櫻子さんの足下には死体が埋まっている 謡う指先 (角川文庫)
- KADOKAWA (2015年2月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041016329
作品紹介・あらすじ
シリアルキラー・花房の影に怯えつつも、櫻子と過ごす時間を幸せに思う正太郎。厳寒の二月、正太郎は櫻子と親しい薔子に頼まれて、とある別荘の掃除に行く事に。櫻子も一緒に、冬の雪山を楽しむが……。
感想・レビュー・書評
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段々とエスカレートする舘脇への嫌がらせがカミソリ等読んでいるだけで痛いバレンタイン、冬まつりでダイヤの指輪と遺書を拾う鴻上目線の話、停電した雪の別荘の暖炉で薔子たちと手の骨を見つける話。櫻子の人と違う所がありのままにくっきりしていて感慨深い。購買の惣菜パン等が美味しそうでいつも然り気無く楽しい。
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鴻上もなんかよく分からない正義感を持ってて、だから正太郎と波長があるのだろうか、なんて思った。年上に向かって「家族がいなくなる悲しさは分からない」ってのはちょっと引く。櫻子の独特の感性を堪能できるラストの演説は良かった。正太郎が(物理的に)痛い目に遭ってるのはもう持ちネタだろうか。
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今回は短編3本の形となり、私は読みやすかったかなと思う。もしかしたら花房なのかもしれないという疑心が生まれてしまいそうになるのをこらえながらも、自分自身を信じようとする正太郎は、少しずつ強くなっているように思える。
今回はばあやこと沢さんの登場が少なく、ごちそうもあまり出ては来なかったかな。
いよいよ花房との対決があるのだろうか...。人気が出たことで、間延びしている気もするけれど、次作に期待。 -
良い
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櫻子さんや正太郎だけでなく、ほかのキャラクターの心も覗ける回。はじめは好きではなかった人も櫻子さんと正太郎と関わるだけで好きになる。あとおまけのSSが最高すぎた。
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今回も面白い。
薄っぺらい常識人の正太郎が許せるウザさになってきて良かった。
あとJKってメンドクサイ -
館脇君に対する突然の嫌がらせ。頭をよぎるのは、花房の不穏な影。そんな中、パンに仕込まれていたカッターの刃で手を縫うほどの怪我をしてしまう。事件が落ち着いて後、別荘の遺品の整理で櫻子さんに呼ばれるが…。
人を信じる事の大切さと同時に、人を疑う事の大切さを考えさせられた。 -
中編により各キャラクタの近隣関係を描いていきます。雪山での隔離された別荘なんて言う古典的シチュエーションも出てきて、各キャラクタの関係性が深堀されていき、いったん巨悪の存在は置いておいてと言う感じになります。こう言う沿革から埋めていく感じ、世界観として非常に有用であり、盛り上がりますね。ヘクターの駆け回る雪山は見てみたかったが。