太平洋戦争 最後の証言 第二部 陸軍玉砕編 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041027028

作品紹介・あらすじ

髪が抜け、やがて歯が抜ける極限の飢え、鼻腔をつく屍臭。生きるためには敵兵の血肉をすすることすら余儀なくされた地獄の戦場とは――。『太平洋戦争 最後の証第一部「零戦・特攻編」に続く第二部「陸軍玉砕編」。

感想・レビュー・書評

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  • 戦争体験の証言を集めた陸軍編。
    事実だけに話が同じパターン。
    飢え、病気、補給無し。島嶼戦は全てこれなのでさすがに飽きる。80.90の人が鮮明に覚えている ことが強烈さを物語ってる。
    生き残った人が後ろめたさを感じてるのも、なんだかな。

  • いかに綺麗ごとを述べようと、このような凄惨な現場に自らが置かれると想像したときに、戦を肯定する政治家たちは同じことが言えるだろうか。
    いつの時代も想像力が欠如した一部の大人たちがありえない間違いを犯す。
    二度と間違えてはいけない。

  • 2018/4/18 Amazonより届く。
    2020/5/5〜5/24

    先日読んだ「零戦・特攻」編に続く第二弾。ガタルカナル、インパール、サイパン、レイテ、硫黄島、沖縄など敗戦に向けて劣勢に中、無謀とも思える戦いを生き残った元兵士達の生々しい証言。戦争は何があっても起こしてはいけない。

  • 太平洋戦争で戦死された方(民間人を除く)は約220~230万人と言われています。そして、その約60~70%が陸軍での死者であると言われています。そして驚くべきはその220万人の約6割が戦闘中での「戦死」ではなく、戦地で「餓え」や「マラリア」等の疫病で亡くなられた「戦病死」であるという事です。太平洋戦争中期から末期にかけて、太平洋の島々で制空権、制海権を失った状態の最前線に補給や兵站を全く考慮しないまま多数の兵士が配属されました。敵と戦う前に、いかに食いつないで生き延びるかという戦いを強いられる状況とはどういうのものか、その状況を生き延びた方の証言はあまりに凄惨です。。食料としてトカゲや蛇を生のまま食べたり(焼くと煙が出るので敵に発見されるため)、死者の体液で塩分と水分を補給して生き延びる、など・・・。戦争の現場、まさに戦場がどういうものか、それを本書は読者に訴えてきます。

  •  凄惨を極めた地獄の戦争から生還した兵士たちの生の証言によって太平洋戦争の真実が語られる第2弾。

     陸軍の玉砕が敵の攻撃だけでなく、飢餓や病気との戦いによって引き起こされたことが証言によって改めて知ることができました。

     また、最前線の状況を作戦本部が正確に捉えていない大きな間違いがいたるところにあったことも考えさせられました。

     生き残った兵士たちが戦争で亡くなった人たちに申し訳なく思いながら戦後生き延び、戦後60年を経てその真実を語ることができたという心の葛藤も強く感じました。

     戦後教育で教わった戦争がどういうものであったのか、兵士たちの証言を知ることで、大きな衝撃を受けました。

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著者プロフィール

作家、ジャーナリスト。1958年、高知県生まれ。中央大学法学部卒業後、新潮社入社。『週刊新潮』編集部記者、デスク、次長、副部長を経て2008年独立。『この命、義に捧ぐ─台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社、後に角川文庫)で第19回山本七平賞受賞。主な著書に『死の淵を見た男─吉田昌郎と福島第一原発』(角川文庫)、『日本、遥かなり─エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」』(PHP研究所)、『なぜ君は絶望と闘えたのか─本村洋の3300日』(新潮文庫)、『甲子園への遺言』(講談社文庫)、『汝、ふたつの故国に殉ず』(KADOKAWA)、『疫病2020』『新聞という病』(ともに産経新聞出版)、『新・階級闘争論』(ワック)など。

「2022年 『“安倍後”を襲う日本という病 マスコミと警察の劣化、極まれり!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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