ホテルブラジル (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 44
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041017678

作品紹介・あらすじ

裏取引で得た1億円を持って逃走中のチンピラ江古田。わけもわからず抗争に巻き込まれてしまった一般人の次晴。大金はいったい誰の手に渡るのか。冬季休業中のホテルを舞台に最悪の殺し合いが始まる!

感想・レビュー・書評

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  • 痛快エンタメ。
    そこかしこにクスッと笑えるシーンがあります。
    一話ごとに語り手が変わるので、読者を飽きさせずスピード感溢れる作りになっていると思います。

    一番笑ったキーワードは「溶かすぞこら」でした。(≧∇≦)

  • 「次どうなるんだろう」の連続で、「ノンストップ追跡劇」というアオリの通りスピーディーに進む物語。後半は派手なアクションもあり映像化を前提に描かれたように感じられるストーリー展開。
    人里離れた山の中のホテルを舞台に繰り広げられる、組織間のトラブルや、それに巻き込まれた男女、億単位のお金の行方など、王道ながら刺激的な要素がふんだんに盛り込まれ、それでいて使い古された感が無く先が読めない。苛烈な殺し合いもありながら、全体的にはドロドロした雰囲気よりも派手でドラマチックな印象。
    特に掃除屋の「トヨさん」は関西弁を話しながら凄腕という異色を放ち、物語の魅力的なアクセントになっている。これで著者が初めて書いた作品だというのだから驚く。第3回野生時代フロンティア文学賞受賞作。

  • スピード間溢れる物語で付いていけない所も。その中で、掃除やのトヨさんの関西弁に救われる。

  • 拳銃の密輸で稼いだ金を持ち逃げしようとしているチンピラと若いカップルが冬季休業中のホテルにたどり着いてドタバタするストーリー。

  • ページ数が多くないので内容としてはそこまで濃くないのだが、キャラクター一人一人に魅力があったと思う。
    まともな人はあまりいなくて誰も彼も一癖ある登場人物ばかりだが、みんなどこか憎めない。
    その中でも一際いい味を出してるのがトヨさん。番外編も彼のおかげで面白さ3割増しくらいだった。

  • B級映画を小説化したような感じで内容はそんなにない。
    ヤクザ描写が痛々しいので少しきついが、コミカルな掃除屋が安心感もあり、読みやすい。

  • 裏業界のフロント企業で働いてたチンピラが持ち出した1億の金を巡って山奥のホテルで繰り広げられるドタバタ劇に、巻き込まれるカップル、ホテルマン、掃除屋…。そのホテルマンも足を洗った鍵開けの名手で、友人(?)の掃除屋は暗殺から死体処理もこなす敏腕掃除屋…。

    登場人物が全てクセ者で、喜界島の無双っぷりも異常。後半は結構な死者がでますが、何故かシリアスにならない感じが少し伊坂幸太郎の様な感じがあります。

    エピローグが正直あまりいらなかったなぁって気がします。それこそ伊坂幸太郎"風"な感じがして。

    結構スピード感があって読みやすかった一冊。

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著者プロフィール

1977年熊本県生まれ。2012年『ホテルブラジル』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。IT企業に勤務するかたわら、執筆活動を続ける。
著書に『エンドロール』、『二十八日のヘウレーカ! または教育実習生加賀谷貴志は如何にして心配するのを止めて教職を愛するようになったか』、『BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係』(原案:金城一紀)などがある。

「2019年 『暗殺日和はタロットで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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