ホーンテッド・キャンパス 雨のち雪月夜 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041013946

作品紹介・あらすじ

草食男子大学生、森司に訪れた試練。それは簿記の試験と、美少女こよみへの片想いを妨害する昔なじみ(男)。彼に翻弄されつつも、こよみへのクリスマスプレゼントを買うため、森司はバイトをすることに。けれど引っ越しのバイトで訪れたのは、飛び降り自殺を繰り返す霊が棲むマンションで…。シリーズ再恐エピソードほか、アネゴ肌の人気キャラ・藍の過去も収録。胸キュンさせるにも程がある、青春オカルトミステリ第6弾!

感想・レビュー・書評

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  • 程よくスラスラ読めるから、息抜きに丁度いい感じ

  • #読了

    ずっと何故か読めなくなってたのを久々手に取ったら楽しく読めましたw
    安定の薄めのホラー!

  • 今回でシリーズ6作目。また、高校時代の友人を異分子として投入。おもしろかったのはオカルト研究会の誕生秘話。三田村藍と部長たちの関係性が分かったところは大きい。最終話の都市伝説の幽霊タクシーをアレンジしたような憑依話しも良くて、どうにか満足できるという出来だった。シリーズが長く続くと、どうしてもマンネリ化していき作品の力も衰えていく。これは宿命なのかもしれない。

  • 2019年52冊目。再読。(読んだはずなのだけど登録し忘れてしまったので)。割と怖めの話が多い印象。藍がオカルト研究会の創設者というのは意外。巻末のクリスマスプレゼントを森司から聞かれたときのこよみの反応が照れていることから両想いというのは、色恋沙汰に疎い自分でもわかるのだけど、あーもうじれったいなあ。続きも読んでいきたいと思う。

  • 「旅籠に降る雨」
    異常な物が空から落ちてくる。
    褒められたり自慢されなければ愛情を感じられない時点で、彼女は何処か歪んでおり何かしらの感覚が麻痺し愛情に飢えていたのだろうな。
    誰もが完璧だと思い全てを彼女一人に任せてしまったからこそ、抱えるストレスも大きかったろうし愛情不足にも陥ったのだろうな。

    「白のマージナル」
    研究会が発足した理由。
    出会いはともかく彼の一言があったからこそ、彼女の元に現れる者が悪い者でなく忘れてしまっていた大切な知り合いの一人だと思い出せたのだろうな。
    いくら自意識過剰な人間とはいえ、ここまで自分の評価が高く相手から思われていると勘違いできる人はそうそう居ないだろうな…。

    「よくない家」
    アルバイト先で訪れたのは。
    自分の事を理解して欲しくてやっていたのであれば、それはただただ相手を傷付けるだけの行動であり自分の事しか考えていない自分勝手な人間だったのだろうな。
    おかしな家や部屋にばかり住みたがる彼は何処か狂っていて、もう修正のきかない状態になってしまっているのだろうな。

    「異形の礎」
    彼女に憑いてきた者と彼に憑いた者。
    あそこまで人権を無視した様な行動を簡単に取り、それを少し懲らしめようと思ったという言葉だけで終わらそうとする人間にこそ罰が必要だろう。
    偶然居合わせてしまい亡くなった家族の罪を押し付けられそうになった彼女は気の毒だが、結局彼女に憑いた者は一体何者だったのだろうか。

  • 試験を受けて帰宅している最中、昔の知り合いにあった。

    単なる文句付けたいお年頃かと思っていたのですが
    これをずっと現役時代も言われていたら、と思うと
    二番手に甘んじろ、と暗示をかけられているかのよう。
    本人はなれているのでどうという事もないでしょうが
    となりで聞いていると、いらっとします。

    1話目の旅館の話は、落ちを読めば、確かにと
    納得するものがあります。
    周囲から見ればいい人。
    けれど生贄にされてしまった立場の人は…?

    2話目の先輩の過去では、まさかの設立者。
    そしてまさかの勘違い男。
    どうしてこうも勘違いができるのか、も知りたいです。

    引越しをしていれば色々…な3話目のバイト先話。
    最後の男もどうかと思いますが、そうさせた男も
    それしか知らないので仕方ないといえば…。
    誰しも、自分と関係ないから適当に対処してたわけで
    こうなっても仕方がなかった、かも?

    小心者だから、心優しいから…で終われない4話。
    自分を形どるのは、周囲と自分。
    しかし、その周囲に妙なのが多かったら…?
    2代前のものが…なので、それは納得しますが
    確かに、相手を間違えてはいけない。

  • シリーズ第6作目。まだまだ2年の冬なのですね。物語の時間経過が遅くなった感じがします。
    この作品では、またまた神司とこのみちやんのお邪魔キャラ登場。
    オカ研設立秘話も披露されます。
    ホラー度はアップしている感じがします。
    「よくない家」は怖かった。

  • (収録作品)旅籠に降る雨/白のマージナル/よくない家/異形の礎

  • シリーズ6巻目。
    森司の中学時代の部活仲間、津坂浩太が登場。森司と同じ陸上部の単距離走の絶対的エースで、森司に脇役に甘んじる精神を植え付けた張本人。
    しかしこの人物、森司の恋路のジャマしかしない、本当に邪魔な人物。読んでいてイラッとくる。

    オカルト研究会設立の経緯は、部長、藍、泉水のキャラがすごくマッチしてて、納得できる。
    泉水の「殿さまってのはなにもしなくても、まわりが勝手にお膳立てしてくれるといういい見本だな」というのはまさに黒沼部長の人格を表す良い言葉!

    事故物件、幽霊屋敷の話は、ホラーっぽかった。
    自殺した友人との根競べといい、怨念屋敷に無頓着な男といい、珍しく鬱々とした幕引きなのが印象的。

    最後の話は、こよみが歩道橋から落ちそうになったとき、津坂より森司が速くこよみを救ったこと、さらに津坂がそのことを指摘しても、うるさい、そんなのどうだっていいとこよみ一直線なのもまた良い。

    こよみ家でのクリスマスパーティ。
    こよみのお母さん、孫の話は気が早いですww
    最後に藍が「はい、八神くん、こっち向いて」とカメラを向けて終わるのが好き。
    この写真はおそらく、こよみに藍が頼まれたやつなのだろう。

  • 過去編やったり、森司の半トラウマを解消したりと、大筋がメインという感じ。
    藍さんの過去編はらしくて良かったかな。

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著者プロフィール

1972年新潟県生まれ。2012年『ホーンテッド・キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。同年、「赤と白」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、二冠を達成。著作には「ホーンテッド・キャンパス」シリーズ、『侵蝕 壊される家族の記録』、『瑕死物件 209号室のアオイ』(角川ホラー文庫)、『虎を追う』(光文社文庫)、『死刑にいたる病』(ハヤカワ文庫JA)、『鵜頭川村事件』(文春文庫)、『虜囚の犬』(KADOKAWA)、『灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎』(ハルキ文庫)など多数。

「2023年 『ホーンテッド・キャンパス 黒い影が揺れる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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