- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041036259
作品紹介・あらすじ
12歳の走哉は、運動神経抜群の妹と短距離走選手だった父に挟まれるように、毎朝ランニングの練習をしていた。「自分には走る才能がない」周囲から期待されていないこともわかっていたが、走哉は走ることが好きだった。地区で駅伝大会が行われることになり、クラスから参加するヒロシたちのチームに勇気を出して声をかけるが、「補欠なら…」と返されてしまう。悔しさを必死に呑み込み、自主トレを続ける走哉。そんな彼に対しチームのみんなも、一緒にたすき渡しの練習に行うようになる。そして、大会当日。アンカーのヒロシにアクシデントが起きて……!? 才能は全ての人が授かるわけではない。でも、 「走りたい、ただそれだけ」あさのあつこ氏驚愕の、新人デビュー。12歳の少年が友情に支えられながら、駅伝ランナーになる夢をあきらめずに走り出すまでをみずみずしく描いた、心が奮う青春駅伝小説!
感想・レビュー・書評
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爽やかだった。
好きが劣等感を追い越していく。
シンプルなストーリー。だけど自分が駅伝を走っているような気持ちの高まりを抑えられず公園に行ってしまった。
膝痛を理由に走れない言い訳をしているんじゃないかと自問自答しながら。
私は脂肪肝解消のためにウォーキングを始め、それがジョギングに変化し、フルマラソンに挑戦したこともあった。
だからこんな話を読むと血が踊ってくる。
朝、東京新聞の本の紹介で、箱根駅伝の本があったから読みたいが膨らんだ。
続きが読みたくなる本だ。
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小学生男子が駅伝に魅せられ陸上を
始めるお話でした
小学生での駅伝は簡単なものでしたが
その戦いの興奮は伝わりました
そして中学生・・・
続きがあったら見てみたい
と調べてみたら続きが出てました
機会があったら読みたいです! -
苦しい練習風景が描かれているわけではないが、なかなか結果の出せない主人公走哉の悔しさが伝わってくる。腐らない彼を頑張れ!と応援したくなる。
喘息持ちだが前向きで、違う視点から物事を考えられる友人の陸が、今後大事な役割を果たしそう。続きが気になる。 -
薄い文庫本なのに読み応え満天。12歳の男の子が走りに目覚め、駅伝に出たいのに、強豪チームで走る同級生から補欠エントリーで誘われる話。結末はなんとなくわかってたけど、親友陸くんの目線が話しに深みを出してくれた。諦めたらダメだね、そして自分の気持ちに素直に。
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駅伝の話。うじうじしつつも一生懸命、地道に走り続ける主人公に好感がもてた。
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最後に陸くんの視点で後追いしたところがいいですね。陸くんがいい味出した小説でした。
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走りの才能がある訳じゃない走哉。でも走ることが好きで努力して道を切り拓いていく青春ストーリー。
知人に勧められて読み始めた。自分じゃ読まないタイプの話だったので読み始めるのに時間がかかったけど、読み始めたら速かった。読みやすいし。
登場人物、みーんないい人で、主人公を苦しめる人がいなくて安心して読めたし、主人公が立ち止まりそうになりつつも自身を奮い立たせて頑張ると、ちゃーんと報われるのも安心して読めた。 -
走りたい!
速いわけでもなく、ただ走るのが好きって、
全体にいい子たちで、なかなかそんなわけにはいかないかもしれないけれど、いい話だったなあ。
速くないんだから、劣等感とかもあるんだけれど、
うーん、
もう少し書き込めてもいい気がするけど、
まあ、いいじゃないか、いい子たちで、さわやかで。
「キャプテンマークと銭湯と」を読んで、まあ、いい話だったので同じ作者の本を探したんだけど、同じようにいい話だったなあ。 -
「夢は箱根駅伝」小学校の卒業文集にそう書くことができるようになるまでの葛藤や、希望を抱いて陸上部に入部したものの、期待していたものとはずいぶん違ってしまっていた現実をどう受け止め、どう切り開いて行くのかを丁寧にさわやかに描いている。走哉と陸が、どんな風に成長していくかを是非見届けたいと思う。
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努力はムダではない。
新たに心に灯った陸上への思いに期待が高まる。
陸くんの視点が良かった。