もしもし、運命の人ですか。 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1690
感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041026243

感想・レビュー・書評

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  • 歌人の「穂村弘」さんのエッセイを、なるべく発売順に読もうとして、今回で6冊目となるが、そろそろ、以前に読んだことがあるエピソードが─主題としてではないが─ちょくちょく入ってくるようになる事に加えて、殆どの内容が、穂村さんの恋愛に関する、御自身の過去の経験に基づいた考察と、妄想的憧れを書いていて、穂村さんの生き方を知りたかった私としては、そのあまりに恋愛だけにシフトし過ぎた内容に、読んでいて段々と辟易してしまい、途中で読み飛ばししながら、ついには、私、今何してるんだろうと醒めてしまった心持ちがして、最後まで読了することが出来なかった。
    ほむほむファンの方、すみませんm(_ _)m

    もちろん、穂村さんの繊細な感性や、その素の考え方の面白さや人間としての愛おしさは感じられたのだが、それと、恋愛に関して、ゲームであるかのような傍から観戦する書き方は全く別だと思うし、恋愛をデータ化することって、そんなに意味あります?

    おそらく、そこには、誰も決して本気には思っておらず、あくまで昼ドラのようなエンタテインメントの一種として、他人事のように楽しんでいる事が、暗黙の了解として分かっているから、フィクション的楽しみ方で割り切ればいいんだと、いうことなのでしょう。だとしたら、今の私には全く興味の無いことで、まだ遊びとしてなら、こうした書き方も分かるかもしれない。しかし、読んだ感じは本気の恋愛であり、しかも、それの終わりを簡単に友だちに話したりするものだろうかと思い、私ならきっと、自らの心の内に秘めて留めておくだろう。

    といった違いからも、おそらく恋愛に関して、ああだこうだ言うのは、不毛なやり取りなのだろう。
    だから、これ以上は何も言いません。

    ただ、それでも私が印象的なエピソードとして、穂村さんと友達が同居していた部屋に、彼のガールフレンドが遊びに来たとき、窓から花火を見た彼女が、「みにいこうよ」と立ち上がって、外に出ようとし、他の二人は、「何時までやっているのか」とか、「場所が分からない」とか言うのに対して、「だってみえてるじゃん」、「あれに向かって歩けばいいんだよ」と、結果、彼女主導で行くことになった思い出があり、後に穂村さんは、会場に着けたか、花火を見られたかは全く記憶になく、ただ、ぶらぶら歩いたことだけが、くっきりと心に残っていたそうで、結果どうこうではなく、あくまでも彼女と一緒に過ごした、その過程や些細なやり取りの中に、彼女独特の輝きや惹き付けられるものを感じさせられて、素敵な恋や思い出へと変わってゆくような、異性の愛おしさは分かる気がしました。

    • つくねさん
      たださん、こんにちはw

      聡明なたださんが途中で投げ出してしまうことあるのですねww
      なんかすごーく意表を突かれて嬉しかった。あっスミ...
      たださん、こんにちはw

      聡明なたださんが途中で投げ出してしまうことあるのですねww
      なんかすごーく意表を突かれて嬉しかった。あっスミマセン (__)
      恋愛に対してはどうなんだろう、よくは解らないけど
      本気で愛した人ならば、本気で憎める気もするし
      友達に話すことによって整理できたり
      立ち直り早かったりあるんじゃないかなって感じたり。
      美化して整理できたりするかも

      歌人って繊細そうな生き物なので生態はよくわかりませんけどww

      2023/07/12
    • たださん
      しじみさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます(^^)

      まあ、穂村さんに限らず、他の人の恋愛観にあまり興味がないといいますか、こう...
      しじみさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます(^^)

      まあ、穂村さんに限らず、他の人の恋愛観にあまり興味がないといいますか、こうして、しじみさん自ら書いてくれた事に関しては、「整理できるから友達に話すというのは分かります」とか言えますが、私の方から、そうしたことを他の人に別に聞きたくないというか、人それぞれ、好きにやればいいじゃんって思いますし、誰かのアドバイスやデータ分析で恋愛したいとも思いません。

      また、創作ものの小説の中でのそれなら読みたいと思いますけど、今回の穂村さんのエッセイは、妄想ではなく現実的な感じだったので。
      それでも、最初は笑えましたけど、あまりにそれがずっと続きますと・・・ね(^^;)

      おそらく歌人の方々は、観ている世界が私とは全く異なると思うので、『個性的』という言葉がよく似合う方々だと思います。繊細とは真逆な雰囲気の方もいらっしゃいますし。
      2023/07/12
  • Twitterのフォロワーさんが読んでいたのがきっかけ。初穂村さん。
    すごく真面目な口調で恋愛についておもしろく語られていた。なんかずれてる?というか、そんなこと真剣に考えてるの?みたいな。笑
    ただ私の好みではなかったです mm

著者プロフィール

穂村 弘(ほむら・ひろし):1962年北海道生まれ。歌人。1990年に歌集『シンジケート』でデビュー。短歌にとどまることなく、エッセイや評論、絵本、翻訳など広く活躍中。著書に『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』、『世界音痴』『もうおうちへかえりましょう』『絶叫委員会』『にょっ記』『野良猫を尊敬した日』『短歌のガチャポン』など多数。2008年、短歌評論集『短歌の友人』で伊藤整文学賞、2017年、エッセイ集『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、2018年、歌集『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞。

「2023年 『彗星交叉点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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