情報の「捨て方」 知的生産、私の方法 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 561
感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041028445

作品紹介・あらすじ

人生も仕事も、どう“情報を捨てるか”で質が決まる。「良い情報はどこ?」などと考える前に、疑え、見極めろ、距離を置け。人、街、テレビ、ネット、スマホ……知的生産をするための、「情報活用」以前の教科書。

感想・レビュー・書評

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  • 人生は短い バカ情報に構っている暇はない がメッセージ

    私たちの時間を奪おうとするもの、それは情報です。
    自分の時間を奪うだけの情報は徹底的に捨て、遠ざけ、触れない

    気になったのは次です。

    捨てるには2つの意味がある ①本当に捨てる ②頭の中から消す

    情報は3種類 ①インテリジェンス ②インフォメーション ③データ
    限られた人のみが知ってるのがインテリジェンス、そうでないのがインフォメーション、データには価値がない

    ダメ情報はその存在を知っただけで、よからぬダメージを受ける。人は易きに流れると質の見きわめができなくから。

    真実より事実 興味があり、また、情報として価値があるのは事実、つまり、実際に起きていることだけ。

    ベストセラーは読むな

    その本を少しでも面白そうだと思ったら、その場で買え、後で買おうとおもっても忘れてしまうことがある。面白そうと感じたことはそれなりに意味のあることなので、読まないより読んだほうがいい。

    学問上の情報は独学でいい。書物からも充分に得ることができる

    とびきりの情報は仲がよくなった人からもたらされる。だからいい情報を得たいのなら、多くの人と仲良くなること。

    気さくで偉ぶらずに、面白い話ができる人に声をかける。そして、面白い話をするなら、出し惜しみせずにどんどん提供すべき

    新しい驚くべき情報に触れたら、その情報がいつ発せられたのかを確かめる習慣をもつ。情報のウラをとる、複数のソースに当たれといっている。

    情報の吟味、縦軸で比較:時間軸で比較、横軸で比較:反対意見を探す

    面白い本だけをよむ、 ①つまらない本を排除する、②面白い本を選び出す(装丁とタイトルをまず見る)③書評をレビューする

    人を見極める ものの見きわめよりも圧倒的に難しい ①実際に仕事をさせてみる ②顔つきなどよりも、しぐさを見る

    頭に情報を入れないためにノートに書く 社会人はノートを美しくかかなくてもいい、試験を受けるわけでないから

    メモしたらそれを忘れない、そのために、ビジュアルに思い出せるようにサインペンなどでマークしておく

    ネタ帳にキーワードをたくさん書いておく、なぜなら、やったことがないものを人は思い出せないから

    ぼんやりとした情報は、実は有益であったりする

    そのときはおもしろかったのに、あとから内容をきちんと覚えていないのは、後で他人にそのおもしろさを伝えるため、見たり、読んだりしていないから。つまり誰かに伝えるために自分で情報を整理していないから伝えられない。

    情報は書いて残しておけば、あとから見直すことができる。

    付箋をはるのは、忘れることを前提とした作業、読んだ内容を忘れていいと知ることが本を多く読むこつ

    忘れきれずに残った情報が、教養

    思い出すことができるように、どこかに書く、本棚にならべる、誰かに話すなどでして、トリガーをちらばめておく。

    情報を入手して、見極め、噛み砕いて、自分なりに生み出す。これをくり返すことで、情報への感度も、情報を扱う体力も養くことができる。

    もくじ

    はじめに
    序章 「情報とは一体なにか」
    1章 情報を「入手する」
    2章 情報を「見極める」
    3章 情報の「非整理術」
    4章 情報を「嚙み砕く」
    5章 情報を「生み出す」
    6章 情報を「活用する」
    特別章 成毛眞の「情報」個人史

    ISBN:9784041028445
    出版社:KADOKAWA
    判型:新書
    ページ数:188ページ
    定価:800円(本体)
    発売日:2015年05月09日

  • 情報を得る際はまずいらない情報を捨てること。寄せ付けない。オカルトや占いなど。常日頃から見てる街並みでも情報は得られる。買い物に行った際は全て買うつもりで見ると、ただ歩いている人とはモノの見方が違い入ってくる情報も違う。一つの情報は点であり、その情報の背景まで調べたりすると良い情報となる。実際にその場所に行くことも大事である。その際は、仮説や質問を考えておき、現場で答え合わせをすること。

    • りまのさん
      名もなき社労士さん
      2020年も、もうすぐ終わります。どうもありがとうございました。お身体に気を付けて、良いお年をお迎えください。
      名もなき社労士さん
      2020年も、もうすぐ終わります。どうもありがとうございました。お身体に気を付けて、良いお年をお迎えください。
      2020/12/31
  • 元日本マイクロソフト社長の成毛さんによる情報収集論。
    分かりやすく書かれているが、いずれも納得できる内容で、誰しも読んだ方が良いと思える内容だった。
    てっきり、脳の記憶容量には限りがあって、それを活かすためにどうすればよいのか、それを自身の経験になぞらえて書かれた本かと思い、ある意味間違っていないのだが、もっと個人的な体験に基づく内容だった。副題の「知的生産、私の方法」一層、本書の内容を示している。
    本書内にあったプレゼンテーションは、笑いが取れたら成功というのは、自分が日頃思っているところとも共鳴する内容だった。

  • 【読後アクションプラン】
    ・何かを調べる時には、必ず情報を少なくとも2つ以上のソースで確認することと、その情報がリリースされたのはいつかを確認する。
    ・amazonで商品を購入する際にはレビュアーの過去投稿に注意する。

    【重要な点】

    ・今では誰でも気軽に情報を発信できる時代であり、情報の真偽性を疑うことが重要。
    以下の2点から疑ってみる。
    ①その情報の発信時期を確認

    ②情報のウラ取りをする
    ⇒  ある情報を仕入れたとき、最初にすることは「どうせウソでしょう」と疑うことです。しかし、そこで止まってしまっては、ただの偏屈な人。ここで大事なのは「ウソだろうけど、本当かもしれないから念のため調べてみよう」と思うこと

    ・商品選びにレビューを参考にする
    ⇒レビューが、絶賛している人と見当違いの批判をしている人に二分されている商品こそ、買うべき商品。深堀すると、二分化されているそれぞれのレビュアーの過去の別レビューを参考にしてみる。ひょっとして、そのレビュアーは過去レビューを書いていないかもしれないし、否定的なレビューしかしていないかもしれない。

    ・本はアウトプットする前提で読む
    ⇒ 本の内容を共有したあとにはどのような反応があるか、は必ず確認しよう。

    ・プレゼン時の注意点
    ①原稿を棒読みしないこと
    ②その原稿をパワーポイント上に書かないこと
    ⇒原稿の代わりに写真やイラスト、それからグラフなどをのせる。言葉では説明しにくいもの、ビジュアルを使ったほうがインパクトのあるものだけを、パワーポイントに載せる。
    ③必ず笑いをとること
    ⇒プレゼンの内容というのは、えてしてあまり視聴者の心にのこっていません。内容が残っていないのであれば、せめて退屈だったなと思われるのは心外です。少なくとも面白いプレゼンだったなと思われたい。
    ではどういったときに笑いが起こるのか。それは、難しいことを面白く言い、面白いことを難しく言ったときです。学術的なことを軽い言葉で表現したとき、または、くだらないと吹き出すような話を真面目に話したときです。

  • やはり色々なところから刺激を受けることが大事で、時間は有限なのだからそれを大事に使うということだ。本の書評サイトHONZ知らなかったのでこれから使えそう!

  • p.71 普段やっている仕事がバラバラでも、面白い人は面白い物に反応します。だから、面白い話は出し惜しみせず、どんどん提供すべきです。面白い人に聞いてもらうことで、面白い話はますます、面白くなっていきます。
    → 面白いと思った話は面倒くさがらずにどんどんアウトプットしていこう。

    p.129 「あの人だったらどうするか」を妄想することです。
    →困難に遭遇したとき、自分が理想とする人だったらどういう行動をするか想像して、びくびくしながらも一歩を踏み出す!

    p.148 SNSには、互いに黙って囲めるテーブルがないのです。
    →対話の中の沈黙の時間の大切さ!

  • たいていのノウハウ本は、まぁそうだよね、という事項が多いが、この本は自分では気づかないポイントが多かった。
    情報の捨て方、というよりは、情報との付き合い方、というタイトルの方が相応しい気がする。

    特に、情報は独立した点ではなく、流れや構成の中でとらえる、というポイントはなるほどと思った。
    木だけでなく森も、今だけでなく過去未来も含めて、情報を俯瞰的にとらえることが重要。

  • 成毛眞『情報の「捨て方」』(角川新書、2015)を読む。

    ご存知Honz成毛代表が情報哲学を語ったもの。著名人なので大きく取り上げられていますが、情報の摂取と排出などの感覚はホワイトカラー職なら経験的に持っているところでしょう。

    偏屈司書さんやマイナー分野の学者さんに感想をうかがいたいところです。

    代表はかつて『本は10冊同時に読め』で「本を読まない人間はサルである」とその慧眼を示されましたが、ここでもラディカルにえぐってくる成毛節は健在。痛快無比であります。


    【本文より】
    ◯こう想像してほしい。米連邦準備理事会のジャネット・イエレン議長や、一躍有名になった経済学者のトマ・ピケティ、白熱教室のマイケル・サンデルが漫画を読むだろうかと。おそらく彼・彼女らは、漫画を読む時間があれば、ほかのことをしているだろう。万一、漫画を読んでいたとしても、ほかのことに使う時間を犠牲にして漫画を読んでいるという自覚は持っているに違いない。

    ◯私に不要な情報とは、私から遠いところにある情報(また、私に関係なさそうな情報)のことではありません。私に害を与える情報のことです。


    ◯ムダな情報を発する人や、実りある情報活用など考えたこともない人と関わる時間をなくすことこそが大事なのです。

    ◯不要なものは情報であれ、人であれ、切り捨てていく勇気を持たなくては、楽しい人生は送れないのです。

    ◯教養とは実は、捨てたつもりで捨てていない情報のことだ、と私は考えています。

  • 無駄な情報(人)、バカな情報(人)は切り捨てる!!

  • 口伝のみの情報がインテリジェンス
    アウトプットがなされ公知で、かつ時間によって価値が変わる情報はインフォメーション
    価値が変わらないのはデータ
    インフォメーションを知らないのが非常識
    インテリジェンスを知らないのが大衆
    インテリジェンスを知るのが情報通
    さらに、情報のアップデートがなされないと、忘れられたマルマルになる。

    彼らの言う常識の違和感は、インフォメーションを知らないのに常識を語るからだなと。

    頭の記憶力は変わらない、悪質な情報は触れるだけで頭を逼迫させ、感度も下げる。良質な情報を選んで摂取する必要がある。

    悪質な情報とは、嘘やオカルトのほか、アウトプットしたいとは思わないような情報のこと。

    笑いが起きるタイミング、難しい事を簡単に言ったとき、またはその逆。

    インテリジェンスを得る機会はなかなか困難。そうした人と出会える、面白い人間になるために、教養を求めるべき。専門と離れているとよい。

    食事と同様、情報のインアウトにも楽しみがある。

    情報の摂取は欲張りすぎない。8巻の本は読めるが30巻の本は読めない。

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著者プロフィール

HONZ代表

「2022年 『39歳からのシン教養』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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