- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041021415
感想・レビュー・書評
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燈火堂の奇禍みたいな、クスリと笑える話が有栖川作品の中では結構好きかも。
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タイトルのとおり、店をメインにした中短編集。発売当初に買って温存してしまった。不思議なタイトルだなと思いつつ『暗い宿』を連想したがそのとおりだったらしいことにちょっと嬉しくなった。全編大阪府警。
アリス軸で火村が事件を解決する話2編、ちょっとした日常で想像する謎解き2編、犯人視点が1編とさらりと読める一冊。
『潮騒理髪店』はなんて理想的なお店でもったいないなぁとしみじみしてしまった一方で、『怪しい店』にでてくる「みみや」のなんと恐ろしいことか。「みみや」が何か書くのはなんだか未読の方にもったいないので省くが、人は善意も悪意も隠し持っているのだな、とつくづく感じた。そういう点では『古物の魔』の「店」としての理念がしっかりと根付いているものこそ良いなぁ、などとミステリ以外であれこれ考えてしまった。謎解き云々より、店、物、人の関係性を描いた連作小説として読んでいたかもしれない。
人と物は呼んで呼ばれて結ばれる、私は今回もこの本に出会えて良かったと思う。 -
火村アリスシリーズ。
今回はタイトル通り、様々な店を舞台にした短編集です。「暗い宿」が宿を舞台にしてる短編ということで今回は「店」なんだとか。宿の方は未読なので今度読んでみたいと思います。
で。
まあいつも通りのすっきりと読める一冊。大がかりなトリックとかそういう感じでもないし、話によってはいわゆる「日常の謎」だったりもしますし。ていうかこのシリーズで日常の謎って初めて読んだかもしれない。
なんとなくサクッと読めるミステリミステリした短編集って疲れてる時にちょこっとだけ癒される。自分だけかもしれませんが。 -
作家アリスシリーズ。店をテーマにした短編集。
「潮騒理髪店」の情景が素敵だった。たまには殺人事件から離れてリラックスしてる火村先生を見るのもいいなぁ。
「ショーウィンドウを砕く」ではラストに少しぞっとした。アリスも立ち入ることのできない領域に一体どんな闇を抱えてるんだろうなぁ火村先生は。
「怪しい店」あるあるああいう謎な店。アリスの変な店突撃レポートとかあったら面白そうだなと思った。読んでみたい。
全体的に殺人の動機がいまいちな印象だったけど、安定して楽しめる作家アリスシリーズでした。
火村が捜査会議の時ノートパソコンを使っていたりフェイスブックが登場したりと火村とアリスは年を取らないのに時代はちゃんと進んでいて色々文明の利器が登場するのが面白い。 -
作家アリスシリーズと認識していましたが、最近は火村英生シリーズという表記をよく見ますな。
「店」をテーマにした短編集。骨董品店、古書店、理髪店、そして怪しい店も。テーマを限定することでパターン化するどころか、ミステリとしての幅が広がっているのはさすがです。ミステリとしては掟破りの犯人特定やら、日常の謎っぽいものやら、倒叙ものに安楽椅子探偵めいたものまで。今回もミステリの面白さをしっかりと味わいました。
お気に入りは「潮騒理髪店」潮騒の聞こえる海辺の古めいた理髪店を舞台にしているだけでも素敵ですし、火村准教授の日常が垣間見れるのが趣き深いです。 -
火村シリーズ最新作は、『店』をテーマにした短編を集めた連作集。
各短編に登場するのは、骨董屋、古本屋、床屋などだが、表題作にもなっている『怪しい店』は、『みみや』と屋号のついた『人の話を聞くだけの店』。この設定がミステリ的にも重要になる。
考えてみれば何をやっているのかよく解らない店はあるもので、昔、新宿にも、商売の内容が想像もつかない屋号の会社があった。いつの間にか看板も消えていたが、読んでいて、ググっても出てこなかったし、四季報にも載っていなかったあの会社のことを思い出した。 -
テーマは「店」。5作がすべて違うパターンで、楽しい本です。「潮騒理髪店」は、猫丸先輩が出てきそう。
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店を中心としたミステリの短編集。
最初の話が割と好きだった。