小説 言の葉の庭 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
4.15
  • (308)
  • (275)
  • (128)
  • (26)
  • (5)
本棚登録 : 4011
感想 : 229
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041026151

作品紹介・あらすじ

雨の朝、高校生の孝雄と、謎めいた年上の女性・雪野は出会った。雨と緑に彩られた一夏を描く青春小説。劇場アニメーション『言の葉の庭』を、監督自ら小説化。アニメにはなかった人物やエピソードを多数織り込んだ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 映画「言の葉の庭」のノベライズ版。こちらの映画は観たことがないけど、新海監督作品のアニメーションのような、繊細な情景が目に浮かぶようだった。
    万葉集の歌が章ごとに差し挟まれていて、その時の登場人物の心の動きとリンクしたようになっている。様々な人の心の揺れのようなものが感じ取れる作品。
    梅雨時に読むのにぴったり。

    • sinsekaiさん
      映画是非見てください!
      自分は新海誠作品の中で一番好きです。

      キュン死にします…
      映画是非見てください!
      自分は新海誠作品の中で一番好きです。

      キュン死にします…
      2021/06/07
    • りさん
      sinsekaiさん、コメントありがとうございます!そうなんですね!是非みてみたいと思います
      ^^
      sinsekaiさん、コメントありがとうございます!そうなんですね!是非みてみたいと思います
      ^^
      2021/06/07
  • 私は、アニメ作品は嫌いです。ディズニー作品も観ないし、ジブリ作品はミルクボーイのネタではありませんが、必ず途中で寝てしまいます。そんな私が唯一観るのが、新海誠さんの作品です。特に「秒速3センチメートル」「言の葉の庭」は、好きです。細かい描写、ストーリーの切ないところ、ハマりました。今回は、ノベライズ版を本屋で見つけて読みました。40分ほどの中編アニメが400ページ弱の作品になってます。アニメでは描かれていなかった登場人物たちのバックボーンが分かって、もう一度、アニメ作品を見ようと思います。また、違う印象を持てると思います。

  • 当時、社会人三年目くらいだっただろうか、、

    ベッドで号泣した作品。
    いつもの黄色とオレンジの電車に揺られながら眺めていた停車駅が、ポッと目の前に浮かびながら、いつものあの緑のベンチにかけると思わず、主人公が座っていそうな、、
    馴染みのまちでリアルにいそうな男子高校生と国語教師のちょっと訳あり、ピュアラブストーリーといえるだろうか。

    離婚の経験がある家庭の少し複雑な心模様に、感情移入もして。
    あ、父に貰った大切な革靴、磨こう!そんな気持ちになれた、靴職人を志す辺りで物語は終わるのですが。

    勝手に成城大学附属の?(あったっけ?)中高に通っていそうな男の子。笑
    こんな素朴さ、いいわぁ。

    こんなにも美しく、切ない雨のしとしとした音が浮かびあがる庭の情景…
    改めて新海さんの情緒溢れる描写の豊かさ、細やかさに、新海さんシリーズいち痺れました。
    大好きな本。
    ちょっともの悲しい雨の日の午後、雨を聴きながら開きたい文学小説です。
    アニメは観てないですが。
    観たいなと、思いつつも、小説で目の前に広がる自分だけの想像の中の世界観が崩れてしまうのが怖くて未だに観たいけど、観たくない…
    そんな礼賛に値する文学要素が似合う作品…。
    小説が入り口で、実写映画や映画化された作品を観る流れで、同じようにとても残念だったのが、川村元気さんの「億男」と同じ新海誠作品の、「天気の子」。

    億男は、大好きな主題歌を大スクリーンで拝聴出来たのはとても良かったけどね。

    川村元気さんの最新作品、「四月になれば彼女は」気になってる。
    今年観に行きたい。

    一緒に観てくれるひと、探そ…
    ーーーーー
    小説が最高に入り込み面白かったから映画期待したら、、あれ、
    なんかシナリオが頭に入って来ない?
    感動したけどよくわからない。
    そんな拍子抜けだった。

    きっとテレビや映画は、視聴者だけの解釈で自分色の物語が、後の困難で力に変わるような、それぞれに自分の記憶とともに心に生き続ける書物と違うから、文学とは呼ばないのかもしれない。

    それだけ小説が成功するパターンは作家としては嬉しい報酬だろう。

    さすが文学部出身の監督だけある。
    小説が面白い作品は、
    映画見てから本を読むがBestな流れかなぁ。

    (書籍情報:https://www.amazon.co.jp/dp/4041026156?th=1&psc=1&linkCode=ll1&tag=honnoakari-22&linkId=b1ae5650bea734feea10e4757ea0947f&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl

  • これから、僕の人生で来る季節は、どんな意味がある季節か、そして僕も知らずに過ぎ去った季節には僕が何を間違えたのか、僕が失敗したことがあるか、もう1回考えてみる本だった、そして季節の意味がよく伝わった本だった
    みんな今日もお疲れ様

  • 言の葉の庭 新海 誠 著
    1.著書より
    「本当に心の底から何かを創りたい人は誰かに何かを訊いたり、言ったりする前に、もう作っているんだ。」347ページ

    「自分が病んでいると分かっているぶんだけ、私たちはずっとまともだ。」61ページ

    「大切な人にはちゃんと思いやりをもって、優しく強く、そしてある日急に一人になってしまっても、平気であるように、崩れてしまうことのない強さを身につけたい」136ページ

    2.物語
    ①主人公
    靴職人を夢みる男子高校生。幼きころから、母親の靴をいじるのが好き。独学で靴を作るくらい意思が強い。

    高校生の頃憧れの先生に出会い教師となった女性。
    土地勘がない東京に赴任。生徒、親からの言われのない圧力で心がくたびれてしまう。

    ②梅雨の季節に巡り合い
    二人は都内の緑溢れる、喧騒から閉ざされた公園/庭で出会う。
    言葉なく、同じ時間、空間を共有。
    いつしか、少しずつ言葉を交わす距離へ。

    ③それぞれの旅路へ
    二人は、卒業とともに、それぞれの旅路へ。
    残されたのは、二人が、微かに交わした約束。

    「僕は、あなたにいつか、靴を作ってあげたい。」

    時はながれ、彼は、海外留学から一時帰国。
    両手に大切な物を抱きしめ、向かうは思い出の庭へ。

    3.著書のおすすめ
    三年前に映像をみて、そして今回の著書でした。

    クリエイター新海さんの映像の世界とそして文字の世界。
    是非、両方ともに体験してほしいです。

    音、映像がない文字の世界に向けて、読者側が引き込まれていく感覚を是非、体験してほしいです。

    本の世界にのみ描かれたラストシーン。
    わしづかみ されてしまいました。

    #新海 誠 さん

  • 私の1番好きな小説。
    情景描写が美しく、繊細である。言葉だけでこんなにも脳内に映像が浮かぶものかと驚いた。

    最初の雨の描写から自分の脳内に雨が降り、じめじめとした湿度が身体中にまとわりつく。気がする。

    登場人物が多くを語らないからこそ、その場面の情景が人物の感情を表現している。

    この小説を読んでからいつしか雨が好きになった。傘に雨が当たる様子を、音を奏でるスピーカーと捉えるようになった。
    雨は自分だけの世界を作ってくれるものだと思うようになった。

    登場人物のような感性を持った人間がこの世界にどのくらい存在するのだろうか。もし出会うことが可能ならば雨の日に東屋で会いたい。

  • ンんん…今読み終わりましたーー
    なんか不思議な感じがする本でした。
    泣けるストーリーは無いのですが、『良かった』と少し安堵と幸せな感覚になります、何故だろう。
    主人公が2人居て、それぞれが依存してないからかなぁ…でも接点はあるけど、微妙な薄さが尊いのかなぁ
    あと描写が『凄く綺麗で透明感がある』なって感じる
    …一言でアタシなりに言うと『綺麗』な作品でした。

  • 映画『言の葉の庭』が好きで小説も気になっていたので、読みました。

    まず、目次を見て「秋月孝雄」「雪野」以外の名前が並んでいることに驚きました。てっきり、秋月君と雪野さんの2人の視点を書いているのかと思っていたので、目次を見ただけでワクワクしました。

    映画は何十回と見ているので、秋月君と雪野さんに関しては、小説の掛け合いを見ながら、こんなかけないなかったなとか、こんな思いだったんだと新しい発見がありました。特に、雪野さんの心理描写は少し意外だな思い、でも雪野さんも普通の人間なんだなっと気付かされました。映画では謎めいた女性像が最後までつきまとっていて、どこか違う世界の住人のようなところがありますが、小説版を読んですとんとはまりました。

    映画では語られていない部分も多くありました。特に、伊藤先生、相澤先輩は映画で憎まれ役となっていますが、小説版を読んで、自分が同じ状況下におかれたら彼らと同じ選択肢をとる可能性もあるなと思い、少し見方が変わりました。人の不器用さと、人と人とで伝わらないことの多さを思い知らされました。

    「どうせ人間なんて、みんなどっかちょっとずつおかしいんだから」、そんな人間味がないようで、すごく人間味がある言葉が、言の葉が心にしみる1冊でした。

  • この季節に読もうと決めて待ってました。
    君の名は。の予告で衝撃を受け、すぐに言の葉の庭と秒速5センチメートルを観ました。こんなにも美しいと思ったのは初めてでした。特に言の葉の庭の雨の描写には感動し、短い時間の映画ながらもずっと心に残るものでした。
    その小説。映画版では描かれなかった背景が描かれており、また登場人物の心情も深く知ることができやはり素晴らしい物語だとあらためて思いました。また映画を観たい。

  • 映画からこちら読みました。
    映画では46分弱?ぐらいだったはずなので、登場人物の背景や気持ちが正直読みにくい部分がありますが本だとそういうことが全て書かれていてより一方この作品に恋を感じますよ。キャッチコピーもロゴタイトルもたまんなく好きで私という心を動かした作品の一つです♪

全229件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1973年生まれ、長野県出身。
2002年、ほとんど個人で制作した短編作品『ほしのこえ』でデビュー。
2016年『君の名は。』、2019年『天気の子』、2022年『すずめの戸締まり』公開、監督として国内外で高い評価と支持を受けている。

「2023年 『すずめの戸締まり(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

新海誠の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
又吉 直樹
平野 啓一郎
宮下 奈都
宮下奈都
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×