マツリカ・マジョルカ (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 83
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041023044

作品紹介・あらすじ

高校1年の柴山祐希は、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで生活が一変する。「柴犬」と呼ばれパシリ扱いながらも、学園の謎を解明することに。男子高生の心情を描きだす、学園ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • ドハマリしている「霊媒探偵 城塚翡翠シリーズ」の著者、相沢沙呼さんの作品です。

    帯にね、帯に書いてあるんですよ、
    このミステリーがすごい!2020年版(宝島社)1位「medium」はこのシリーズから生まれた
    って。

    この帯を見ていなければおそらく手にすることのなかった本書......

    翡翠ちゃんは出てきませんよ。
    でも、2016年初版の本書を読めばわかるんです。
    本書の3年後に相沢先生が翡翠ちゃんを生み出すのが。

    あっ、翡翠ちゃん愛を語るところではありませんね^^;

    コホン(´ρ`*)

    えーっと、本書はシスコンの冴えない高校1年生柴山祐希が主人公の青春ミステリー。

    クラスメイトと話をする訳でも、部活にうちこむ訳でもなく、学校に行っても1人ボッチで過ごしていた祐希ですが、学校近くの廃墟に住む謎の女子高生マツリカ様と出会いで退屈だった日常が一変します。

    本作は4作からなる連作短編。

    いやいや、このマツリカ様の美人で頭脳明晰&スーパーツンデレ感は反則でしょー。

    そりゃ、「柴犬」(マツリカが柴山に名付けた呼び名)も惚れちゃうよ~
    いや、柴山(柴犬はマツリカ様だけの呼び名)だけじゃなくて、多くの男子はやられちゃいますよね^^;

    初対面で「お前」よばわり、メールで無茶な要求、パシリに使われ、「お前つまらないね」だってさ。

    それでもマツリカ様の魅力に取り憑かれていく祐希、ピュアだね~

    正直、翡翠ちゃんの影を追い求めて読み始めた為、途中までの評価は☆3つ。
    それがですね、最終話で☆4つに昇格した訳で、でも、その理由は内緒にしとこうかな( ・…・)クチチャック

    ☆5つに出来ないのは、やはり翡翠ちゃんとの比較ですが、個人的には満足( ¯﹀¯ )

    そして、マツリカ様がいたから翡翠ちゃんが生まれたのはよく理解出来ました(*^^*)v

    最後の終わり方も気になったけど、マツリカ様の続編ってあるのかなぁ...気になります。

    あっ、もちろん翡翠ちゃんの続編も楽しみに待ってますよ~♪


    高校1年の柴山祐希は、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで生活が一変する。「柴犬」と呼ばれパシリ扱いながらも、学園の謎を解明することに。男子高生の心情を描きだす、学園ミステリ。

    内容(「BOOK」データベースより)

    柴山祐希、高校1年。クラスに居場所を見付けられず、冴えない学校生活を送っていた。そんな彼の毎日が、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで一変する。「柴犬」と呼ばれパシリ扱いされつつも、学校の謎を解明するため、他人と関わることになる祐希。逃げないでいるのは難しいが、本当は逃げる必要なんてないのかもしれない…何かが変わり始めたとき、新たな事件が起こり!?やみつき必至の青春ミステリ。

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

    相沢/沙呼
    1983年、埼玉県生まれ。2009年、『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    • ヒボさん
      お~っと、やっぱりシリーズ作品なんですね♪

      ...φ(・ω・ )メモメモ

      これはきっと翡翠ちゃんと共に追いかけることになりそうです^^;...
      お~っと、やっぱりシリーズ作品なんですね♪

      ...φ(・ω・ )メモメモ

      これはきっと翡翠ちゃんと共に追いかけることになりそうです^^;

      まぁ、翡翠ちゃんの方がぶっ飛んでるんですけどね...

      でもマツリカ様の今後にも期待しちゃいます«٩(*´ ꒳ `*)۶»ワクワク
      2023/09/21
    • かなさん
      ヒボさん、おはようございます♪
      私も、翡翠ちゃんはおいかけますっ!
      マツリカ様は、ヒボさんにおまかせいたしますネ(^-^)
      ヒボさん、おはようございます♪
      私も、翡翠ちゃんはおいかけますっ!
      マツリカ様は、ヒボさんにおまかせいたしますネ(^-^)
      2023/09/21
    • ヒボさん
      かなさん、おはようございます♪
      マツリカ様を検索したら図書館の電子書籍でありましたヾ(*´∀`*)ノ
      読みかけの新刊があるのに...
      ポチッ...
      かなさん、おはようございます♪
      マツリカ様を検索したら図書館の電子書籍でありましたヾ(*´∀`*)ノ
      読みかけの新刊があるのに...
      ポチッと^^;
      2023/09/21
  • いや、2020年正月元旦に読了したのが本書なのですが、ちょっと、いや、違うんです。

    本書の作者・相沢紗呼氏の『medium』が2019年のこのミス大賞を取ったということで、『medium』を読む前に著者の人気シリーズ『マツリカ・シリーズ』を読んでおかなきゃなって思ったんです…。

    謎の超絶美少女のマツリカ様の色香に迷ったわけではないのですよ…。


    …すみません…
    …マツリカ様、大好きです…
    …はい。完全にマツリカ様の色香に迷いました…

    この相沢紗呼先生の描く美少女描写はもう凶器です。
    男心を撃ち抜く術を完全に心得ていらっしゃる。

    その描写の度合いが絶妙なのです。決してエロ一辺倒ではなく、さわやかな中にもそこはかとなく漂う隠微なエロスというか、もう、この一線を越えないエロス描写と謎めいた美少女のセクシーさに完全にやられます。
    もう、ちょっと引用してみますね。

      『マツリカさんはベッドに寝そべったまま、少し不愉快そうに眼を細めた。微かに身じろぎを繰り返すと、毛布に隠れていた下肢が蠢く。シーツの上を滑らせて、白い脚が滑らかに現れる。まるでシュークリームのシューを割って、中から甘くとろけそうなクリームがあふれ出るかのようだった。白い太腿に、自然と目が釘付けになる。その美味しそうな光景に、ほんの数秒前に決心した僕の紳士の心は、早くも打ち砕かれそう。』

    そう、ヤバイね。
    マツリカ様は、まったくの謎の存在なのだけど、その下僕となる高校一年の『僕』こと柴山祐希君との掛け合いが楽しすぎる。

    本作は学園ミステリーというカテゴリに入るんだけど、もう、マツリカ様の色香に迷うだけで本作はもうOK。

    息抜き読書としては最高の本作。早く続きを読みたい(笑)。

    • kazzu008さん
      mariさん。あけましておめでとうございます。
      僕のちょっと恥ずかしいレビューにコメントありがとうございます!

      僕なんか本当に本能の...
      mariさん。あけましておめでとうございます。
      僕のちょっと恥ずかしいレビューにコメントありがとうございます!

      僕なんか本当に本能のままにレビューを書いてしまうことが多いので、好きな本は好き、嫌いな本は嫌いって書いちゃうんですよね…。
      それで僕のレビューを読んで気分を害される方もいるのではないかとちょっと心配しています。

      とはいえ、もうこういう性格なんでしょうがないですねw
      今年もありのままの自分をさらけ出してレビューさせていただきます(笑)。

      今年もよろしくお願いします!!
      2020/01/05
  •  表紙のマツリカさんの「ふ・と・も・も」に惹かれて読んでみた。あの「Medium」の作者の初期の頃の作品。

     妖しく謎めいた美少女マツリカ(女王様気質)とネガティブ思考の高校生柴山(犬扱い)の二人が織りなす学園「思春期」ミステリー。といっても高校に通っていいるのは柴山だけだが。作者の「ふともも」に対するこだわり⇒執拗ともいえる描写には、好き嫌いが分かれそう。私は「足首」フェチなので(苦笑)理解はできるが。

     日常系のミステリーなのだが、「Medium」と同じようなダークな香りが漂う。時系列の連作短編集になっており、ダークサイドの「古典部」シリーズともいうべきか。最終話で柴山の抱える秘密が明かされる。マツリカのほうは謎のまま。闇は深いのかもしれない。

  • 「medium」を読むための前提として、マツリカシリーズを読み出したが、読み易く面白かった。
    特に主人公の柴山がティーンエイジらしくエロい目でマツリカを見ていて現実味がありgood。たいがいの小説のうだつのあがらない主人公は何故か若者が本来持つ欲望を隠していることに納得がいかなかったので。

  • 面白かった。学校もので、連作短編もののミステリに欲しい技も効いている。
    いまいちハマりはしなかったのは、わたしがもはや思春期男子だった頃を忘れかけているためと、不思議で高圧的でセクシーなお姉さん?(本作の安楽椅子探偵であるマツリカさん)になじられパシられながらも大事にされてドキドキもする……という所が自分のツボ…というか性癖とは違う所にあったからで、本作が悪いわけではないし、ドキドキして悶々としちゃうシーンの書きぶりがなんか書いていて楽しそうなのがこっちにもしっかり伝わってくるのはむしろ好感度が高いです 笑
    シリーズ3作目が本格ミステリ大賞のノミネート作なので、そこまで読んでみるつもり…

  • マツリカさん、あんたはいったい何者なんでしょうか。この謎が解明されるまで私は、このシリーズを読み続けるでしょう。

    女子高校生にして、スーパー女王様、そして安楽椅子の名探偵。「柴犬」君ならずともマツリカさんには惑わされ、その虜になってしまいます。マツリカさんの正体を知りたい様な知りたくない様な複雑な気持ちです。

    ミステリーとしては日常のちょっとした謎解きですが、その切れ味はなかなかのものです。個人的には「原始人ランナウェイ」が、中高生にはいかにもありそうなお話で面白かったです。

    これからの柴山君と小西さんの関係も気になりますし、これはもうすぐ続編を読むしかない。それにしても、作者の男心をくすぐる描写、見事に勘所を押さえています。もうニヤニヤが止まりません。通勤電車の中では読まない方がいいかもしれない(笑)

  • マツリカシリーズ1作目。
    四つの短編からなる、連作短編。
    高校で起きる謎を、ミステリアスな美女・マツリカさんが話を聞くだけで解決してしまうという、分類的には学園ミステリになるのかな?

    マツリカさんの描写がセクシーで、それを見つめる柴山の思春期男子ならではの妄想もリアルで、なんだかドキドキしてしまった。

  • 購入するとき表紙が恥ずかしかった。
    内容は悪くない。
    連作短編ミステリー。
    米澤穂信さんの「氷菓」シリーズに似てるが少し幼い感。

  • 同著者のmediumを読んで今回の作品を手に取ってみました。どこか不穏、妙な色気があるマツリカさんに虜の主人公。
    不可解な出来事を追っていくとはいえ、思春期独特の性への興味関心、葛藤を描写したように感じました。

  • 学園で起こる謎をマツリカと柴山が解決していく話。
    全4篇からなる短編集。
    マツリカは、何者なのだろう。続編も気になる。

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著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいだ活躍を見せている。『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化された。本作で第20回本格ミステリ大賞受賞、「このミステリーがすごい!」2020年版国内編第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、2019年「SRの会ミステリーベスト10」第1位、の5冠を獲得。さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補となった。本作の続編となる『invert 城塚翡翠倒叙集』(講談社)も発売中。

「2022年 『medium 霊媒探偵城塚翡翠(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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