羅生門・鼻・芋粥 (角川文庫)

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著者 : 芥川龍之介
  • KADOKAWA/角川書店 (2007年6月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041033159

羅生門・鼻・芋粥 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 芥川が二十歳そこそこで書いた作品に触れ、只々、感嘆してしまう。
    若い青年の書いた文章のわりに、大人びてというより老けすぎていて、なんだか生き急いでいるようで、ちょっぴり哀しくなってしまった。

    本書は表題3作品の他プラス15作品収めてあり、その中でも私が印象に残った作品は『葬儀記』。
    これは夏目漱石の葬式の記なのです。
    大正5年12月に胃潰瘍のため死去した漱石先生の死顔に、たくさんの文学青年たちが最後の別れを惜しんでいる様子が伝わってくる。
    その文学青年たちの中でも若いほうであった芥川が、忙しない葬儀中にあたふたとしている姿に、やはり年相応の幼さがあり、あんなに大人びた作品を書いている反面、『葬儀記』では、素顔が見え隠れしている。

    18作品の最後の最後に『葬儀記』をもってきた編集の仕方にグッドジョブ!!と言ってしまった。

  • 生きていく中で目を覆いたくなるような嫌な部分を文章にして見つめることができる芥川さんは偉大。

  • 『鼻』が好き

  • 芋粥がとても良い。マリッジブルーの話と解釈した。人間は目標の達成という事実よりも目標を達成する努力や憧れなどプロセスを好む。夢が叶いそうになる時の一瞬の戸惑いはよくわかる。鼻は素晴らしい。コンプレックスという人間には切っても切り離せない問題をうまくついている。アイデンティティというものは、欠点も含めて存在している。その人にとってどんなに嫌な体の一部や考え方の癖などは、実はなくなってしまうと意外に寂しいものであったりするのである。
    ひょっとこ。これは、仮面をつけている間に、元の自分に戻れなくなってしまった人間の話である。最近、ジキルとハイドを読んだせいか、なんだか近いものを感じた。人間の内面を感情と理性の葛藤とみなした場合、一度感情や快楽に溺れてしまうと、もはや元の自分には戻れなくなる。
    煙管。どこかで読んだことがあった。ものというものはそれ自体の価値だけではなく、社会的に付与された価値というものがある。皆が持っていないこと、そしてそれを惜しげもなくあげてしまうことが富の顕示につながるのだ。ここに、マルクスの物化・物象化の概念を見出すのは拡大解釈だろうか。物の価値は、あたかも自然にあるもののような外装をしているが、実際には社会的関係の中で価値を持っている。富の顕示という意味では、モースの贈与論など、贈与というものがもたらす人類学的な働きについても考えることが可能である。

    このような作品群を見る中で私が感じたことは。生きることや自分という存在への肯定である。つらいことや苦しいことも含めて人生であり、醜いところも含めて自分なのである。人は夢や理想を語るが、叶いそうになる瞬間に躊躇する心は、まさしく理想や夢を具現化できていない自分への愛、何か憎めない、不能への愛であると思う。そのような意味で、芥川龍之介はやはり人間の真理を鋭く突いている。

  • 本屋にて、かまわぬ限定カバーということで購入した。
    芥川作品で羅生門・鼻は読んだ記憶があるが、その他は呼んだ記憶がないのでいろいろな作品を読めてよかった。
    すらすらと読んでしまい、何も印象に残らなかったので、逆に印象に残らずに読み終えるのも気持ちがいいと思われる。

  • 学生時代を思い出す。『河童』が無かったのが一寸残念だった(>_<)

  • なんとなく読んでみた。
    なんだろうな。。。国語の教科書を思い出しました。笑

  • 鼻や芋粥は芥川初心者な私でも共感しやすくて読みやすかった。
    他にはエッセイのような話もあったりしたけど、後味がなんとなく悪いような話が多かったように思った。
    注釈多過ぎてびっくり。しかも注釈読んでも意味がよくわからなかったり、逆に「注釈別にいらないんじゃないか?」と思ってしまう事もあったりした。

  • 挫折。装丁に一目惚れ、衝動買い。

  • 角川文庫版の表紙はとても奇麗だと思いました。
    芥川龍之介は好きで、ほとんど読みましたが、羅生門だけは、好きになれませんでした。

    京都があまり好きでなかったからかもしれません。
    天災や飢饉という時代背景が後ろ向きだと感じたからかもしれません。
    荒れはてた羅生門という場所設定が暗いと思ったからかもしれません。
    死人の髪の毛をひきぬいている老婆という話が苦しいのかもしれません。

    男が生きのびる道を見つけるところはよかったと思いました。
    それでも、全体として暗い印象だけが残っています。

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羅生門・鼻・芋粥 (角川文庫)の作品紹介

うち続く災害に荒廃した平安京では、羅生門に近寄るものもいなくなっていた。その楼上で、生活のすべを失い行き場をなくした下人は、死人の髪の毛を抜く老婆に出くわす。その姿に自分の生き延びる道を見つける…。文壇処女作となった「羅生門」をはじめ、初期の作品を中心に18編を収録。人間の孤独と侘しさを描いた名品の数々は、時代を超えて新鮮な驚きを読者に与え続けている。芥川文学の原点を示す、繊細で濃密な短編集。

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