鬼談百景 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 2236
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041033753

作品紹介・あらすじ

旧校舎の増える階段、開かずの放送室、塀の上の透明猫……。日常が非日常に変わる瞬間を描いた九十九話。恐ろしくも不思議で悲しく優しい。小野不由美が初めて手掛けた百物語。読み終えたとき、怪異が発動する――。

感想・レビュー・書評

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  • ショートショートのホラー版って感じ。
    (星新一さんみたいに、Yさんみたいにアルファベットが名前になってる)
    そんなドロドロしたオドロオドロしい感じではない。
    「夜遅くまで起きてたら、お化けに拐われるで!」とか、「ここで遊んだら、お化けが出るで!」みたいな子供に言い聞かせるようなのが、実はほんまや〜みたいなのが多い短編集100ぐらい(多いので数えてません〜^^;)。
    作者は、読者からの手紙に書かれていた体験談をもとに作りあげたそう…どんなけ、体験談送ってくんねん!って感じ。
    1、2ページ程度の話が多いので、結末はそれぞれ自身で考える感じなんで、それぞれ感じ方は違うかな?
    しかし、こんなちょっとした隙に出て来られたら、もう暗いとことか、人おらんとこ行けん〜(⌒-⌒; )
    ほんまに短時間でも時間があれば、一話読めるのでええけど、やっぱり怖い。
    「グリコ」が怖かった〜何か、途中で終わる時は、ちゃんと終わる時、会って確認しないと…大人になってから………

  • 私は怪談は特に怖くないのです。生きている人間の方が恐ろしいし、幽霊は魂が生き続ける証拠、それゆえ希望がもてるからです。
    そんな私でも背筋が少し冷たくなりました。この怖さはどこから来るものなのか考えながら読みました。1話につき3~5頁。

  • 同著者の「残穢」に出てきて気になっていたもの。怪談短編が99話も載っていて、短いものは1ページ、長い物でも4ページくらいで、とても読みやすいし隙間時間にも良い。
    フィクションとして読んでしまったけど、読者からの体験談をもとに作った作品らしい。
    金縛りに合う話が多かった印象。金縛りに合うと何か変なものが見えてしまったり聞こえてしまったりする事が多いようだけど、自分がなったことないのでどんな感じなのか興味深い。

  • 怪談の良いところは五感がフルに働いてくれるところにある。文書から五感すべてで触れている気がする。内容か短いにも関わらずしっかりと浸ることができた。
    でもさすかに量が多かった、、

  • 怪談,怖い話のバラエティに富んでいて面白い。
    夜に読んだら眠れなくなるような不気味な話から
    意味不明な話まで色々楽しめる。個人的最恐は、
    「雨女」である。とても怖かった。

  • 一話一話は短く読みやすくて、そこまで怖くないはずなのに、
    読み貯めていくと正体不明の恐怖感が心の中に増殖します。
    「なんかトイレとかお風呂行きにくい」「寝る前は読むの止めとこうかな」「家族のいる時間に読もう…」ってなる。
    かと言って、じゃあ何がどう具体的に怖いのかと聞かれても、自分でもよくわからない。
    とにかく心地よい不気味さがあります。

    最後に稲川淳二さんが解説されており、それも含めて【怪談】ってこういうヤツか!!ってとても腑に落ちる。じっくり2回読みたくなりました。

  • とても読みやすい怪談集。
    しかしこれ百景と言っておきながら実際は1話足りない。
    この1話が残穢に繋がるのだろうが、そういう細かいディテールも含めて流石だなぁと思う。
    怖い!とまではいかないが、やはり想像を掻き立てられるものがあり、ホラー好きにはたまらずニヤリとしてしまう話もいくつか。
    短い話が多いので、移動中や休憩時間に読見やすい本だと思う。

  • さくさく読めるんだけど時々めちゃくちゃ怖い話がブッ込まれているので最後まで気を抜けなかった。
    小野不由美の文章力が今作でも良さしかなくて最恐だった。
    私は『残穢』よりもこっちの方が怖かったかも。
    でも好きだなあ。
    小野不由美の描くホラーはフラナガンの描くホラーと一緒だね。

    どの話もただそこに怪異があって幽霊らしきものもいたりするんだけど、原因を探ったりしないし、謎解きも干渉もしない。
    そこが良い。
    稲川淳二の解説もめちゃくちゃ良かった。因みに2日で160ページくらいの怪談話を読んだら余裕で夜中に目が覚めました。

  • サクッと読める短さで、ほどほどに不気味で、原因がわからないものや解決しないものもある、というところがリアルでとてもよかった。決定的に怖いわけではないけど、なんとなく背筋がひんやりするような、なんだかドアの隙間が気になってくるような本。

  • 毎日寝る前に少しずつ読んでいきました。全部が怖い話ではなく、怖さの入り口に立たされるというか、想像の余地を残した怖さこそが怪談の醍醐味なのだと思います。なので一気に読んでしまうと余韻が無く飽きてしまうかも。。また登場人物が全員「N氏」みたいなイニシャルなので一般投稿のような(実際投稿されたものを元にしているみたいです)雰囲気があります。後書きのIながわJゅんじ氏の話をもって100話なのかなと思いました。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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