ハーメルンの誘拐魔

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.52
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感想 : 158
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041032091

作品紹介・あらすじ

障害を抱える15歳の少女が誘拐された。現場には「ハーメルンの笛吹き男」を描いた絵はがきが残されていた……。警視庁捜査一課の犬養は相棒の高千穂と捜査に動くが、同一犯と思われる第二の誘拐事件が起こり……。

感想・レビュー・書評

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  • 刑事犬養隼人 シリーズ3

    捜査一課の犬養隼人刑事が、なぜか彼を嫌っている高千穂明日香とコンビを組み、誘拐犯に挑む。

    9日間に、7人の少女が誘拐される事件が発生。
    誘拐された少女の内、6人が、子宮頸がんワクチン接種の副作用に、苦しんでいた。
    残りの1人は、子宮頸がんワクチン推奨団体会長の娘であった。

    誘拐現場には「ハーメルンの笛吹き男」の絵葉書が残されていた他、犯人を示す証拠は、残されていなかった。

    その直後、犯人から、1人10億円、都合70億円の身代金の要求が、捜査本部に届いた。

    ----

    子宮頸がんワクチンの副作用に苦しむ人がいる反面、ワクチンのお陰で、命が助かった人もいるのでは?どちらが正解なのだろうか。

    今現在、コロナワクチン接種を、政府は推奨しているが『ワクチン接種者の方が、コロナに罹患しやすい』と言う意見が散見される。

    私自身、4度受けたが、何年後かに、悪い答えが出ないよう祈るばかりだ。

  • 犬養隼人シリーズ第三弾。
    子宮頸がんワクチンのこと...改めていろいろ考えさせられました。

  • 犬養隼人シリーズ。
    連続少女誘拐事件から見えてくる大きな陰謀まで。
    計算された手口から解決まで。今回も驚かされました。
    事件の動機を考えると犯人側に気持ちが動いてしまうかな。
    その犯人も意外な展開の連続で。
    読了後も内容整理するために再度最初から確認してしまいました。
    社会風刺強めだったけど今回は特に面白かったです。

  • ★3.5

    病院からの帰り道、母親が目を離した隙に15歳の少女・香苗が消え、
    現場には中世の童話「ハーメルンの笛吹き男」の絵葉書が残されていた。
    香苗は子宮頸がんワクチン接種の副反応によって記憶障害に陥っていたことが判明する。
    警視庁捜査一課の犬養隼人は相棒の明日香と捜査に動きだしたが、
    数日後、今度は女子高生の亜美が下校途中に行方不明になり、
    同じく現場では「笛吹き男」の絵葉書が発見された。
    亜美の父親は子宮頸がんワクチン勧奨団体・日本産婦人科協会の会長だった。
    ワクチンに関わる加害者と被害者家族がそれぞれ行方不明に。
    犯人像と、その狙いが掴めないなかさらに第三の事件が発生。
    ワクチン被害を国に訴えるために集まった少女5人がマイクロバスごと消えてしまったのだ。
    その直後捜査本部に届いた「笛吹き男」からの声明は、70億円の身代金の要求だった…。


    重篤な副反応を知りつつも、自分の省益や既得権益を護るためなら、
    人命など路傍の石同然に思っている製薬会社や厚労省や産婦人科協会。
    この国の未来の子供を産み育てる女の子を何だと思っているのか怒りを感じた。
    だから、何度も何度も薬害を巡る悲劇が繰り返されるのだ。

    犬養隼人シリーズ初めて読みました。
    犬養の鋭い洞察力は凄く良いなぁって思ったけど、顔の表情やしぐさなどで相手の心理を
    見抜くのが得意なのが男性だけだっていう事を何度何度も言ってて鬱陶し過ぎた。
    そして相棒の明日香が何故か犬養を毛嫌いしてて、感情的になり過ぎて
    相手を傷付けたり、迷惑を掛ける事が多過ぎでイラッとした。
    二人の関係性が信頼で結ばれて好転していけば良かったのに…。
    ミステリーとしては、途中で犯人が予想できてしまったし、身代金の受け渡しのシーンは
    余りにもお粗末過ぎてやっぱり、突っ込み所満載だった。
    最後のどんでん返しも、そうだろうって思ってたので驚く事すら出来なかった。残念でした。
    でも、子宮頸がんワクチンの副反応という社会問題をエンターテイメントという形に変えて
    問題提起している著者の姿勢や気持ちが凄く良かったです。
    先日、集団訴訟がニュースになっていた。
    副反応に苦しむ多くの女性がいます。
    その研究を進めて、一刻も早くその苦しみから救ってあげて欲しいって思っています。

  • 子宮頸がん予防ワクチンの副反応を巡る誘拐事件の話。ワクチンの接種により、記憶障害や肢体麻痺などの副反応に苦しむ女子中学生や高校生が次々と誘拐される。誘拐の現場には「ハーメルンの笛吹男」の絵葉書が残され・・・犬養シリーズ第3弾になるらしい。残念ながら、前作のイメージは全く残っておらず・・・社会問題を上手く取り入れており、ワクチンの副反応に悩んでいる人がたくさんいることを、この作品で初めて知った。ストーリーも面白いけど、犯人が中盤で解ってしまったので、ミステリーとしては普通かな。

  • 金銭などの要求もなく、死体が見つかるわけでもなく。
    犯人像も目的もわからないまま、次々と起こる少女誘拐事件。
    興味をひかれる展開。
    後半、犯人の予想はついてくるが、それでも最後まで面白かった。
    子宮頸がんワクチンの問題を主眼とした、社会派小説といった感じ。

  • 子宮頸がんワクチンに対する理解がおかしい。こんな一方的に小説作っていいの?と感じる。子宮頸がんの怖さも伝えなぁ

  • 20.12.13読了
    きっと2度目。でも既視感なし。笑
    七里さんの世界観好きだなーと思う満足度。今回は医療系の誘拐事件。
    警察は犬飼。ワクチン接種に関わる誘拐事件となる。今回は途中で、もしかして…?という感じがあったから、誘拐犯が分かっても、驚きよりはなるほどという感じ。
    さて、次回作読まなくては。

  • 子宮頸がんワクチン禍のお話。
    ラストは中山七里らしさで終わり。

  • 医師と製薬会社の癒着に憤りを感じる。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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