もあるのだそう。見てみたい。

  • 『知らないから平気で肉を残す。』
    牛や豚や鶏がどうやってパックに詰められ、僕らが買い料理して食べているのか。過程、歴史、そして人間の差別、最後、僕らは矛盾なくしては生きられない。
    『牛や豚や鶏は生きている。そして僕たちに殺される。』

  • キレイに加工・包装された食べものに囲まれて、なんの気なしにいただきますと言って口に運ぶ。でもやっぱり、それじゃいけないと思わせてくれました。
    いのちは巡るもの。何かをたべないと生きていけない私たちにとって、避けられない葛藤が描かれています。
    読んだ後はきっと、スーパーで売られる食べものを、いや、世界を見る目ががらりと変わるはず。

  • とてもわかりやすい文章でしたよ。

    最初は肉や食べ物の話が中心で、表紙のイラスト通りの内容かと思いきや、日本の歴史が充分に盛り込まれた1冊になっていました。

    話が二転三転して落ち着くところに落ち着く様になっています。

  • 分かりやすく、でも大切なことに目を向け気づかせてくれる本。

    毎日食べている肉はどこから来たのか。
    頭では分かっていても無意識に目をそらしていた現実、関わる皆さんの思い。

    ベジタリアンになれない私はせめて、買ったお肉頼んだお肉には責任を持ってありがたく命をいただこう、食べ残したり傷ませたりしないよう適正な量を選び、精いっぱい美味しい料理に変身させようと思った。

    小・中学生は夏休みの課題図書にしても良いかも。

  • ルビが前編にあって、子供にも読みやすいです。
    ただ、中学生以上には、読み易す過ぎると感じるかもしれません。章にも別れていて、分かりやすいです。
    知らないことで思考停止になるなというのが繰り返される、伝えたかったことかなと思います。

    終わりの辺りの、穢れや部落差別問題、戦争の話などが、少しいのちの食べかたとはそれてしまったかなと思ってしまいましたが、その部分も面白く、考えさせられる部分が多いです。
    映画監督の伊丹万作さんの「戦争責任者の問題」
    も視点が興味深かったです。誰がではなく、誰もが責任者だったのだという理論。

    中学ぐらいで、ソーセージを作る時に、ソーセージを肉から作る部分の映像をみて作ったことがあるので、血入りのソーセージがドイツにはあって、ポトフとかにそれを入れて食べる。コレがまさにこの本に書かれてることに近いなぁと思い出したり、差別問題は、本編に出てくる狭山事件について議論する場所があったりしたので、忘れてしまった部分を思い出して、また考える機会になったと思います。
    原題our daily bread 邦訳いのちの食べかたというドキュメンタリーが、直接関わりあるのかなぁと思っていたのですが、内容は近い部分があるけど、別の監督が作った映像に、内容をみてから同じタイトルのドキュメンタリー映画として、公開されていたようです。こちら見られてないので、この映画も機会があればみてみたいです。

  • 「大きな肉のかたまり(豚角煮とか)を見てテンション上がる人には、超美味しそうじゃん」
    と、品川と場を以前見学させていただいたとき思いました。
    大きなコンベアー、大きな肉のかたまり、大きな包丁、あちこちから出ている水蒸気…。危険が伴う仕事の最中なのに、見学者にも気を配ってくれる優しい職員の方々が多くて、あたたかい気持ちになったことをよく覚えています。
    この本でも解体作業の様子がよくわかりますが、興味を持った方にはぜひ自分で見学に行ってほしいです。自分が良い経験だったと思っているので。

    本書の内容としては、食肉、部落差別について、考え方の基本になることが分かりやすく解説されています。子どもに向けた語り口ですが、大人にとっても良い入門書になりそうです。自分達が食べるために殺しているのに、なのに何も知らない、じゃあ知ることから始めよう…というスタンスで、価値観の押し付けにならないようにと配慮を感じる文体でした。
    知識的な面でも、農耕の起源、部落の起源など諸説あることについても、基本を抑えつつ1つの説に偏らない説明でした。
    ただ実際子どもにこの本への興味を持たせるのは…ちょっと自分では上手くやれる気がしません。説明が丁寧だし、おさえてほしい部分(自分達が食べているのだから…)は何度も繰り返しているので、少しくどい部分もあります。それくらいじゃないと子どもには伝わらない、のかも知れませんが。
    大人が読んで、この本のスタンスや語り口で子どもに語っていくしかないのかなぁ。

  • 請求記号:BK/648.2/Mo45
    選書コメント:
    よりみちパン!セは小中学生向けのシリーズだが、読みやすくて考えさせるものも少なくない。同じ著者・シリーズの『世界を信じるためのメソッド―ぼくらの時代のメディア・リテラシー』もおすすめ。
    (環境創造学部環境創造学科 北澤 恒人 教授)

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