沸騰! 図書館 100万人が訪れた驚きのハコモノ (ワンテーマ21)
- KADOKAWA/角川書店 (2014年5月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041018163
作品紹介・あらすじ
これからの本との出会いのカタチ。人口5万人の町に日本中から客が訪れる武雄市"TSUTAYA"図書館の挑戦。
感想・レビュー・書評
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新しい図書館を語る時に、必ずでてくる「武雄市図書館」。その開設の当事者である武雄市長、樋渡啓祐さんの奮闘記。運営を外部に指定管理者に委託、それもTSUTAYAのCCCと新刊を売る会社に。既存の価値観からすれば対極にあるような企業に。
市民にとって図書館の役割は、新しい価値観、サービスとは何。お役所仕事、行政からの視点ではなく一般消費者、市民からの視点で考える。
そこでの問題はすべて、いま私が地元の図書館を利用しながらも実感していることばかり、でも既に日々動いている図書館業務を反対向いて動き出すのは難し、それを動かすエネルギーは大きく必要だし、少しハンドルを切ったぐらいでは何も変わらないのも、ひしひしと感じますな。
でも、今、我が町の図書館館長も新しい図書館への変革を試みようとされてるので、何かお力になりたいものですな。 -
図書館は好きだけど
改善してほしい点があるのも事実だった。
著者が作った図書館は利用者には
理想的なものだと思う。
理想を実現するためには公務員の力だけでは
無理なところもあって、民間と協力することにすら
反発されてしまうのは大変だったと思う。
「言ってもムダ」から「言わなきゃ損」だと
周りの人の気持ちを切り替えることができたのは
スゴイと思うし、そこで働いてる人が羨ましい。
本に関する環境は国力に繋がるから
時代に合わせて変えていってほしい。
ちなみにこの本は図書館の中で読み切って
借りることはなかった。
本書の中で、こういう利用者のことは
今まではあまり考えられていなかったと知って
驚いた!
旭山動物園と21世紀美術館との連携も楽しみ! -
武雄図書館の事はニュースで見て、「凄い!面白そう!」と単純に思っていた私。
それがもしかしたらうちの市にも?って感じなので読んでみました。
図書館はもちろん大好きで活用しまくりなんだけど、この本を読んで知る事も沢山あったし、図書館総合展なるものも開催されてるんですね。
出る杭は打たれるじゃないけど、新しく物事を始めると反対意見も多いし、こういう本にしてくれて面白いなって思いました。 -
僕自身が図書館をよく利用するので、興味深く読んだ。
武雄市がTSUTAYAを運営するCCCを市立図書館の指定管理者に指名するまでから今までを市長の視点で描いたもの。
当時、ネットでそのことを知ったときは、正直言って「大丈夫かな」と思った。
本書を読んで、案の定いろいろあったということがわかった。
市民派感覚の市長が、従来の古い図書館行政・業務の慣習を打ち破って起こした、小さな変化。といったところか。
図書館運営をTSUTAYAが行っていることが目新しいのだと思っていたけど、実はスターバックスの出店のほうがそうなんじゃないの、と思ってしまった。
あるべき図書館の姿と比べてどうなのか、という点では正しいのかどうかわからない。
ただ、公共インフラは市民のものであり、市民にとって価値がないと意味がない。その価値指標として利用度合いを定め、利用度合いを上げるための施策として、TSUTAYA、スタバ、ということだと思うと、悪くないじゃない、という気もするし、そんな試金石があってもいいな、と思う(上から目線)。
本書では、市民、市職員、議員・議会や、図書館業界、それにCCC等関係者とのやりとりが書かれており、臨場感があって面白かった。
少々敵味方をはっきりさせすぎで、大丈夫か?と余計な心配をしてしまう内容ではあるけれど。
それが著者である武雄市長の個性なんだろうけど。 -
全国で一番注目されている図書館。まだ行ったことないのでぜひ、行ってみるつもり。今の新しい図書館になるまでの、熱い戦いが繰り広げられ、樋渡氏のリーダーシップに感嘆するものがある。
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「樋渡氏のリーダーシップに感嘆するものが」
この武雄市の例は賛否両論があるから、市長側の言い分として読まなきゃとは思っています。
しかし...「樋渡氏のリーダーシップに感嘆するものが」
この武雄市の例は賛否両論があるから、市長側の言い分として読まなきゃとは思っています。
しかし、CCCに委託する図書館が増えていくのだろうか?2014/07/07 -
CCCに委託もありかもですが、どこも同じになってしまっては面白みがないですね。一味違った空間を楽しみたいですね。CCCに委託もありかもですが、どこも同じになってしまっては面白みがないですね。一味違った空間を楽しみたいですね。2014/07/07
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「どこも同じになってしまっては」
確かに、、、
普段利用させて貰ってる図書館の一つは、ヤル気無いのが見え見えで嫌になっちゃう(若い男の子...「どこも同じになってしまっては」
確かに、、、
普段利用させて貰ってる図書館の一つは、ヤル気無いのが見え見えで嫌になっちゃう(若い男の子ですが、仕事内容が思っていたのと違ったのかな)。もう一つは最近、業務が委託されてサービス業に徹している感じで、結構テキパキ動いて気持ち良し。。。
しかし、CCCとは相容れないと思う気持ちが拭えない。2014/07/29
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佐賀県武雄市にCCC(TUSTAYA)を指定管理者とする図書館を創った経緯を綴った本。著者は武雄市長である樋渡氏。
樋渡氏は小学校にiPadを配布したりして、改革にチャレンジするイノベーターである。この図書館改革に関しては、スタバを併設したりとアントレプレナーの側面も併せ持つ。
さらに、本書を読んでみるとアントレプレナーのご多分に漏れずかなりの変人でもあるようだ。
樋渡氏が優れているのは、顧客価値(市民価値)を優先して物事を考えているところである。顧客価値を最大化させるためには、数々の逆風や壁にめげずに邁進していく。そして皆が見えていなかったものを顕在化させ、多くの共感を得ている。まさにアントレプレナーのサクセスストーリーそのものである。
ただし、本書で少し触れているが、輝かしい成功の陰には幾つもの失敗もあったようである。数多くのチャレンジをしなければ大きな成功を掴む事はできないということを忘れてはいけない。 -
ここまで裏側を描いてよいのかと思ったが、面白かった。ニュースになるような全国でも初めてのような取り組みは、裏では反対や課題も多く、それをどうやって実現まで進めていったかが分かるのは大変貴重だと思う。一度現地に行ってみたい。
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"九州は佐賀県にある武雄市というところの市長が、町にある図書館を造り変えた苦労を赤裸々に語ったのが本書。なんと、その図書館はTSUTAYAとスターバックスコーヒーと共同で運用している斬新なもの。一度は訪れてみたくなる図書館だという。
そのスタートは、17時で閉館し、月曜日は休館、会話もはばかられるという、ある意味良くある図書館に市長が通い始めたのがきっかけ。利用者の目線ではなく、保守的な運用ルールを守ろうとする体制との戦いが始まる。
後は、読んでみてください。同年代の市長をこれからも応援したくなった。" -
ニュースで見聞きしたときに行ってみたいと思った
読んで、行ってみたい気持ちが強くなった
わたしは正直、代官山の蔦屋は落ち着かない
トイレに向かう通路の窓辺に
人がギッシリ座っているのが嫌だった
それだけの理由
けれど、手がけた図書館という視点なら
見に行きたいと思った
ただのあまのじゃくかもしれないけれど
市長さん、過激だけど柔軟性もあるし
バランス感覚を失わないようにされていると感じた
市が良くなるために!という熱意が伝わるし
敵が多いであろう理由も見える
万人に通用しないかもしれないけれど
強さと信念を持ち実行できた人だけが
そこに辿り着けるのだと感じた
文句言うだけの外野なんか
そこには一生辿り着けない