境界の民 難民、遺民、抵抗者。 国と国の境界線に立つ人々

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041025383

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  • ベトナム難民の二世、ウイグルの少数民族、日中にルーツを持つ国際人の暮らす上海、国共内戦から文化大革命を経験した中国人、国全体が境界民と言える台湾、様々な境界の民のノンフィクション。当然と言えば当然だが、彼らは一個の人であり属性で単純に色分けできる存在ではない。しかし、全体として言えるのはそういった境界の民、マイノリティにどうしても不理解でともすれば自らの主張に利用しようとする日本の傲慢さは一貫して紹介されているところだった。
    中でも印象的に感じたのは、台湾は日本を酔わせる「甘い毒」という言葉だった。私自身も台湾には好意的感情を持っているが、それが日本的傲慢さに起因していることは認めざるをえないところだった。
    当たり前の話だが、目の前にマイノリティの人がいたとき、それは属性ではなく、目の前の相手を個人として接することが必要だと再認識するものだった。

著者プロフィール

ルポライター

「2023年 『2ちゃん化する世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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