夜に啼く鳥は

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著者 : 千早茜
  • KADOKAWA/角川書店 (2016年9月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041037294

夜に啼く鳥はの感想・レビュー・書評

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  • 星3.5 不死の一族の奇譚と知って読まずにはいられないな…と思い予約。「シラ」「はばたき」「梟」「ひとだま」「かみさま」「躑躅」の6編。表紙絵…中村明日美子さん。

    ずっと「シラ」路線でいってほしかった。途中で四が出てきて「かみさま」あたりから不思議な展開になっていったような気がする。表紙は御先(みさき)と美夜子、四(ヨン)と蟲と躑躅。

    長編でもっともっと深くまで掘り下げてほしいストーリーでした。八尾比丘尼、四を生み出してしまった実験、フタゴムシ、御先と美夜子、雅親。里編の物語も書いてほしい。好きな設定だしキャラもよかった。もったいない。(ゴメン。ちょっとBLっぽいかな…と思った)。最後の「躑躅」で、雅親の物語になってしまったような展開で読み終えて「雅親~!」と心の中で叫んだ。

    表紙を見た限り四のイメージはラスボスとか、立ちはだかる強敵なのかと勝手に思っていただけに……。千早さん。いつも最後の章で急転直下になる。『森の家』に雰囲気が似ている。

  • "蟲宿しの一族"は何もかも諦めていて、でも、心のどこかで誰かに愛されることを望み、自分に足りないものを埋めてくれるものを必死で求めている。
    千早茜さんの作品はまだ二作目だが、この人の書く物語は哀しさと愛おしさがない交ぜになっていて、本当に美しいと思う。
    ライトで読みやすいが、個人的にはもう少し重厚感のある文章の方がもっと世界観に浸れたかな、と思う。

  • 一族の者以外は誰も知ることのない海辺の里には、「蟲」を使い病や怪我を治す力を持つ者たちが存在していた。その一族の長である「御先」はやがて一つの選択を行う…

    不死長命の日本的な物語といえば人魚伝説が頭にあるのですが、なぜだか不老不死、というテーマには哀切さがただよい、この作品の雰囲気にも物悲しさと絶望に近い虚無感を感じました。

    人の形をしていながら人ならざるものとして、人の世界で生きる。人よりも永久に。遥かに遠い水平線を眺めつづけて生きながらえるような…、ゆるゆるとした絶望に浸されているような生だな、と感じたのでした。

    「四」とのやりとりは軽妙で、だからただしんどくなるお話ではありませんが、少女のエピソードや御先自身の過去などの印象が強くて、やはり物悲しさを全体的に感じたお話に思いました。

  • うーん。

    『魚神』の方が好きかなー。
    千早茜の作風が好きで、ハードカバーで買った作品も多いのだけど、今作は一番ライトでよくある設定なのが残念。テーマに迷ってる?
    初めに書かれた「シラ」が一番きれいに仕上がっている。

    不死の人間は、やっぱりかぐや姫化しちゃうんかねぇー。
    そんな彼女?を愛おしい目で見つめる雅親くんがもう可愛すぎる。
    つまりは書き下ろしに雅親くん目線の「躑躅」があって、満たされたのでした。

  • 2017.8.25 読了


    よくこんな話 考えつくなぁ。

    太古の昔から ある里。
    けど、地図には載っていない。

    そこに 不老不死の一族がいる。
    そこの長は カラダに蟲がいて、
    その蟲は 傷を癒すチカラがある。

    自分の傷も 癒すが、人の傷も 癒せる。
    そのチカラを「奇跡」と呼び、
    政治家や権力者が秘密裏に 大金を使って
    恩恵を受けに来る。

    そのチカラを利用することによって、
    里も生きながらえてきた。

    その長の 死にたくても死ねない孤独。

    死なないのは 幸せなのか?


    ものすごく 引き込まれた。
    短編集ですが、切ない話もあり。
    これは 面白かったです!

  • 蟲を宿し不死の身を持つ者の妖しく切ない物語。独特の雰囲気の中、御先と四の関係が、だんだんと面白い感じになってきて、雅親も含め彼らのこの先をもうちょっと読んでみたいなって思った。

  • 2017年6月西宮図書館

  • 2017.5.2読了 46冊目

  • 3.5

  • うーん。お耽美。

    想定が美しい。明日美子先生の描く2人の眼力にやられて借。

    八尾比丘尼と蟲のお話。

    悠久を生きる切なさ。
    この世界観はかなり好きでした。
    私は四も結構好きよ。

    でもお話としてはやはりシラが一番好きでした。

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夜に啼く鳥はの作品紹介

古来、傷みや成長を食べる「蟲(むし)」を体内に宿す不老不死の一族があった。その一族は地図にのらない里で、長い間、人目をはばかって暮らしていた。里の岬には、八百比丘尼とも言われる”シラ”という一族の祖を祀っていた。その末裔のなかでも強大な力を得た御先【みさき】は、どんな傷も病も治す能力を持ち、150年以上生きているとは思えぬ10代のままのような美しさで、ふたなりの身体を持ち、性別はもはや定かでない存在として畏れられてきた。今では、時の権力者の施術を生業として暮らしている御先だったが、付き人だった玄孫【やしゃご】の雅親【まさちか】をつき離し、一族の里を離れ、夜の店で働いていた傍系の四【よん】と行動をともにするようになり、ある”事件”に巻き込まれることになり……。主人公たちの過去と今が交錯し、時代を超えて現れる愛しい人……。不老不死の一族の末裔が現代の都会に紛れ込む――妖しくも美しく、そして哀しい現代奇譚。 泉鏡花文学賞受賞作家が挑む新境地。カバー挿画は、中村明日美子さんが担当。

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