- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041037409
作品紹介・あらすじ
シリーズ累計650万部突破の大人気シリーズ「彩雲国物語」。
その知られざる禁断のエピソード、ここに解禁! 衝撃の連作集!
数多の名宰相・名大官が名を連ね「最上治」の誉れをとる彩雲国国王・紫劉輝の治世。
だがその陰には、いまだ知られぬ多くの過去と未来、邂逅と訣別、生と死の物語があった……。
王の宰相・鄭悠舜が最後まで探し求めた“欠けた翼”とは? 玉座を狙い、そして破れた旺季。それでも歩き続ける彼の行く果ては?
骸骨を乞う──それは主君への最後の別れ、去るときの言葉。魂を揺さぶる「彩雲国物語」真の完結巻! 上巻には2編を収録。
感想・レビュー・書評
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基本的に彩雲国に出てくる登場人物は不器用な方々が多い。悠舜、旺季、晏樹、と朝廷のトップに位置する人たちほど己の信念があり、それを曲げて生きることは叶わないのでしよう。
本編では秀麗側に感情移入して読んでいたのでそれほど違和感なく読んでいたのですが、最後にこれを出してくるとは。
本当に恐ろしいのは誰なのか。
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単行本で既読。悠瞬と旺季のそれぞれの話。
生立ち、生きた時代を克明に描いています。
二人とも、なんか遣る瀬無い&切ない人生だったね。
生き切った・・・そんな人生。 -
実は発売当初に読み終わっていたが、改めて読んでの感想。
まず初めに、「骸骨を乞う」には単行本と文庫本で収録されている話に差異がある。単行本と文庫本で比較した際、私は「冬の華」が収録された文庫本をおすすめする。本編が好きな方は、きっと「冬の華」をみていただいた方がいい。
「骸骨を乞う」は短編集だ。どれも本編とは違う視点から、より一層彩雲国物語を深めたストーリーとなっていた。当時、今まで文庫本として出していた彩雲国物語を単行本として出したのも、読者へ視点の差異を見せる意図があったように思う。あくまでも文庫本は劉輝と秀麗に寄り添った物語なのである。「骸骨を乞う」は、あえてその視点から外されている。単行本のみだと私には塩辛く、ある面から真正面に見た彩雲国の景色は胸に刺さった。その景色すらひっくるめ、更に別の視点で見つめ直すことができるのが「冬の華」だった。
彩雲国物語は、私にとってずっと忘れられない物語である。魅力的な登場人物たちは誰もが己の信念を持ち、それぞれの考えを巡らし、生き生きと立ち回る。誰が悪とも正とも断じることができない中で長い長い物語を締めくくるのにふさわしい短編集であった。そして読了後の充実感と喪失感から読者の私たちは逃れられないだろう。
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本編を最後まで読まずに読みました。
悠舜と旺季の物語。
現在と過去が交錯しながらのお話の進め方は好きなのでそれ程分かりづらいとは思わなかった。
抽象的な表現と長文で読むのに時間はかかりました。
本編1巻の頃はラノベのコメディ色の強いお話でしたが、まったく違います。このダークな外伝好きです。半分影を纏った登場人物達が本編で出てきたらまた違った読み方で読めるなぁと思います。 -
懐かしさとともにいろんなキャラクター達が蘇ってきた。
悠舜も旺季も賢いのに、不器用過ぎる。
だからこそこんなにも愛おしいのかな。
彩雲国物語はキャラクターが魅力的で大好き。
本当に色褪せない物語。 -
悠舜の話はとても良かった。
旺季のほうはちょっとわかりずらかった
いずれにせよ、これを本編に入れ込まなかったのは正解。
薄闇のようなけっして明るくはないその後、なので。
人によってはあれで完結を好む人もいるはず。
でもこれはこれでいいと思う。
むしろあれで終わらない方が個人的には良い。
2017.8.16 -
何度読んでも同じところで涙が邪魔をして文字が読めない。温かくて哀しい、そして優しい物語。
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彩雲国物語、真の完結巻(上巻)。悠舜と旺季の生き様。旺季のこと苦手だったんだけど、人間味もあってものすごく慕われるのわかった気がする。かわいいおじさまじゃないか。秀麗とタンタンが出てきたの嬉しかった。劉輝の闇…深いな。「骸骨を乞う」という言葉を初めて知った。
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まさに本編の裏側。死に行く人々の別れの物語。
本編の明るさを印象として残して起きたいのなら、こちらはお薦めできません。
が、これはこれで薄暗くて、厚みのある内容。
本編では三人の側近の一生懸命さも、こちらでは迂闊でバカで高慢に見えるという・・・立場によっては見え方もとらえ方も違うということですね(まだ若いし・・・)。
本編の王様のとらえどころのなさも納得(本編時には妙によくわからん王様だと思っていたが)。こんな薄暗い闇の持ち主だったとは。
悠舜の最期や、旺季の信念のある生き様も読み応えのある上巻でした。 -
単行本で読了してはいたが、大幅加筆修正しているというので文庫本も読んでみた。
単行本を読了してから年月が経過してるので、細かくどこどこの部分が加筆修正されてるとはっきりとは把握できなかったが、とにかく読み応えあった。 -
単行本既読。冷静に読み返してみると、色々ぼかした文章なので「判りにくいな」と思うのと、黎深は子供の頃は悠舜に冷淡だったのに、国試後は親友扱いなのは何故なのか不思議なのと、物語の後半に旺季が登場してからというもの、王の取り巻きデキル美形三人組が薄っぺらな愚臣と成り下がり、まるで主役交代みたいな風に変化してきたのは何故?と、いろいろ腑に落ちないな。でも雰囲気はやっぱり好きで引き込まれる。
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言葉が補われ、微妙なニュアンスが受け取りやすくなっている。ハードカバーで刊行されたものも夢中で読んだけれど、文庫版を読む方がオススメ。