ワン・モア (角川文庫)

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著者 : 桜木紫乃
  • KADOKAWA/角川書店 (2015年1月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041023846

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ワン・モア (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 桜木紫乃さんの本はこれで7冊目。
    これまで読んだ6冊の中では【蛇行する月】に☆5つをつけていて、そのレビューにも”この本が一番好み”とかいています。
    が~!
    訂正です。
    この【ワン・モア】が一番好きです。

    医師の柿崎美和は安楽死事件を起こしたため、離島に左遷される。
    高校時代から問題児の美和は離島でも、自分の生き方を変えようとせず、元競泳選手の昴と不倫関係になる。
    そんな美和のものに、高校時代からの同級生で医師の滝澤鈴音から「癌で余命宣告を受けている」との連絡が。
    離島から鈴音のもとに帰る美和。
    そんな二人を取り巻く人たち。
    それぞれが抱える人生。
    いろんなことがあって、いろんなことに傷つくけれど…

    来年はもっと桜木さんの本を読んでみよう!
    そう思わせてくれた一冊です。

  • 美和、問題ありの医者の危ない恋から始まる物語。美和は自分の信念に基づき行動する。白い目で見られても後ろ指さされても自分が信じた道を歩く。大切なことは何かを分かっている。だからかっこいい。美和を中心にいろいろな人物が関わり合ってくる連作短編集。佐藤店長の話はどうなることかと。あと赤沢さんのけじめ。そして鈴音が捨て身で拓郎にぶつかっていった結果。どれも良かった。泣かされた。登場人物が全員集合する最終話。人生はまだまだ続く、問題もあるだろう。けれどなんとかなる。希望を捨てずに前に進めば。そんな気持ちになる一冊。

  • 点が線でつながる、いいラスト。

  • 短編集なようだけど、登場人物を介して全てが繋がっている構成。桜木紫乃、やっぱいいわぁ。世界観が好き。

  • 暗い印象から始まり、また暗い話かと思いきや最後は良かったと思える本だった。少し泣けた。

  • しみじみと素敵な小説です。そこそこ色んな経験を積んだ30過ぎ男女が主人公の連作短編集。それぞれの気持ちが丁寧に書かれてる。どの短編も心に沁みたけど、末期がんを宣告され、もう一度別れた夫と残された時間を過ごしたいと願う女性の「ワンダフル・ライフ」、看護師と患者で知り合い「5年経ったら迎えに来る」と約束した男性を待つ「ラッキーカラー」が印象に残りました。短編の結末がはっきりとわからないものが多かったんですが、それは最後に収録されてる「ワン・モア」でわかる仕組みになっているのが、ドラマ仕立てで面白い。

  • 登場人物それぞれの物語が少しずつ繋がっていく連作。それぞれが幸せになっていくのを素直に喜んで読める。作者の技量が上がったと感じる。

  • 安楽死事件を起こして離島に飛ばされた女医の美和と、友人で開業医の鈴音。二人の女性を中心に、孤独な人生を過ごす人々の絆と再生の物語。
    連作短篇集なので、主人公がバトンタッチするように変わっていく。個人的に、『おでん』のトキワ書店店長・亮太の恋の行方が心配で心配で。強く相手を想うことってやっぱり大切だと思った。ちゃんと『サトウ シオ』になって安心した。

  • 評価が高かったので読んでみたけれど、どうもしっくりこない作品。共感できないというか、心が震えないというか。

    それでも「十六夜」と「ワンダフル・ライフ」は心臓がちくりとしたり、心がざわざわして良かったけれど、あとの短編は「だからなに?」という感想しか出てこない。男女の機微が感じられず、予測可能な展開。
    特に最後の「ワン・モア」の大団円は酷い。これによって作品全体が安っぽいドラマのようになっている。

  • まだ、直木賞受賞作も読んでいない私ですが、今まで読んだ桜木さんの作品の中では、これが一番好きです!
    巻末にあった北上さんの解説によると、この作品から桜木さんの第2ステージが始まるとか……その評価も頷ける作品だと思います。
    死がモチーフになっている連作長編なのに、重すぎず、どこか爽やかで優しい印象すら受けました。
    最初の美和さんが主人公の「十六夜」だけは、今まで読んできた桜木さんの作品らしい、やるせなさを感じ後味の悪さが残ったのですが、次の「ワンダフル・ライフ」最後の方の別れた夫を玄関で見送る場面で、ガツンとやられ、「ラッキー・カラー」のベテラン看護師さんには頑張れと内心で励まし、そして「ワン・モア」の最後のバーベキューの場面では、気になっていたトキワ書店の店長さんのその後を知ることができて、みんなで子犬のの誕生会をする平和な様子にじんわりと涙ぐみました。
    あまり正面から「頑張れ」と言われるのも辛い、この作品には、押しつけがましくない前向きさを貰えた気がしました。

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