記憶屋 (角川ホラー文庫)

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  • KADOKAWA/角川書店 (2015年10月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041035542

記憶屋 (角川ホラー文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 嫌な記憶を消してくれるって凄いけど、遼一のように好きだった人に忘れられてしまうのはかなりショックで悲しいよね。
    別に嫌われてるわけではなく、違う事を忘れたかっただけなのに。

    記憶屋を探し出す遼一だけど、まさかの人が。
    本当にまさか過ぎるわ。

    記憶を食べるってフレーズは、ちょっと怖かった。

  • ホラー小説として受賞しているけれど、読んでみるとホラー小説とはとても思えなかった。
    かえってホラー小説として銘打ったことで読者層を狭めてしまっているのでは?とも感じた。
    「記憶屋」と呼ばれる記憶を消す能力を持つ怪人。
    本気で「記憶屋」に依頼しようと思っている人間以外は、たくさんある都市伝説のひとつだという認識しかない。
    もちろん信じてもいないし、何よりも依頼したことのある人間の記憶も消されてしまうので証言もない。
    遼一は「記憶屋」が都市伝説ではないことを知っている。
    何故なら「記憶屋」によって消された記憶の中に自分に関する記憶も含まれていたからだ。
    昨日までは親しげに話していた人から突然「知らない人」扱いされた衝撃は、たぶん想像できないほど悲しく悔しく無念なことだろう。
    遼一は幼なじみの記憶を、大好きだった人の記憶を消し去った「記憶屋」を肯定することができない。
    どんなに辛い記憶であっても、そのひとつひとつが生きてきた標であるからだ。
    記憶とはいったい何だろう?
    辛い経験が次へのステップになることもある。
    哀しい出来事がそれからの人生を大切に思うきっかけにもなる。
    でも、自分ではどうにもできない理不尽な目にあった人にとっては。
    生きていくことが辛くて、耐えられなくて、こんな記憶さえなかったら生きていけるのに。
    記憶が前向きに生きていく邪魔にしかなっていないものなら、「記憶屋」にも存在する意味はあるのだろうか。
    途中までは答えが出ないまま読み進んでいた。
    とくに、高原をめぐるエピソードには心を動かされた。
    自分を忘れて明るく生きていってほしい。
    自分を忘れずにいつまでも憶えていてほしい。
    どちらも本心で、だからこそ良いも悪いも言えなくなってしまう。
    だが、最後まで読んで残ったのは「記憶屋」の未熟さだ。
    記憶を消すことの怖ろしさや重大さを理解せずに能力を使っている。
    能力を使わなければ何のために与えられた能力なのか。
    「記憶屋」としての存在を自身が納得し肯定するために他者の記憶を消す。
    依頼されれば調査をし、納得できたものだけを消していると。
    それだけを聞くと正しいことをしているようにも錯覚する。
    それならば、自分に対して厳しくなければ意味がない。
    自分の歪んだ想いのために望んでもいない人の記憶を消した時点で、「記憶屋」としての資格を失っているように思う。
    ボロボロに疲れ果て「記憶屋」によって傷つけられ悲しんでいるようすを目の当たりにしながら、それでも自分の気持ちを優先させる。
    そんな人間に「記憶屋」としての存在意義を語られても説得力がない。
    題材はとても興味深いものだった。
    だから余計に「記憶屋」としての未熟さが残念に思えた物語だった。

  • 設定は好き。
    だけど、主人公がどうにも好きになれなかった。
    専門家でもないのに好きな相手の恐怖症を無理に克服させようとしたり、記憶を消すのは悪だ!みたいなのとか。
    確かに、記憶を消すということは歩んできた道を消すということだけど、記憶を消さないと先の道へ進めない人やリタイアしてしまう人もいるから、それを少しでも理解してほしかったかな。
    善か悪かなんて他人が決めることではないし、自分が悪だと思うからといって相手に押し付けるのも違うと思うんだよね。

    結末も想像通りで物足りなかったかな。

  • ストーリーは好きでした。高原先生の話は好きだったのですが、何度読んでも登場人物がぼやーとして変な感じでした。人物の描写は少ないけどちゃんと書いてあるし、心情もストーリーにのせてあるのに。これも記憶屋の仕業かも!(たぶん私の読解力の問題です)

  • 忘れたい記憶を消してくれる『記憶屋』。真相を探り始めた遼一の周りで都市伝説の怪人が動きだす。

    積読の山から発掘し読み出した本書は、本当に面白い。
    誰にでもある忘れたい、消したい記憶。嫌な記憶を消し、新たに歩き出すのは悪なのか?記憶を抱え傷付きながらも乗り越えるのが善なのか? 自分で忘れられないなら、死ぬ程辛いなら消してしまえばいいと思ってました。辛さは自分にしかわからないんだから。けど、そんな単純な事ではないんだね。忘れられた側の気持ちとかね。それぞれの立場で、言い分があり、それが間違いだとは誰にも言えない。
    高原の言葉にすんなり納得。私もそう思うよ。善悪では割り切れない事もあるよね。

    ホラー文庫だけど、怖くはないです。ただ切ない。
    積んでる間に続編出てたんですね。それも納得の面白さです。急いで読まねば。

  • 忘れたい記憶を消してくれるという都市伝説の怪人?記憶屋をめぐる話。

    人は本当に辛い体験をした時、記憶障害に陥ることもある、らしい。それは、自分を守るためのギリギリの選択なのだと思う。
    今回のお話、2つめの弁護士のエピソード以外はそんなに大層な理由じゃないので、いまいち共感しにくくて、正直自力でなんとかしろよ、と思ってしまった。

    辛い記憶を乗り越えて生きていくのか、最初からなかったことにしてしまうのか。どちらが正しいとは一概には言えないけれど…。

    渦中にいる時は辛くても、それを越えた時には笑って、あるいは苦い思いを抱えながらでも懐かしく思い出せる日が来るかも知れない。
    私自身消してほしいほどの記憶なんてないけれど、自分で乗り越える道を選びたいな。

  • 大学生の遼一は、想いを寄せる先輩・杏子の夜道恐怖症を一緒に治そうとしていた。だが杏子は、忘れたい記憶を消してくれるという都市伝説の怪人「記憶屋」を探しに行き、トラウマと共に遼一のことも忘れてしまう。記憶屋など存在しないと思う遼一。しかし他にも不自然に記憶を失った人がいると知り、真相を探り始めるが…。記憶を消すことは悪なのか正義なのか?泣けるほど切ない、第22回日本ホラー小説大賞・読者賞受賞作。

  • 消したい記憶を消すことができるとしたら、自分はどうするだろうかと考えさせられました。(by T)
    (866490/913.6/O/大学図書館書架)

  • まあまあ面白かった。弁護士の話はちょっと悲しい。続編もあるらしいので,続編では成熟した記憶屋の話が読めるのかもしれない。

  • 2016/6/16

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記憶屋 (角川ホラー文庫)の作品紹介

もしも「記憶屋」が、つらくて忘れたい記憶を消してくれるなら、あなたはどうする――?

夕暮れ時、公園の緑色のベンチに座っていると現われ、忘れたい記憶を消してくれるという怪人、「記憶屋」――。大学生の遼一は、そんなものはただの都市伝説だと思っていた。だが互いにほのかな想いを寄せ、一緒に夜道恐怖症を乗り越えようとしていた先輩・杏子が「記憶屋」を探しに行き、トラウマと共に遼一のことも忘れ去ってしまう。まさかと思う遼一だが、他にも周囲で不自然に記憶を無くした人物を知り、真相を探り始める。遼一は、“大切なものを守るために記憶を消したい”と願う人々に出逢うのだが……。

「記憶」を消せることは、果たして救いなのだろうか――? 
そして、都市伝説の怪人「記憶屋」の正体とは――?

衝撃的で切ない結末に、きっと涙こぼれる。
二度読み必至の青春ノスタルジックホラー!


★第22回日本ホラー小説大賞 読者賞受賞作★
書店員さんの支持No.1!! 「泣けました…」と感涙・絶賛の声、続々!!

・ノスタルジックホラーの名作になる予感がします。泣けるホラーとして推したいです。
――中目黒ブックセンター 佐藤亜希子さん

・一ページも目をそらすことのできない心のゆさぶられかたでした。
――オリオン書房 所沢店 高橋美里さん

・ミステリー要素も濃密でとても自分好みの作品でした。
――TSUTAYA 三軒茶屋店 栗俣力也さん

・恐怖感やせつなさ悲しさなどいろんな感情がこみあげてきました。
――八重洲ブックセンター 本店 鈴木貴之さん

記憶屋 (角川ホラー文庫)のKindle版

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